台風が接近すると腰が痛くなる原因と対策
台風の多い時期になると、毎年腰が痛くなりやすくて嫌になる…と悩んでいませんか?
8月も終わりようやく暑さも和らいできたと思ったら、台風で急に寒くなったり、雨で出かけられなくて嫌になりますね。
そんな台風のシーズンになると毎年腰が重たくなったり痛ダルくなりやすい…なんて方もちょくちょく聞くことがあります。
台風が近づくたびに腰に不調を感じる方にとっては秋が深まっていくこの台風シーズンは憂うつに感じることでしょう。
今回は、台風が近づくと腰が痛くなる原因とその対処法についてお伝えしていきます。
気圧が体に影響を与える
台風が近づくと腰の調子が悪くなる方にとっては、天候が腰痛に影響を与えていることはなんとなく感じられていることでしょう。
実際にその通りで、台風が近づくと腰痛が出やすくなる原因に「気圧の変化」があります。
台風が近づき低気圧になると、鼓膜の奥にある気圧の変化を感じるセンサーがあるといわれる内耳が気圧の変化を感じ取り、体ではヒスタミンという物質が増えてしまいます。
そしてこのヒスタミンが腰に痛みを出す一つの原因になってしまうんです。
ヒスタミンが腰痛に与える影響
血管が収縮する
ヒスタミンが多くなるとどのような影響を与えるかというと、まずはヒスタミンには交感神経を刺激して血管を収縮させる作用があり、そうなると血液の巡りがわるくなってしまいます。
簡単に言えば血行不良の状態ですが、こうなると腰周辺も血流が悪くなることで酸素や栄養が運ばれず、疲労物質などの老廃物が流されなくなるために、それによって神経が刺激され腰痛を出しやすくなってしまいます。
むくみやすくなる
またヒスタミンには、血管にある水分を滲出させる作用があるため、身体のさまざまな部分に水分が蓄積し「むくみ」が起きやすくなります。
むくみが起こるとその部分も血液の巡りが悪くなるため、全身の血液の巡りが滞ることで腰周辺の血液の巡りも滞りやすく、腰痛を発症させやすくなります。
炎症反応を引き起こす
他にも、ヒスタミンは体で炎症反応を引き起こしやすくする働きもあり、これが腰などの周辺の関節や組織で起こってしまうことで腰痛を悪化させてしまうことがあります。
自律神経が乱れる
本来、低気圧になると体は副交感神経が優位に働こうとするんですが、ヒスタミンが多くなることで、交感神経も刺激されてしまいます。
まさに車で言うと、ブレーキとアクセルを同時に踏み込んでいるようなものです。
そのせいで自律神経が乱れやすく、自律神経が乱れると体のあちこちのコントロールがきかなくなり、筋肉が緊張したり血液の巡りが悪くなったり、自己治癒力が落ちたり、そういったことが腰痛を発症させる原因になります。
台風の時に腰痛を発症させない対策
ここからは台風が近づくと発症しやすくなる腰痛の改善方法についてお伝えしていきます。
軽く運動をする
台風が近づき気圧が低くなると血流が悪くなりやすいため、軽い運動で体を動かし血行をよくするようにしてください。
この時あまり激しいスポーツなどは、さらに腰痛が増すことがあるので注意してください。
腰の筋肉を動かすことに加え、全身の筋肉がほぐれるようにウォーキングやラジオ体操や水泳などを行うとさらに効果的です。
全身運動で腰だけでなく肩周りや背中の筋肉がほぐれると、良い姿勢がとりやすくなり、腰への負担が減少するという好結果も得られるます。
お風呂で体を温める
ゆっくりお風呂に入ることで自律神経が整いやすくなり、台風が近づくとむくみなどで血流も悪くなりやすいため、温めることで収縮した血管を広げ、血行を改善させることで腰痛が軽減しやすくなります。
ただし、台風が近づき気圧が低くなると炎症も起こりやすくなっているため長時間の入浴は避け、ぎっくり腰などの急に痛みが激しくなった際にも温めることは避けてください。
早寝早起き
交感神経は昼間の活動時、副交感神経は夜間の安静時、というのが本来の状態です。
しかし夜ふかしや朝寝坊は、気圧が低くなりただでさえ乱れやすくなっている自律神経のバランスがさらに崩れてしまい、腰痛を悪化させやすくなります。
特に最近ではスマホやタブレット端末も普及し、普段からついつい夜更かししてしまっている…という人も少なくないでしょう。
なので寝早起きのリズムを作り、太陽に当たるようにして自律神経を整いやすくするよう心がけてください。
さらに夜中の2時までの4時間は、健康のためのゴールデンタイムで新陳代謝がもっともはかどる時間帯です。
この時間に 「眠っているか起きているか」 で、疲労の回復、不調の修復に大きな違いが出てしまいます。
食生活を整える
毎日不規則な食事の時間、食べ過ぎ、栄養の偏ったアンバランスな食事の内容は自律神経を狂わせてしまう可能性があり、台風が近づき乱れがちな自律神経にさらに影響を与え、腰痛を悪化させやすくなります。
さらに食べ過ぎは胃に負担がかかるためその周囲の組織にも緊張が伝わり、ただでさえ台風の接近で血液の巡りが悪くなった腰周りの筋肉硬くなることで痛みを起こしやすくなります。
できるだけ食事の時間がまちまちにならないよう、いつもの30分前後にはすませられるように心がけ、過食や偏った食事をとらないように気を付けてください。
呼吸を意識する
深くゆったりとした呼吸を意識すると副交感神経が優位になり、交感神経が刺激されすぎた状態を整えることができます。
反対にやる気が出ないときは副交感神経が優位になりすぎているため、浅く速い呼吸をすると交感神経を刺激することができます。
体の状態に合わせて呼吸を意識し自律神経の乱れを抑えられるように意識してみてください。
ストレスを発散させる
ストレスが蓄積しても自律神経が乱れやすくなり、腰痛を発症しやすくなるため、カラオケやDVD鑑賞、趣味に没頭するなど、ストレスを発散することで腰痛を改善させる手助けになります。
ただし、いくらリラックスのためとはいっても、寝すぎたり、一日中家の中でダラダラ過ごすといったことは、体の血液の巡りが悪くなってしまうために避けるようにしてくださいね。
台風の時だけでなく、前もって準備をする
上記のような対策は、確かに台風が接近したときに行ってもらうことも大切ですが、もっと大切なのは台風が接近したときだけでなく、普段の生活から対策を立てておくことです。
乗り物酔いをしやすい人は低気圧の影響を受けやすいといわれることもありますが、やはりその時の体調によって気圧の変化の影響を受けやすくなってしまいます。
なので普段から夜更かしが多かったり、運動不足や食生活が乱れている人ほど低気圧の影響を受けやすいと考えられます。
また、低気圧で腰が痛くなる人はもともと腰周りの筋肉が柔軟性をなくし硬くなっている可能性が高いです。
そのため、普段からストレッチや体操、体のバランスを整え腰周りの筋肉を柔軟に保つことを心がけることで、台風が接近し低気圧になったとしても腰痛を起こすことも減ることでしょう。
さらに首の骨の横には椎骨動脈があり、これが内耳の動脈につながっているため、腰周りの筋肉だけでなく、肩や首の筋肉も整えておき椎骨動脈の血流をよくしておくことも、台風が接近したときに腰の痛みを出さないためには有効だと考えられます。
まとめ
台風シーズンになると腰が痛くなりやすいという人もいますが、これは気圧が下がることで内耳が気圧の変化を感じ取り、ヒスタミンが体の中に多くなってしまうからです。
ヒスタミンが体の中に増えると、炎症反応を起こしやすくなったり、血液の巡りが悪くなったり、自律神経が乱れることで腰痛を発症しやすくなってしまいます。
なので台風の時にでる腰痛の対策は、血液を巡らせ、自律神経を整えることです。
そのために上記の対策法を参考にしていただき、さらに台風シーズンだけでなく普段から日常生活に取り入れていただくことで、台風が接近しても腰の痛みを起こしにくくなっていきますので。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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