頚椎症は首の筋肉を鍛えれば治るのか?
頚椎症と病院で言われてて、首や背中に痛みがあって何とか治したいけれど、これって首の筋肉を鍛えれば治るのかなぁ…と考えていませんか?
頚椎症や頸椎ヘルニアの方に、「この症状を改善するためには首の筋肉をつけないとダメですよね」といったことを聞かれることがあります。
たぶん病院なんかでも筋肉が落ちているから痛みがでるといわれたり、首のトレーニングで頸椎症、頸椎ヘルニアを治そうといった雑誌やテレビの言葉を聞いてのことだと思います。
ただここで勘違いしないでいただきたいのが、筋力低下=痛みではないということです。
これは首だけに限らないんですが、筋肉があるから痛みがでにくく、筋肉がないと痛みがでやすいという単純なことではないんです。
首にとっては鍛えることも負担になる
頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨が変形し、近くの神経を圧迫してしまい、痛みが発生する疾患です。
なぜそれじゃあ骨が変形していくかっていうと、簡単に言えばそれだけ首に負担がかかってしまっているからです。
この負担というのは交通事故などの急な衝撃もそうですし、日常生活で姿勢が悪く頭の位置が前にいってしまい、それを首の筋肉で支える事でよい姿勢の方よりも首に負担がかかるといったこともそうです。
天井など上を見上げる事が多いというのも首にとっては大きな負担です。
こういうものの負担が積み重なって頚椎症、頸椎ヘルニアといった症状が発症してしまいます。
で、この負担の中には当然運動や筋トレによって首にかかる負荷もはいってきます。
首を鍛えるという行為は、当然首の筋肉や頸椎(首の骨)に負荷をかける行為であるためです。
なので安易に頚椎症や頚椎ヘルニアの症状がでてしまってからと、首の筋トレをして鍛えようとしまうと、その行為自体が頸椎にとっては負荷になるため、改善するどころか悪化するおそれだってあるんです。
筋肉を伸び縮みさせることは悪いことではない
ただ、頚椎症や頸椎ヘルニアを治すために筋肉を鍛えることはそれほど必要ではないと思っていますが、首やその周辺の筋肉を動かして使ってあげることは改善のプラスになると考えています。
というのも筋肉というのは適度に動かすことで柔軟性が保たれたり、血液がめぐることによって痛めたところが回復しやすくなるので、頚椎症だから全く首を動かさないで安静にするというのも、筋肉にとってはマイナスになって結果的に頚椎症や頸椎ヘルニアにもマイナスになってしまうんです。
なので筋トレを首の筋肉をつけるために行うというよりも、首の筋肉を動かすために行うと考えてもらうほうがいいですね。
そう考えるとそれほど負荷の強い運動をする必要はないですよね。
それに先ほど書いたように、筋肉をつけようとあまりに大きな負荷をかけてしまうと、それによって頚椎症や頚椎ヘルニアが悪化する可能性もあるので。
もちろん適量の運動量は人によって違う
で、その運動量もみんな一緒というわけではありません。
同じ人でも症状が強い時には安静にする必要がありますし、といってやや改善してきたときに安静のままだと、なかなかそこから前に進まないということも多々あるので、ここでまずはストレッチや軽い運動で首の筋肉を動かしてあげるといったように、その人その時に合わせていく必要があります。
一概にどのくらいの運動量がいいのか?はなかなか判断することが難しいので、専門家とできれば相談しながら行って行くのが理想であると考えています。
もし個人だけで行う場合にも、一度行ってみて痛みが出るような筋トレや運動は避けたほうがいいですし、後で痛みが増すようなときにも、我慢してでも行った方がいいとは思わないようにしてください。
まとめ
ちょっと話が首の筋トレから離れてしまいましたが、このように筋トレで筋肉をつければ頚椎症や頚椎ヘルニアが改善していくといわけではありません。
それどころか鍛えようとして、頸椎に負荷をかけすぎることで痛みやしびれなどの症状が悪化する可能性もあります。
なのでもし行うときには専門の方に見てもらうか自分の今の状態に合った運動量や負荷にする必要があるので注意してくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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