股関節のストレッチをしてたら
腰痛になった原因を考察
ちょっと前に、テレビで股関節のストレッチの番組があったようで、挑戦されている方もいると思います。
ですが無理のしすぎには注意してくださいね。
というのは、当店に股関節のストレッチを始めて、それから腰痛が出るようになったという方が今までに何人かいらっしゃったんです。(テレビで放送していたストレッチに限りません)
でもどうして本来、股関節の柔軟性をつけることは体にとってプラスのはずなのに、そのストレッチだけがすべての原因ではないにしろ腰痛が出るようになったのか?
今回はその考えられる原因についてお伝えしていきます。
股関節と腰痛の関係
そもそもどうして股関節のストレッチで腰痛がでる事があるのかというと、股関節と腰とは関係がすごく深いんです。
このブログでも書いたことがあるんですが、股関節が腰痛の原因になることも多々あります。
というのも、股関節は大腿骨と言う太ももの骨と骨盤が関節をつくっています。
上の写真の赤丸の部分ですね。
そして腰も当然骨盤につながっています。オレンジの丸の部分ですね。
これがもし股関節が固くなったり、痛めてしまうとそれにつながる骨盤も、股関節に負担をかけないように本来なら前や後ろに傾く動きに制限がかかります。
赤色の矢印の方向への骨盤の動きが制限されます。
そうすると、その制限された骨盤の動きの分を腰が代用しようと働きます。
例えば体を前に倒す時、本来は股関節を支点に骨盤が前に傾くんですが、これが股関節の動きが悪くなっていると、骨盤は前に傾かず、その分腰の背骨がぐっと前に丸まってくれます。
そうなれば、腰は普段より大きく無理に動くことになり、それが続くき限界を超えると腰痛という形で出てきます。
股関節が固くなると何も前に体を傾けるときだけでなく、そのほかの動作も股関節が動けないぶん、腰が無理に動いて股関節の動きを代用しようします。
ですので、股関節の動きが悪いことで腰痛が出てしまうことがあるんです。
股関節のストレッチで腰痛が出る要因と対策
でもそれじゃあ、股関節のストレッチをして柔らかくするほうが、腰痛は出にくくなるんじゃ…と思われるかもしれませんが、その通りです。
本来なら腰痛が出るどころか、腰痛が出にくくなっていくはずなのにどうしてなのか?
その考えられる要因をあげていきます。
1、無理に伸ばしすぎている
股関節のストレッチに限ったことではありませんが、ストレッチの時はできるだけ筋肉を伸ばしたほうが効果があるように思っていて、痛くてもグイグイとストレッチをされる方がいます。
ですが、これは筋肉が柔らかくなるどころか、痛めてしまう可能性があるんです。
硬くなった輪ゴムを無理矢理伸ばそうとするとちぎれてしまうように、筋肉も無理矢理伸ばそうとすると痛めてしまいます。
そうやって痛めた筋肉は柔らかくなるどころか反対に固くなって柔軟性を失います。
そしてそれで股関節の動きが悪くなれば、先ほど書いたように腰が股関節の動きが悪い分必要以上に働き負担がかかるようになり、腰痛を出してしまうんです。
なので少し物足りないところの、少しツッパリを感じたところで止めてください。
また時間を短縮させようとしたり、早く柔らかくなるようにとすると、ついつい無理をしてしまいがちになるので注意してくださいね。
2、やり方が誤っている
これもよくあるんですが、ストレッチのやり方が誤っていて腰に負担がかかり腰痛が出てしまっている場合があります。
ぱっと見は同じような体勢で、同じようなストレッチをしているように見えても、ちょっとした関節の角度や、曲げ方で効くところや負担のかかる部分が変わってきます。
例えば股関節のストレッチなら、足を肩幅より開き、お相撲さんがシコを踏むように腰を落としていくストレッチがあるんですが、これをおこなうとき、
上の写真のように腰を真っ直ぐのまま腰を落としていけば問題ないんですが、
この写真のように、腰を落としていくとともにお尻を突き出し腰を反ってしまうと腰に負担がかかります。
このように、一見すると同じようなストレッチをしていても腰を痛めてしまっている場合があるんです。
そうならないためのポイントは、しっかり説明を読んだり聞いたりすることですね。
なんとなくまねてみようで、うまくいく時もありますが、見様見真似だとこのように本来のストレッチと違ったものになる可能性があるので気を付けてください。
3、同じポーズをやりすぎている
これはストレッチに時間をかけるなとか、短くしろと言うことではなく、股関節のストレッチを行おうと思う方の大半は股関節が固い方だと思います。
で、股関節のストレッチて地べたに座るものも多く、私自身も身体が固いのでわかるんですが、地べたに座っているだけで身体が固いせいで腰が痛くなるんです。
なのでもともと身体の固い方は地べたに座ってストレッチのポーズをとった時点で腰に負担がかかってしまっていることがあるんです。
それを長時間していると腰が痛くなってくるんです。
だからストレッチをしないでと言うわけではありません。
一つのストレッチを続けて長時間行わないで、ちょっとずつ行う種目を変更して体勢を変えてあげてください。
そうすれば腰痛が出る可能性が下がりますので。
せっかく身体のことを思って始めているストレッチだと思いますので、それで腰痛になることがないように参考にしてみてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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