荷物を持つ仕事で腰痛の方必見
7つの原因と対策
仕事で荷物を持ち運びすることが多く、最近腰が痛くて痛くて…と悩んでいませんか?
運送業やそれ以外の仕事でも荷物をよく持ち運びされる方の中には腰痛の方が結構いらっしゃいます。まぁとても腰に負担のかかることですしね。
実際に当店にも荷物の持ち運びが多く、腰痛になった方が何人もいらっしゃいます。
そこで今回はそんな荷物をよく持ち運びする方の腰痛の7つの原因と対処法をお伝えしていきますね。
単純に腰だけが原因ではない
まず知っておいてほしいのが、どうしても腰痛なんだから腰が原因に思われる方が多いですが、荷物を持つという動作は単純に腰だけ使うわけではなく、体のあちこちを使って行われます。
荷物を持ち運びすることが多く腰痛になる方の中には、ついつい腰だけの力で荷物を持とうとされる方も多く、ですが上記のように本来単純に腰だけを使って行う動作でなく、その他の部分も使用することで負担を腰に集中させないことが腰痛を起こさないために大切です。
そして荷物を持つときに使われる腰以外の部分の異常は、腰の負担を増やすこととなり、その結果腰痛がでていることが多々あるため、ケアを行う際には腰だけを見るのではなく、腰を含めた関連する部分も同時に見ていくことが、腰痛改善または予防には必要となります。
原因1、痛めやすい腰の筋肉
上記で腰以外の筋肉も大切であるとは言いましたが、荷物を持つという動作は腰を酷使することは間違いありません。
痛みを出しているのは多くの場合腰の筋肉なので、当然腰自体が腰痛の原因になっている、またはかかわっていることが大半です。
特に背骨に沿ってついている起立筋と言われる筋肉は、荷物を持ち運びする時に体が折れ曲がってしまわないようかなり酷使されるため、緊張し固くなって腰に痛みを出す原因となる筋肉です。
●対策
起立筋は酷使されることで固くなり痛みを出す原因になるので、ここではストレッチをお伝えしていきます。
椅子に浅く腰掛け、両足を肩幅よりやや広く開きます。両手を頭の後ろで組み、体を前にゆっくり傾けていきます。
この時に、徐々に腰や背中の力を抜き、頭と腕の重みで前屈していくのがポイントですね。
そして膝より頭が下に来た位置で背中にツッパリを感じたところで20秒キープしてください。
原因2、荷物を持ち上げる広背筋
荷物を持ち上げる動作は腰の筋肉だけで持ち上げるわけではなく、背中の広背筋と言われる筋肉が一緒に働きます。
この広背筋が疲労していたり、ケア不足で固くなって本来の力を発揮できなくなるとその分、腰の筋肉にかかる負担が増えて腰痛を出してしまいます。
なので荷物を頻繁に持ち運びする方は、この筋肉のケアも腰痛の改善や予防に必要になります。
●対策
広背筋のストレッチ
両手をあげます。片方の手で広背筋を伸ばす側のもう片方の手首を掴み、斜め上へ引き上げてください。この時に上半身も横へ倒してください。
ポイントは腰を伸ばそうとするのではなく、わきのあたりを伸ばそうとイメージすることです。
背中にツッパリ感が出てきたらその場で20~30秒キープ
左右同じようにおこなってください。
原因3、腰を支えるお尻の筋肉
荷物を持つ時に、上半身がグラグラと安定しなければ腰を痛めやすくなってしまいます。
その腰を安定させるために骨盤を支えてくれるのがお尻の筋肉です。
お尻の筋肉が疲労していたり固くなってしまっていると、腰の筋肉が必要以上に頑張って上半身を安定させために働くことで、腰痛がでてしまいます。
普段からお尻の筋肉をケアして腰を支えられるようにしてあげてください。
●対策
お尻の筋肉のストレッチ
床に座り両膝を曲げて、両手を体の後ろに置きます。
両手で身体を支えながら、片足を反対の足の太ももから膝あたりの位置にのせます。この状態で15~20秒キープします。
膝の角度を狭くするほどお尻の筋肉が伸びるので無理をしすぎないよう調整してください。
原因4、荷物を持つときに踏ん張る太ももの筋肉
荷物を持ち上げる時に、腰と一緒に踏ん張って身体を起こしてくれるのが太もも表の筋肉です。
この筋肉が疲労したり固くなることで、荷物を持った状態で腰だけで身体を起こさなくてはならなくなり、腰に負荷が集中し腰痛がでてしまいます。
荷物を持つときに踏ん張りがききにくくなってきたというときは、腰だけでなく太ももの筋肉もケアしてあげてください。
●対策
太もものストレッチ
片足を正座をするように膝を曲げて座り、反対の足を伸ばします。
両手を体の後ろに置き、身体を後ろに倒すほど筋肉が伸ばされるので、ツッパリを感じ始めるあたりで止めて、15秒~20秒キープ。左右交互に行ってください。
原因5、荷物と体の位置を近づける
よく見ることのある、腕だけを伸ばして遠くのモノを持ち上げようとしたり、足を曲げずに腰を曲げて腕を伸ばして床の荷物を持とうとするなど、
荷物の位置が体から離れてしまえばしまうほど持ち上げる時に腰や身体にかかる負荷は大きくなり腰痛を出してしまいます。
●対策
できるだけ持ち上げる荷物を足元に置くようにし、体を荷物に近づけてください。
原因6、足を使って持ち上げるようにする
腕や腰の筋肉はそれほど強いものではありません。
膝を伸ばしたまま身体だけまげて荷物を持ち上げたり、膝を曲げていても、足を使うイメージなしに腰や腕の力だけで荷物を持ち上げようとすると腰を痛める可能性が高くなります。
●対策
荷物を持ち上げる時はしっかり膝を曲げて荷物を持ち、上半身や腰で荷物を上げようとするのではなく、足を使って持ち上げるようにしてください。
原因7、腰や背中を丸めないようにする
本来背骨のS字になったカーブがあることで腰だけに負担がかからず、負担を分散してくれる構造になています。
これが荷物を持ち上げる時に腰や背中を丸めてしまうと、背骨のカーブが崩れてしまい、腰にかかる負担は背中を伸ばした正しいフォームに比べて1,6倍にもなると言われています。
腰椎の椎間板にもかなりの負荷がかかり腰椎椎間板ヘルニアの原因にもなるので気を付けてください。
●対策
背中や腰を丸めることなく身体を落とし、そのまま背中を伸ばしたまま荷物を持ち上げてください。
上の写真のように背中を丸めないように、
このように背中を伸ばしたまま荷物を持つように注意してください。
細かい事を言い出すと、他にも腰痛の原因や対策はありますが、まずは今回お伝えしたことをしっかり参考にして実践してみてください。
どうしても荷物をよく持つ方は腰に負担がかかりやすいですが、そうだからと言って腰痛を我慢したままや体のケアを怠ると、腰椎椎間板ヘルニアになることもあるので、くれぐれも注意してくださいね。
まとめ
運送業の仕事をされている方など、荷物をよく持ち運びする方の中には腰痛に悩んでいる人も少なくないでしょう。
そんな方にまず知っておいてほしいのは、荷物をもつ動作は腰だけで行うわけでなく、足や背中の筋肉等も使って行う事が大切だということです。
そうすることによって負担が腰だけにかからず、分散され腰痛を引き起こしにくくなります。
なのでケアを行う際にも、痛みのある腰だけ行うのでなく、それ以外も一緒に行うことが大切で、荷物を持ち運びする時には腰だけでなく他の部分も使用できるよう、荷物にできるだけ近づき背すじを伸ばしたまま、足の力も使って持ち運びするように心がけてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。