外側に体重をかけた歩き方は
骨盤が開き腰痛になる
腰痛ってほとんどの場合、急に腰を傷めるわけではなくて毎日の生活によって蓄積された負担が腰の筋肉の限界を超えた時に痛みとして出てきます。
なので毎日の生活での身体の使い方ってすごく大切なんです。
その中でも歩くという動作はほんとに毎日行うことであり、この歩き方が悪いとそれが腰痛の原因になります。
腰痛の出やすい歩き方
で、腰痛になる人に多い歩き方の一つが、足にかかる重心が足底の外側に偏ってしまっていることです。
そもそも重心の位置を意識して歩いていない人が多いと思いますので、一度確認しながら歩いてみてください。
どうですか?体重は足の裏のどのあたりにかかっていますか?
こんな風にかかとから小指の方へと外側に抜けていませんか?
このように足底の外側ばかりに重心が偏って歩いてしまっていると、腰痛が出やすく、またすでに腰痛持ちの人の場合なかなか治らない要因にもなります。
歩く時に体がぶれていませんか?
どうして重心が外側ばかりに偏る歩き方だと腰痛が出やすいのかというと、一つは体重が外(小指の方)に抜けていくと身体は一歩一歩わずかですが外にぶれようとします。
大げさに言えば
こんな風に、左右に体を振った歩き方になるんです。
ただ、実際に身体を左右にゆっさゆっさ振って歩くわけにも行かないので、身体はそれほど意識なく筋肉を使ってできるだけ左右に身体がぶれないように修正してくれます。
その時によく働いてくれるのが中殿筋というお尻の筋肉です。
この筋肉は骨盤を持ち上げて身体を支えるとき、例えば荷物を床から持ち上げるときにも上半身がふらつかないようにするために働いてくれたり、左右に骨盤がぶれないように働いてくれます。
それが先ほどのような体重が外側にかかるような歩き方をしていると、常にこの中殿筋が骨盤を支えて上半身のふらつきを少なくするために働かないといけないことになり、寝てもとり切れなかった分の疲労が日々蓄積されていきます。
そうやって中殿筋が頑張りすぎて疲労が蓄積し固くいなってしまうことで、だんだん本来の力を出せなくなってくると、今まで身体を支えていたことができなくなり、
そのぶん腰の筋肉が上半身がぶれないように身体を支える仕事が増え、結果腰を日に日に傷め腰痛として出てくるんです。
歩くときに足底の外側に体重がかかっている→中殿筋が働きすぎる→中殿筋の疲労し機能が低下→腰が中殿筋の分まで体を支える→結果、腰も働きすぎで腰痛がでる
といった具合で腰痛が発生してしまいます。
腰だけでなくお尻の筋肉のケアも大切
腰痛持ちの方や腰痛が出る前にお尻あたりにこりを感じたことがある人も少なくないはずです。
これは先ほど書いたように、足底の外側ばかりに体重がかかるような歩き方をしていると、中殿筋というお尻の筋肉が疲労し固くなってしまうからです。
なので腰のケアをするだけじゃなくて、歩き方が悪くて腰痛が出ている人は中殿筋のケアをしてあげる必要があります。
ここでは中殿筋のストレッチ方法をお伝えします。
片足をあぐらをかくように床に倒して、反対の足を膝を立てて座り、
膝を立てた足を、床に倒した足の太もも外側にもっていきます。
その状態から膝を立てた足の太もも内側を自分の胸に向けて持ってきます。
お尻の外側にツッパリを感じたところで15~20秒キープしてください。
外側に体重がかかっていると骨盤も開く
また、足底の外側ばかりに体重がかかっている歩き方をしていると、お尻の筋肉を使う以外にも腰痛になる原因があるんです。
それが骨盤が開いてしまうということです。
というのも、体重が足の外にかかると太ももうちにある内転筋群という骨盤を閉めるのに働く筋肉達が使えないために、だんだんその筋肉達が弱くなっていってしまいます。
そうなると骨盤を内に閉める力が弱くなるのでだんだん骨盤は広がろう広がろうとしていきます。
上の写真のピンクの部分が内転筋で、これが弱ると骨盤は赤の矢印の方に開きます。
骨盤が開くと腰痛が出やすい
骨盤が広がってしまうと、お腹の筋肉が使えなくなり弱っていったり、
このお腹の筋肉は腰痛の時には腹筋を鍛えましょうと言われるお腹の筋肉で、これが弱るということは当然腰痛はさらに出やすくなります。
また太もも外側にある大腿筋膜張筋という筋肉をこちらは多用することになり、この筋肉を多用することでさらに骨盤は前に傾き腰の部分が反り腰となって腰に痛みが出てきてしまいます。
といったように、骨盤が開くことで二次的、三次的に腰痛の出やすい身体が出来上がっていってしまうんです。
こうなれば腰痛も本格的に慢性化してしまい、常に腰が痛かったり、すぐに腰にくるといった状態です。
さらに女性だと骨盤が開くと、気にされる方が多いお腹がポッコリ出てしまったり、足のO脚の原因になったり、脚自体が太くなってしまいます。
年々体型が崩れてきてしまったり、年のせいで腰痛が出ているなんてことを思ったり言われたりするかもしれませんが、歩き方が悪いということは自分で毎日毎日、腰痛の出やすい身体であったり、体型を崩したりを積み重ねていっているのと同じなんです。
歩く時の足底の体重をかける位置に気を付ける
このように歩き方が悪くて腰痛になっている時にいくら腰だけマッサージや整骨院や腰に電気を当てたりと診てもらっていても、毎日の歩くことで腰を傷めてしまっているんだから、すぐに痛みが戻ってきてしまうんです。
なのでやはり大本である歩く時に体重が外にかかってしまっている方は歩き方を改善していってください。
それによってその痛い腰は改善していきます。
ポイントは踵から小指側、そこから親指側へと体重がかかることで、特に最後の親指側に体重をかけるところを意識してください。
そうすることで、歩くときに体が左右にぶれずに腰にかかる負担がグッと減ります。
あなたが腰痛もちで歩くときに、足底の外ばかりに体重がかかってしまっているような歩き方の時は参考にしてみてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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まなぶ (土曜日, 30 6月 2018 00:31)
とても参考になりました。
腰痛改善に一歩近づきました。
ありがとうございます。