軽い腰痛の腰椎ヘルニアに
手術は必要なのか?
軽い腰痛が続いて、大丈夫とは思いながら一応念のために整形外科でレントゲンやMRIを撮ったら、しっかり椎間板が突出していて、ヘルニアと診断された。
そしてこれだけ突出していたら手術したほうがいいと言われたけど、そこまで痛くないのに手術しないといけないのかな?
このような事で悩まれている方は少なからずいらっしゃると思います。
なので今回はそれほど痛くない腰椎椎間板ヘルニアに手術は必要か?について考察していきます。
手術の成功率は?
当然手術をおこなう場合にはリスクを考慮する必要がありますが、これについて色々言われており、
失敗すると下半身が動かなくなったりなど確かにそういったリスクは0ではないものの明確なデータはありませんが、今の医療の技術なら99%以上はそういった失敗なく突出した椎間板を摘出できると考えています。
ですがこれはあくまで腰椎椎間板ヘルニアの椎間板の突出の切除についてで、それによって痛みやしびれが99%とれるのか?と言うと決してそんなことはなく、その確率はグッと下がるでしょう。
これについては実際に手術された方の意見をネットで見たりして知っているかもしれませんが、痛みやしびれが完璧に改善していない方は結構いらっしゃいます。
当店に来られる方で以前に腰椎椎間板ヘルニアの手術をしたことがあるという方の中にも、椎間板の突出の切除は成功したと言われたけど、痛みやしびれは完璧に取れなかったという方は多数います。
なのでお医者さんでもすぐに手術を進めない方もいらっしゃるのはこのためだと考えられます。
これは腰椎椎間板ヘルニアの痛みは椎間板の突出だけでなく、筋肉の緊張や炎症と密接に関係していたり、又は椎間板の突出は見られても痛みは別の原因によって発生していることが多々あるからです。
手術した人としなかった人
そして手術した場合としなかった場合のその後の状態として、次の様なデータもあります。
椎間板ヘルニアに対する有効率は短期的には手術療法が保存療法よりやや有効であるが、治療施行4年以降は保存療法と手術療法との間に優位差がなく、手術の長期成績と保存療法の長期成績は変わらない。
このように、短期的に見ると手術をしたほうが痛みが軽減する可能性は高いですが、長期的に見れば手術した人とそうでない人の症状の差はほとんどないという事です。
手術しなかった場合椎間板の突出はどうなるの?
手術しない限り突出した椎間板はずっとそのままなのか?というと必ずしもそうではありません。
時間が経てば一部のヘルニアは白血球によって溶かされ吸収されてなくなったり、小さくなったりすることがわかってきています。
つまり突出した椎間板は一生そのままというわけではなく、縮小したり消失していくケースがあるという事です。
まぁこれも必ず縮小いていくというわけではなく、人によってという所でしょう。
というのも、常に腰椎の椎間板に姿勢が悪かったり体の歪みがあったり、日常生活で椎間板につぶれる負荷がかかることが多ければなかなか吸収されにくいでしょうし、反対にそういった生活習慣を見直し椎間板に負担がかからないようになれば吸収される可能性は高まるものだと考えています。
手術は必要?必要ない?
ここまで色々お伝えしてきましたが、結局この答えは実際に手術してみないとわからないモノでしょう。
痛みだけに焦点を置くのであれば、どれだけあれこれ考えても結果はやはりわかりません。
生活習慣や姿勢を正したり、体のバランスなどを整える気がないというのであれば手術をおこなった方が痛みから解放されるかもしれません。
反対に手術してみたもののまったく痛みが減らなかったなんて事もあるでしょう。特に痛みがそれほど強くなく、排泄障害など他の症状が見られないなら。
だからこそ痛みがそれほど強くない時こそ慎重に選択する必要があるんだと考えています。(痛みが強ければ、あれこれ言ってられる状況でない時も多々あるでしょうし。)
これは手術をするしないだけでなく、もちろんその後の仕事についても、生活についても、
もう少し深く、手術をしないのであれば痛みとどのように付き合っていくのか?体幹を鍛えて腰痛予防に努めるのか?整体などで体を整えてもらいながら痛みを改善していくのか?腰椎椎間板ヘルニアになった自分の生活を見直すのか?
痛みが改善しないのであればもう一度手術を検討するのか?等々。
どのような選択が正解なのかはわかりませんが、どのような選択を選んだとしても、自分の体に無関心にならず、その時その時の自分の体としっかり向き合う事が最善の選択なんだと思います。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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