キッチンに立っている時の腰痛
キッチンに立って長い時間料理をしていたり、食器など洗い物をしていると腰が痛くなってくる…と悩んでいませんか?
キッチンで包丁を使って料理をしてたり、洗い物をするときには前傾姿勢になることも多く、腰が痛くなる方は決して少なくありません。
これがたまにであればまだいいですが、主婦の方など毎日キッチンで洗い物や料理を行う方であればその度に腰が痛いのはたまりませんよね。
そこで今回はキッチン周りの作業で立っていると腰が痛くなる原因や、そんな腰痛の対策などについてお伝えしていきます。
なぜキッチンでの作業で腰が痛くなる?
まずはどうしてキッチンで料理をしてたり、洗い物をしていると腰が痛くなってしまうのか?色々要因はありますが、とくによく見られる原因をお伝えしていきます。
●前傾姿勢によって
上記でも書きましたが、料理で包丁を使ったり洗い物を行う時には前傾姿勢になってしまいますよね。
すると腰には真っすぐに立っている時よりも大きな負荷がかかってしまいます。
これが何十分、何時間と続くことで腰周りの筋肉が徐々に緊張し硬くなってしまい痛みを出してしまいます。
●長時間動かないことによって
食事をする人数によっては、料理や洗い物の際にキッチンで長時間立ちっぱなしという人もいるでしょう。
筋肉は本来動いて伸び縮することで血液が巡り、新鮮な栄養や酸素が運ばれ、疲労物質などの老廃物が流されます。
ですが長時間同じ姿勢で動かなければ、筋肉の血液の巡りが滞り疲労が蓄積し結果腰痛を出してしまいます。
●背中の筋肉が疲労することによって
キッチンでの作業の多くは手作業で、包丁を使ったり皮むきをしたりしていると腕が疲労してきます。
腕が疲労するとそれを支える背中の筋肉がそれをカバーしようと余計に働くため負担が大きくなり、背中の筋肉が硬くなってしまいます。
さらにフライパンを持って調理したり、鍋などの重たいものを持ったり運ぶためにも背中の筋肉が使用されます。
背中の筋肉は腕から腰までつながっているため、その筋肉が硬くなりこりを発生させることで腰の部分で痛みを出してしまうことがあります。
このような要因によってキッチン作業で腰痛が出てしまうことがあるんです。
それではここからはその対策や、ケアの時に注意してほしいことなどをお伝えしていきます。
筋肉を伸ばしているつもりが伸びていないかも
キッチンでの立って行う作業など軽い前傾姿勢で作業していた後に体をそらして筋肉を伸ばそうと考える方も少なくないでしょう。
これは前傾姿勢でいたので反対側に反らして伸ばしてあげると、固まった腰周りの筋肉が伸びると考えるからだと思います。
確かにキッチン作業での腰痛は筋肉の問題によって起こっているため、筋肉を伸ばそうとする考え方は間違ってはいないんですが、ですが単純に身体を反らすだけではなかなか思ったより腰の痛みがとれないことがあります。
実は腰や背中の筋肉は、前傾姿勢の時は体が前に倒れないようにぐっと縮まろうとして体を支えてくれているからです。
つまり言い方が少しおかしいですがわかりやすく言うと、軽い前傾姿勢の時、腰や背中の筋肉は体を反らす方向に縮もうとして、体が前に倒れないように支えてくれているんです。
なので長時間軽い前傾姿勢で作業して、あなたは縮まった筋肉を伸ばそうと体を反らしているのに、実際には腰や背中の筋肉は反らすことで伸びずにさらに縮まってしまっているんです。
体を反らしても、あなたは筋肉を伸ばしたいのに腰や背中の筋肉は実際には伸びていないんです。
縮まった筋肉を伸ばしてあげる方法
軽い前傾姿勢で作業をした後に、腰や背中の筋肉を伸ばしてあげるためには、体を反らすだけでなく前の方に体を倒していって、縮もうとしていた腰や背中の筋肉を伸ばしてあげることが必要なんです。
そうすることで硬く縮まった筋肉が伸ばされ、腰痛が取れやすくなるんです。
そして腰や背中の筋肉を伸ばす時、その場で前屈をしたりでもいいんですが、おすすめは寝転がって腰をグッと丸めて伸ばしてあげる事です。
こんな感じで、上向きに寝て両膝を曲げて、両手で両足を胸の方へ抱え込んでいってください。背中にツッパリを感じたところで20~30秒キープしてあげるとさらに効果的です。
背中の筋肉も伸ばしてあげる
キッチンで立って作業をしてると腰痛がでる原因のところでもお伝えしましたが、キッチン作業で硬くなって痛みを出すのは何も腰だけの筋肉ではありません。
キッチンで立って作業していると背中の筋肉も疲労が溜まりやすく、背中の筋肉が硬くなることで腰に痛みを出していることもあるんです。
なので腰だけを伸ばそうとするのではなく、背中の筋肉も一緒に伸ばしてあげてください。
ここでは背中の筋肉のストレッチ方法を一つお伝えしますので参考にしてみてください。
両手をあげます。片方の手で広背筋を伸ばす側のもう片方の手首を掴み、斜め上へ引き上げてください。この時に上半身も横へ倒してください。
ポイントは腰を伸ばそうとするのではなく、わきのあたりを伸ばそうとイメージすることです。
背中にツッパリ感が出てきたらその場で20~30秒キープ
左右同じようにおこなってください。
そもそも腰にかかる負担を減らすことも大切
上記のように、縮まった筋肉を伸ばしてあげることも大切なんですが、そもそもキッチンで立って作業している時に腰にかかる負担を軽くしてあげることが腰痛予防のためには大切です。
そのための方法として、キッチンで立ったまま作業するときにおススメなのが、足元に20センチくらいの低い台を置き、その台に片足をのせてあげることでです。
そして定期的に台にのせる足を交代することで、腰にかかる負担を軽減することができます。
これは腰からお腹を通って足につく大腰筋と呼ばれる筋肉が、足を台にのせることで緩んでくれて腰の部分で痛みを出しにくくなることと、さらに前後に足を開くために腰にかかる負担がお腹や太ももなど他の部分に分散されやすくなるからです。
他にも意識的に身体を動かすこともキッチン作業中の腰痛の予防に役立ちます。
上記でお伝えしたように、同じ姿勢で筋肉を動かさないと同じ筋肉に負担がかかり血液の巡りも悪くなり腰痛を出しやすくなるので、ちょっと面倒ではあると思いますが、意識的に体勢を変えて身体を動かすように心がけてみてください。
主婦の方などは、キッチンで料理を行うことは毎日の事になるので、負担が蓄積して腰痛を発症させないためにも試してみてくださいね。
まとめ
キッチンで立って作業していたり、洗い物をしていると腰が痛くなる方もいるでしょう。
その原因は「前傾姿勢が続くため」「長時間動かないため」「背中の筋肉も疲労するため」が大きく関わっています。
そして前傾姿勢で硬くなった腰の筋肉を伸ばすために、前かがみの後は反対に体を反らしてあげると筋肉が伸びると思っている方は多いです。
ですが実際は前傾姿勢になるとき、腰や背中の筋肉は体を支えるために収縮して働ています。
その収縮して縮まろうとした筋肉を、体を反らすことでさらに縮めてしまうために、腰や背中の筋肉は伸びずに腰痛が変化しないんです。
前傾姿勢の後に腰や背中の筋肉を伸ばしてあげるためには、さらに深く体を前にかがめてあげることが必要ですので、思うように腰の筋肉が伸びた感じのしない方は試してみてくださいね。
また腰のケアも大切ですが、そもそも腰に負担を掛けないようにすることも腰痛予防にとても重要です。
20cm位の台を置いてみたり、身体を動かすことを意識してみたりといった事を試してみてくださいね。
事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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