畑仕事の後の腰痛が治らない原因
季節の変わり目で畑仕事をすることが多くなり、腰が痛くなって病院で腰を牽引したり、湿布をもらって貼っているけど全然良くならない…と悩んでいませんか?
当店に来られるお客さんの中にも、畑仕事をしていて腰痛になったという方はいらっしゃいます。
やはり腰に負担のかかりやすい作業が多いですし、特に季節の変わり目なんかは野菜を植えたり土を耕したり、余計腰痛を起こしやすいですね。
そんな畑仕事で腰痛になって病院で腰を牽引したり電気を当ててもなかなか良くならないという方がたまにいらっしゃいます。
そこで今回は、畑仕事で腰痛になった際におこなうべきストレッチや、腰痛を長引かせる腰以外の原因となる部分と対処法についてお伝えしていきます。
畑仕事の後におこなうべき腰のストレッチ
畑作業で腰痛が起こりやすいのは、やはり中腰などの前傾姿勢が多いことが大きな原因となります。
ただでさえ鍬を使用したり、機械を持ったり、肥料を運んだり等々、腰の筋肉を酷使するのに、中腰の姿勢ではまっすぐ立っているときに比べ2,5倍の負荷が腰にかかるといわれいます。
それだけ負担が多い姿勢でさらに畑仕事によって腰を酷使すれば、痛みが出てしまうのも納得しますよね。
特に体を支えたり、モノを持ったり、畑仕事の時に働き続けてくれる腰の筋肉には相当のダメージが加わるため、疲労物質が溜り筋肉が硬くなり腰痛を起してしまいます。
そのために畑仕事の後の腰痛を治すためには、酷使した腰周りの筋肉をケアしてあげる必要があります。
ここでは畑仕事で酷使した腰のケアの方法としてストレッチをお伝えしていきます。
ストレッチ方法
●上向きに寝て、両足を曲げて両手でその足を胸の方に引き寄せ、背中を丸めていってください。
腰から背中にかけてにツッパリを感じたところで15~20秒キープ。
●うつ伏せにねて、両手を伸ばして体をゆっくりと反らしてください。
そのままの体勢で30秒ほどキープしてください。
もし体を反らしていくと腰に痛みが出る場合には、腕を伸ばすのでなく、肘を90度まげて体を反らす強さを弱めてください。
腰以外に腰痛の原因がある
畑仕事をした後に出てきた腰痛を治そうと、いくら腰を治療しても良くならない…なんて人も多いですが、これは腰以外に腰痛の原因があるからです。
畑仕事というのは全身運動で、いろいろな体勢で行ったりあちこちの筋肉を使いますよね?
つまり腰以外の部分も酷使され、その腰以外の酷使されたところが腰痛の原因となっているんです。
上記でお伝えしたように酷使された腰の筋肉をケアすることも大切ですが、それだけでは腰痛が治らないときには、そのほかの畑仕事によって酷使される筋肉のケアをおこなうことも必要になります。
背中の筋肉
畑作業の時には重い荷物を持ったり、腰も酷使することが多いでしょうが、それと同じくらいクワで畑を耕したり、荷物を持ち上げて運んだり、そういった時に酷使されるのが背中の筋肉です。
広背筋と呼ばれる背中の筋肉は、腕から背中、腰までつながっているために、背中の筋肉を酷使することで広背筋がつく腰の部分に腰痛を発症させることがあります。
また背中の筋肉が疲労したまま畑仕事を続けていると、背中の筋肉の働きが低下し、その分を腰がカバーするために腰にかかる負担が増えて腰痛を発症させやすくなることもあります。
対処法としてここでは背中のストレッチをお伝えします。
ストレッチ方法
両足を肩幅に広げて立ちます。片手を頭の上に持っていき肘を曲げ、手のひらを背中につけてください。
反対の手で肘をつかみ、体をゆっくりと肘をつかんだ手の方へ倒してください。
背中につけた腕側の脇から腰にかけての部分にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
ポイントは、体を横に倒していく時に、上半身が前に倒れると効果が落ちるため、上半身は真横に倒すようにしてください。
お尻の筋肉
お尻の筋肉は腰の筋肉と一緒に上半身を支えるために働いてくれるため、非常に疲労しやすい筋肉です。
そしてお尻の筋肉は普段の日常生活でも、腰にとってクッションやサスペンションのような働きをしてくれていて、歩く時の床からの衝撃や上半身の重みを吸収し腰にかからないように働いてくれています。
これがお尻の筋肉が疲労して硬くなってしまうと、日常生活で腰にかかる負荷を分散できず、その負荷が腰にのしかかってしまうため腰痛が発症しやすくなったり、腰痛が治りにくくなってしまいます。
対処法としてここではお尻の筋肉のストレッチをお伝えします。
ストレッチ方法
イスに座り、片足を写真のようにもう片方の膝の上におきます。この時、外くるぶしがヒザの上に乗る位置にします。
背中がなるべく丸まらないように軽く胸を張り、上半身を前に倒しお尻にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。これを左右交互におこなってください。
イスに座り、片足を写真のように膝を曲げて反対の足と交差させて椅子の上にのせます。
両手でイスにのせた足を持ち、自分の胸の方へ寄せてください。お尻にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。これを左右交互におこなってください。
お腹の筋肉
お腹の奥にある大腰筋という筋肉は、腰骨を安定させるために働いてくれて、手作業やクワで畑を耕す時に上半身を支えてくれているため、畑作業で酷使されやすい筋肉です。
また畑仕事では中腰のような姿勢をとることも多いですが、その際はこの大腰筋は縮み、その体勢で作業をしていると段々と硬くなってしまいます。
そしてこの筋肉は、腰からお腹を通って足についているため、硬くなったり疲労がたまると、腰につく部分で痛みを出し腰痛を発症さる原因になります。
ここでは大腰筋を和らげる対処法としてストレッチをお伝えします。
ストレッチ方法
上向きで床に寝て、片足を曲げ、両手で胸の方へ曲げた足を寄せてください。
この時、反対の足はしっかり伸ばしたままにしていただくと、上の写真の赤丸の部分にストレッチがかかります。
赤丸の部分にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
足の筋肉
畑仕事を行う時は、踏ん張ったり立ちっぱなしだったり、足の筋肉も酷使します。
足の筋肉は骨盤についているために、疲労して硬くなってしまうと骨盤を引っ張り、一般的に言われる骨盤の歪みを作ってしまいます。
骨盤が歪んでしまうと、姿勢も崩れて腰の背骨のカーブに影響を与え、腰痛を発症しやすくなってしまったり、腰痛がなかなか治らない原因になります。
対処法としてここでは足の筋肉のストレッチをお伝えします。
ストレッチ方法
片足を正座するように曲げて、反対の足を伸ばして座ります。
これでもストレッチがかかりますが、物足りない方は両手を体の後ろについて、少しずつ体を後方に倒していってもらうとさらに筋肉にストレッチがかかります。
太もも前面にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
床に座り、片足を伸ばして反対の足を胡坐をかくように曲げます。
そのまま背中を丸めるのではなく、腰から体を前に倒してください。
ふくらはぎのところにツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
腕の筋肉
畑仕事では腕もよく使用するため、腕の筋肉も疲労してしまいます。
他の筋肉に比べると、腰痛にかかわる割合は低いんですが、それでも腕の筋肉が疲労して力を発揮できなくなると、その分を腰や背中の筋肉がカバーするために酷使されることになり、腰痛を発症させやすくなる原因となります。
ここでは対処法として、腕のストレッチをお伝えします。
ストレッチ方法
床に座り(立ったままでテーブルなどを利用してもOKです)、手の指を自分の体の方に向けて、肘を伸ばしたまま手のひらを床につけます。
体を少しずつ後ろに倒していくと腕にツッパリが出るのでそこで15~20秒キープしてください。
まとめ
畑仕事の後に腰が痛くて…と、悩んでいる人は少なくなりでしょう。
これは前かがみの姿勢が多くてただでさえ腰に負担がかかるのに、鍬を使ったり、機械を使用したり、モノを運んだりと腰の筋肉を酷使するためです。
さらに畑仕事の後の腰痛で、いくら腰を治療しても治らない原因は、畑仕事は全身作業であり腰以外の筋肉も酷使されて柔軟性を失っているためです。
腰の筋肉をケアすることも大切ですが、それ以外の疲労して柔軟性を失った筋肉をそのままにしておくことで、腰痛が治らなくなってしまうんです。
特に上記の筋肉が柔軟性を失うと腰痛を発症させたり、治らない原因となるので、畑仕事のあとの腰痛がなかなか治らないという方は参考にしてみてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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