腰痛の原因、
背骨が真っすぐになる理由と治し方
学生の頃は特に平気だったのに、最近は腰に痛みを感じる事が多くなり病院で検査してもらうと、背骨が真っすぐになっていて腰痛が出ていると言われた…と悩んでいませんか?
どちらかというと男性に割合多くみられることですが、腰痛の方で背骨が真っすぐ又はカーブが減っててしまっている方がちょくちょくいらっしゃいます。
本来背骨というのはS字カーブを描いていて、このカーブがあることで腰にかかる負担をクッションのように分散してくれています。
そのカーブがなくなり真っすぐになると言うことは、腰の負担を分散出来なくなるため腰痛を発症しやすくなってしまいます。
今回はそんな背骨が真っすぐになって腰痛になってしまう原因と対策についてお伝えしていきます。
背骨の真っすぐなのは生まれつき?
背骨が真っすぐと聞くと、それって生まれつきだからどうしようもないんじゃないだろうか?と思われる方もいるでしょう。
実際に生まれつき、背骨が真っすぐな方の場合は、背骨のカーブを作ることはかなり難しいです。
ただ、背骨が真っすぐと似たような状態にストレートネックと言うものがあります。これは首のカーブが減って首の骨が真っすぐになっていることを指すんですが、この状態も確かに骨も人によって多少その形状は異なり、生まれつきの方もいらっしゃいます。
ですが大半の場合は後天的、つまり生まれつきではなく、そのあとの何十年の間の習慣や体の使い方によってカーブがなくなってしまっているんです。
腰の場合も同じで、稀に背骨が生まれつき真っすぐな人もいますが、その可能背はかなり低く、大半それこそ9割以上の人は後天的に生活習慣や体の使い方によって背骨が真っすぐになってしまったと考えています。
つまり、大半の場合は背骨のカーブを取り戻すことができると言うことです(簡単にとは言いませんが)。
背骨の真っすぐになる原因とは?
背骨が真っすぐになってしまう原因で非常に多いのが、骨盤が後ろに傾くことで、骨盤からつながる背骨も歪んでしまい真っすぐになってしまっている事です。
上の写真が正常な骨盤の状態です。この状態だと赤丸で囲った部分の背骨にカーブがある事がわかりますよね。
これが上の写真のように骨盤が後ろに傾いてしまうと、背骨の部分に注目してください。先ほどの写真と比べて背骨のカーブが減ってしまっているのがわかると思います。
このように骨盤が生活習慣や体の使い方などで後ろに傾いてしまうと、腰のカーブは減少し背骨は真っすぐになってしまうんです。
骨盤を後ろに傾ける要因
ここからは背骨を真っすぐにしてしまう原因の骨盤の後傾を作る要因についてお伝えしていきます。
お尻の筋肉の緊張
デスクワークなどお尻の筋肉が常に圧迫されていたり、運動不足でお尻の筋肉が緊張し硬くなってしまうと、お尻の筋肉は骨盤と足の骨についているため、骨盤を後ろに引っ張ります。
足の裏面の筋肉の緊張
太もも裏の筋肉は骨盤についているため、歩きすぎや立ちっぱなしなどで筋肉が緊張し硬くなってしまうと骨盤を後ろに引っ張り傾けてしまいます。
ふくらはぎの筋肉も筋肉の膜で太ももの筋肉とつながっているため、ふくらはぎの筋肉の緊張も骨盤を後ろに引っ張る要因となります。
姿勢の悪さ
普段から猫背のように背中が丸まっていたり、頭の位置が前に出てしまっていたり、腰を丸めてしまっているような悪い姿勢を続けていることでも骨盤は後ろに傾き、そのまま固定されてしまい、背骨を真っすぐにして腰痛を発症させる要因となります。
特に上の写真のような座り方は骨盤を後ろに傾け、背骨を真っすぐにしたり、腰椎椎間板ヘルニアなどの原因にもなります。
歩くときに足がしっかり上がっていない
歩くときに足がしっかり上がっておらず、すり足気味に歩いてしまうと、膝がしっかり伸びなくて足裏の筋肉で骨盤を後ろに引っ張ったり、重心が下がってしまうために腰が丸まりやすく、背骨が真っすぐになって腰痛を発症する要因となります。
運動不足
運動不足になってしまうと、体を支えるための筋肉も弱ってしまい、姿勢を保てなくなってしまうために、背骨が真っすぐになってしまう要因となります。
骨盤の後傾を改善するための対策
ここからは背骨を真っすぐにして腰痛を発症させる骨盤の後傾を改善するための対策をお伝えしていきます。
姿勢を正す
骨盤の後傾や背骨が真っすぐになるのは急におこることではありません。
普段の日常生活での姿勢の習慣が大きく関係してきます。
なので日常生活で姿勢を正していくことがすごく重要となります。
その時のポイントとしては、漠然に姿勢を良くではなかなか難しいと思いますので、下腹(丹田)に力を入れて、お尻の穴を軽く占めるようにしてください。
骨盤が後ろに傾く方は、お腹とお尻の力が抜けていることが多く、それによって骨盤が安定せず姿勢が崩れてしまっていることが多いです。
そして座るときには骨盤を立てて坐骨の部分で座ることを意識してください。
適度に体を動かす
筋肉の柔軟性を保ったり、骨盤を支えるための筋力を落とさないためにも、普段から意識的に体を動かすようにしてください。
2~3時間運動するようにや、ムキムキになるぐらい筋トレをしましょうとは言いませんが、ウォーキングなら40分~1時間ぐらいを目安に体を動かすようにしてみてください。
歩くときは膝を伸ばして地面をける
姿勢良く正しく歩きましょうと言っても漠然としているので、ポイントは普段歩くときには、一歩一歩しっかり膝を伸ばすようにしてください。
そのために、しっかり足で地面を蹴って前に進むように意識してください。
お尻の筋肉のストレッチ
骨盤を後ろに引っ張らないように、お尻の筋肉を柔軟に保つようにしてください。ここではストレッチをご紹介します。
仰向けで寝て、片足をまげて両手でその足を真っすぐではなく反対の肩に向けて曲げていってください。
お尻のあたりにツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
足後面の筋肉のストレッチ
お尻の筋肉と同じで、骨盤を後ろに引っ張らないように柔軟性を保つようにしてください。
片足をしっかり伸ばし、反対の足を胡坐をかくように膝を曲げて座り、体を前に倒してください。
足の後面にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
この時、腰は丸めないようにして体を前に倒すことがポイントです。
まとめ
背骨が真っすぐになってしまうと、重力や床からの衝撃を分散できなくなり、腰に負担がかかりやすく腰痛を発症しやすくなります。
そして生まれつき背骨が真っすぐの人もいますが、多くの場合、生まれつきではなく普段の生活習慣や体の使い方によって骨盤が後傾して背骨が真っすぐに近づいていきます。
ですので上記を参考に普段の生活習慣を見直してくださいね。そうすることで背骨にカーブが戻り腰痛が改善しやすくなりますので。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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