尾てい骨の上の腰痛の原因とストレッチ方法
腰というよりも腰の下の方が痛くて痛くてこれって何とかならないのかなぁ…と悩んでいませんか?
腰痛と一言で言っても、その痛みの場所はみんな同じではなく、人によって微妙にちがっていて、中には痛みが出る場所がお尻の上、尾てい骨の上当たりに「ズキズキ」「ピリピリ」と感じられる方もいらっしゃいます。
そして尾てい骨の上あたりの痛みは、腰だとまだストレッチや体操、揉みほぐしなどもできそうだけど、腰の下あたりになると自分で触っても骨があるだけだし、どうしたらいいのかわからない…と悩まれる方も多いんです。
そこで今回は腰の下のほうの痛みの原因と、それを改善するために自分でおこなえるストレッチについてお伝えしていきます。
腰の下あたりが痛い原因とは
腰の下あたり、尾てい骨の上のほうの痛みの原因で多いのが、仙腸関節の問題です。
仙腸関節とは、骨盤の「仙骨」と「寛骨」の間の関節です。
そもそも背骨を支える土台である骨盤は本来一続きの骨ではなく、背骨の一番下に付属する「仙骨」とその周囲を囲む腸骨・坐骨・恥骨から成る「寛骨」のからできています。
そしてこの二つの骨の継ぎ目の部分に当たるのが仙腸関節なんです。(下の写真の赤線の部分です)
関節といっても継ぎ目のようなもので、3~5ミリの隙間しかあいておらず、靭帯によって強く結び付けられているためほとんど動かないものの、腰にかかる負荷を吸収・分散する働きを担っています。
こんなほとんど動かず、靭帯によって強く結び付けられ、一見すると問題を起こしそうな場所ではないんですが、仙腸関節の部分にゆがみやねじれが続くと痛みを発症するんです。
仙腸関節に持続的に歪みやねじれを与えるのが、具体的に言うと、
●頻繁に前かがみや中腰の姿勢、または腰を反らす姿勢をとる
●座りっぱなしや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢をとる
●スポーツや事故で腰に強い衝撃を受ける
●自転車に、お尻が痛くなるくらい長時間乗る
●「体育座り」をする習慣がある
こういった事を日常的におこなっていると仙腸関節に痛みが発症してしまうんです。
仙腸関節の痛みを改善するストレッチ
ここからは仙腸関節の痛みを改善するためのストレッチについてお伝えしていきます。
仙腸関節の周りにはたくさんの筋肉が付くんですが、特にポイントとなるのが、背中の脊柱起立筋、広背筋、お尻の大殿筋です。
どの筋肉も疲労してしまったり、硬くなってしまうと仙腸関節を引っ張り、痛みを発症させる原因となってしまいます。
脊柱起立筋のストレッチ
あぐらをかくように床に座って膝を90度に曲げて足の裏を付けます。
そして、両手で足先を持って体を前に倒してください。
この時ポイントの一つはできるだけ背中を丸めるように意識することです。
もう一つが膝の角度を90度に維持するようにしてください。膝を曲げすぎて体を前に倒すと、起立筋ではなく太もも内の内転筋を伸ばすポーズになってしまいますので。背中にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。
広背筋のストレッチ
両手をあげます。片方の手で広背筋を伸ばす側のもう片方の手首を掴み、斜め上へ引き上げてください。この時に上半身も横へ倒してください。
ポイントは腰を伸ばそうとするのではなく、わきのあたりを伸ばそうとイメージすることです。
背中にツッパリ感が出てきたらその場で20~30秒キープ
左右同じようにおこなってください。
大殿筋のストレッチ
両足を伸ばして座り、片方の足のヒザを外側に曲げて、外くるぶしが反対の足のヒザ上あたりに来るように乗せます。
伸ばしている方の足のヒザを曲げて体の方へ引き寄せます。
背中が丸まらないように注意して、お尻にツッパリを感じたところで15~20秒キープしてください。左右交互に行ってください。
まとめ
腰の下の方が痛かったり、尾てい骨の上あたりが痛くなる原因で多いのが、仙腸関節の問題です。
頻繁に中腰や腰をそらすことが多かったり、長時間同じ姿勢でいることが多かったり、長時間三角座りなど床に座ることが多いことで、持続的に仙腸関節に負担をかけることになり、仙腸関節に痛みを発症させてしまいます。
そして仙腸関節の痛みとかかわりの深い筋肉が、脊柱起立筋、広背筋、大殿筋と呼ばれる筋肉です。
尾てい骨の上が痛いときには上記のストレッチを参考にしてくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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