頚椎ヘルニアに骨盤の歪みが関係する事実
病院でレントゲンやMRIを撮って頚椎症や頚椎ヘルニアと診断されて、首の牽引など首の治療をしてもらっているけど一向に良くなっていかないと悩んでいませんか?
首のヘルニアと言われるとどうしても、首の骨や首周辺ばかりが気になると思います。実際に首周辺の筋肉などは頚椎症・頚椎ヘルニアの痛みや症状に大きく関係してきますが、実はそれ以外に骨盤も首と深い関わりがあり、一般的に言われる骨盤の歪みがあると頚椎症・頚椎ヘルニアは改善しにくくなるんです。
今回は治りを長引かせてしまう可能性のある頚椎症や頚椎ヘルニアと骨盤の関わりについてお伝えしていきます。
骨盤と頚椎の関係
頚椎症や頚椎ヘルニアの方の多くは、一見するとある日突然に首や肩から腕に痛み・痺れなどが発生したとしても、実際には何日もかけて頚椎に負担をかけ続けたことで症状を発症させています。
骨棘と言われる骨のとげや椎間板の突出はそんな1~2日で起こってくるものではありません。(事故やスポーツ中のケガなどすごく大きな外力がかかった場合を除き)
頚椎に負担をかけ続けることでじわじわと骨のとげが大きくなっていったり椎間板がつぶれて飛び出ていくんです。
その頚椎に負担をかけつづける要因に頭の位置が関係しています。
そもそも頭はスイカぐらいの重たさがあって、首や頚椎は常にそれを支えてくれています。
これが本来の正しい姿勢の時の頭の位置よりも、3センチ前にでると首にかかる負担は倍になると言われていています。
つまり頭が前にでてしまうとそれだけ持続的に頚椎にかかる負担が増えて、頸椎ヘルニアや頚椎症を発症しやすくなったり、治りにくくなるということです。
そしてその頭の位置と骨盤の歪みは連動していることが多く、骨盤が歪んでいると頭の位置が代わり頸椎にかかる負担が増えるということなんです。
骨盤と頭の位置の関係
骨盤の歪みと言っても色々あって、よく耳にするのは骨盤が開いているだの閉じているだのといった言葉だと思います。
当然これらの歪みも頭の位置と関係していて、骨盤が開いていると頭の位置は前に出やすくなってしまうんですが、もっと大きく頭と関係している骨盤の歪みが、前後の傾きです。
上の写真の矢印の方向に骨盤が傾いてしまうと頭の位置は非常にずれやすくなってしまいます。
●骨盤後傾
上の写真のように骨盤が後ろに傾いてしまうと、背骨はそれにつられて背中が丸まり、頭の位置は本来より前に出やすくなってしまいます。
●骨盤前傾
反対に上の写真のように骨盤が前傾してしまうと、腰の背骨のカーブが強まり反り返ってしまい、そのまま胸を張っていると顎が上がってしまうためにバランスをとろうと頭を少し前に傾けてしまいやすくなります。
このように骨盤が前や後ろに傾くことで骨盤に続く背骨の本来持つS字カーブが崩れて頭の位置が前にでてしまいやすくなるんです。
こうなると先ほど書いたように頸椎や首にかかる負担が大きくなるために、頚椎症・頸椎ヘルニアを発症したり長引かせてしまうんです。
まとめ
このように頸椎ヘルニア・頚椎症と言ってもその原因は首だけにあるとは限らず、骨盤が歪む事によって頭の位置が変化し発症してしまう事があるんです。
こんな時に首だけ牽引したりマッサージしたり薬を飲んだりしても効果が薄いのは想像がつくと思います。
もしそれで一時的に症状が軽減したとしても、骨盤が歪んだままだと頭の位置は悪いままになってしまうので、時間とともに再発の可能性も高まってしまいます。
反対に言うと、骨盤を整える体操やストレッチを行なっていると、首はほとんど何もしていないのに、首から肩の痛みや痺れが取れることもあると言うことで、実際にそういった方も今までにおられました。
あなたがもし思うように頚椎症・頸椎ヘルニアの症状が軽快していかない時には一度骨盤との関連を疑ってみるのも一つの方法です。それによって症状が改善していくときもありますので。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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