腰が重くてだるい原因と治す方法
「最近腰が痛いまではいかないけれどずっと重くてだるい…」「腰が重だるくて動くのがしんどい」これって何が原因なの?と、悩んでいませんか?
肩こりで重たい・だるいなんていうことはよく耳にしますが、腰も痛くはないけれど重い・だるい・違和感があるという方が当店に来院されることがあります。
肩もそうですが、痛みがなかったとしても重くてだるいのが続くのって結構辛く、動くのがおっくうになってしまったりしますね。
そこで今回は、腰が重くてだるくなる原因や自分でできる対処法を伝えしていきます。
内臓の問題
内臓が異常をきたしていて、それが原因で腰が重くてだるくなることがあります。
特に腰回りの症状に関係する臓器としては、腎臓・膵臓・肝臓・十二指腸などがあげられます。
これは肝臓は胆汁を作ったり、栄養素を作って変化させたり、体に有害な毒を解毒したりと様々な仕事をこなしていて、その状態によって体に大きな影響を与えるためです。
そしてお腹の中には、腹膜という膜で囲まれた腹腔というスペースがあり、この中には胃や肝臓、大腸などの臓器が収まっています。この腹膜の後ろの場所が後腹膜で、ここには十二指腸や膵臓、腎臓などがあるり、後腹膜はいわばお腹の外だから、ここに異常があると背中や腰に症状が出やすいんです。
その中でも腰が重くてだるいというときは肝炎などの肝臓の問題の可能性が高くなります。
上記であげたような腎臓などでも腰周辺に症状を発症させるんですが、腎炎なら重だるさだけでなく発熱や痛みを伴ったり、膵炎などの膵臓の問題であっても耐え難い痛みを出すことが多く、重篤な問題の時に重だるさだけということは少ないんです。
ただし肝臓だけは重篤な問題であっても、すぐには痛みを伴わずに重だるさだけが出る場合があるからです。
腰が重たくてだるいと同時に発熱や気分の悪さ、時々差し込むような痛み、お腹側の違和感など他にも症状がみられる場合には一度内科で検査を受けてみることも必要であると考えられます。
暴飲暴食によって
意外に腰の重たさやだるさの原因となることがあるのが、暴飲暴食なんです。
食べ過ぎはもちろんその分、胃腸への負担が大きくなりますが、その時の働きすぎや疲労で起こる胃腸の緊張はその周囲の筋肉、つまり腰周りの筋肉にも影響を与え、結果的に腰の筋肉も柔軟性を失って硬くなってしまい、血液の流れが悪くなることで胃腸の疲れと相まって腰の重たさやだるさを出してしまうことがあります。
またお酒の飲みすぎは、アルコールを解毒化するために肝臓に必要以上の働きをさせることになります。
上記でお伝えしたように腰の重さやだるさと肝臓の関係は深く、肝臓がアルコールの分解に忙しくなるとそれ以外の肝臓の働きが低下してしまい、体の組織を修復する働きも低下してしまうことで、腰周りの筋肉も生活でのダメージが回復しきらず、重たさやだるさが起こりやすくなってしまいます。
また肝臓には普段体の約30%もの血液があるんですが、アルコールの分解で肝臓に負担がかかると、それだけの血液が滞ってしまうため筋肉の血液の巡りも当然悪くなり、体の重たさやだるさを起こしてしまうこともあります。
他にも夕食の食べ過ぎは睡眠の時間に胃腸が働き続けることになり睡眠の質が低下してしまったり、お酒も小量は眠りの手助けになるものの、飲みすぎるとアルコールの分解によって発生するアセトアルデヒドによって、交感神経が刺激され睡眠の質が低下してしまい、体の疲労が取れきれないことで腰に重たさやだるさが出てしまうことがあります。
なので腰が重い・だるいというときには、暴飲暴食など食生活が乱れていないかも見直してください。
ストレスが原因
最近はストレス社会なんて言われることがあるように、人間関係や仕事や家庭など身近なことから、経済格差は拡大や、国際金融資本主義は破綻寸前、中国は軍事的攻勢を強めるし、国が戦争の準備に積極的などストレスを感じる材料が山のようにあります。
ストレス自体がすべて悪いわけでなく、適度なストレスはプラスに働いてくれますが、やはりため込んで度を越えてしまうと様々な問題を体に発生させる原因となり、その中には腰の重たさやだるさも含まれます。
ストレスをため込むことで自律神経が乱れてしまうと、血液の巡りが悪くなってしまうため、腰の筋肉も疲労物質などの老廃物が流されなくなり重たさやだるさを感じやすくなってしまいます。
また増えた疲労物質を処理するために肝臓が働きすぎることも、上記でお伝えしたように腰に重たさやだるさを出す原因となります。
なので普段からストレスをため込まないようにするために、趣味に没頭する時間を確保したり、時には何もしない時間を設けたり、ストレス発散のために軽い運動を行ったり、それこそ物事に対する自分の受け止め方や考え方を変えてみる、いっそのこと嫌な人と付き合いをやめるなど、自分なりの対策を持てるようにしてみてください。
筋肉の疲労が原因
上記のように内臓の問題やストレス、暴飲暴食などが原因でも腰が重だるくなることもありますが、圧倒的に多いのが筋肉の疲労です。
筋肉は疲労してくると段々柔軟性を失い硬くなってしまいます。
すると筋肉の中を通る血管は圧迫されてしまうため、血液の流れが悪くなり滞りはじめ、新鮮な酸素や栄養を運べず、疲労物質などの老廃物が流されなくなり溜まってしまうため自然治癒力が落ちてしまい回復が遅くなり、腰が重くてだるいと感じるようになってしまいます。
また疲労した筋肉というのは、うまく力を発揮できなくなってしまうため、腰周辺の筋肉はただでさえ上半身を支えるために働き続けているのに、それがうまく力を発揮できないものだから無理がたたって重だるさを感じるようになってしまいます。
言い換えると腰に重だるさや違和感があるときは、腰痛の一歩手前の状態という可能性が高いんです。
腰の重だるさをとるためには体を休めるのが一番
腰が重たくてだるいと感じる原因で圧倒的に多いのが筋肉の疲労なので、腰の重だるさをとるためには体を休めることが大切になります。
体を休めることで腰に負荷をかけずに自然治癒を促すことで、筋肉に溜まった疲労物質は流されうまく力を発揮できるようになり重だるさは改善していきます。
ただし体を休めるといっても、ただただ寝ていればいいというわけでなく、筋肉が動かすことで初めて隅々まで血液がめぐるため、適度に体を動かしてあげることも重要です。
自分でできるケアや予防方法
先ほどお伝えしたように、腰の重だるさが出なくなるまでしっかり体を休めることができればいいですが、日常生活を行っていくうえでそんなにまとまった体を休める時間を作ることは難しいですし、筋肉が疲労して腰が重だるくなるたびに体を休めてばかりはいられないでしょうから、ここからは腰の重だるさのケアの方法や予防方法をお伝えしていきます。
お風呂につかる
お風呂に浸かることで腰の筋肉が温まります。すると筋肉が温まることで緊張がゆるみ柔らかくなり、血液の流れが良くなることで疲労物質も流され新鮮な酸素や栄養も運ばれるため自然治癒力が高まります。
急に強い痛みが出た時などは、炎症が起こってる可能性が高いので温めないほうがよい場合もありますが、重だるさなどの慢性的な症状の場合には温めることで楽になることがかなり多いです。
普段から姿勢を正す
腰の筋肉が何も重たいものを持ったから疲労するといった単純なものではありません。
それこそ立っていても座っていても、重力に逆らって体を支え続けるために働いてくれますし、歩けば床からの反発力が足を通して腰にもかかります。
これが姿勢の良いときは背骨のカーブも滑らかなS字を描いてくれ、そのカーブがクッションのように働き腰にかかる負荷をうまく吸収してくれますが、猫背になったり腰の反りを強めてカーブを崩すことで、腰にかかる負担が普段から大きくなり筋肉が疲労し重だるさを感じやすくなります。
そのため、普段の日常生活で姿勢をただし生活するだけでも腰の筋肉は疲れにくくなるんです。
適度に体を動かす
上記でも書いたように、ただただ寝ていれば疲労がとれるのか?というとそんな単純なことではありません。
それこそ経験があるかもしれませんが、硬い床などで長時間横になり続ければ、腰の筋肉は硬くなってしまい起きた時に重だるさを感じやすくなります。
筋肉の疲労を流し自然治癒力を高めるためには、適度に体を動かし筋肉を刺激して動かしてあげる必要があります。
なので普段から生活で適度に体を動かす習慣をつけることで、腰の筋肉を疲労しにくく回復しやすくなり、腰の重たさやだるさが予防できるんです。
マッサージをする
マッサージで腰の筋肉をほぐすことで、血行がよくなり、腰の筋肉の疲労をとることができます。
一人で腰周辺をマッサージするときはテニスボールなどを使用するのもおすすめですし、それこそマッサージ器に少し当たるのもいいでしょう。
ただし、マッサージは強すぎたり長時間行うことで筋繊維を潰してしまい、その部分が硬くなって逆効果になることがあるため注意してください。
またあくまでマッサージは筋肉の硬くなった所を緩めるだけの対処療法であるため、効果は短期的なものであり、もっと根本的な原因を改善していかない限り腰の重だるさが慢性化してしまうので気をつけてください。
ストレッチを行う
ストレッチを行うことで硬くなった筋肉が刺激され、和らいでいき疲労が取れやすくなります。
さらに効果を高めるために腰だけでなく、骨盤の動きに大きく関わり骨盤の動きをよくすることで腰にかかる負担を軽減してくれる腸腰筋、体の土台となる骨盤を支えてくれるお尻の筋肉、腰と一緒に重たいものを持つときなどに働いてくれる背中の筋肉、こういった筋肉を一緒にストレッチすることで体のバランスが整い姿勢もただしやすくなることで、腰の重だるさを根本的に改善していくのに役立ちます。
ここでは腰・腸腰筋・お尻の筋肉・背中の筋肉のストレッチをひとつづつ紹介しますので参考にしてみてください。
●腰のストレッチ
胡坐をかいて床に座り片腕を上げ、反対の手を後方につきます。
床ついた手のほうへだんだん体重をかけていきながら体を傾けていきます。
腰のあたりにツッパリ感を感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●腸腰筋のストレッチ
両足を前後に開いて立ち、後ろの足の膝を床につけ前後の膝を90度前後に曲げます。後ろ足の太もも裏に同じ側の手を当てます。
手で押すようにお尻を前に突き出し、股関節の付け根にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●お尻の筋肉のストレッチ
上向きに寝て片足を曲げ反対の伸ばしている足と交差させます。
膝を曲げて交差させた足を内へ倒してください。お尻のところにツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●背中の筋肉のストレッチ
両手をあげます。片方の手で広背筋を伸ばす側のもう片方の手首を掴み、斜め上へ引き上げてください。この時に上半身も横へ倒してください。
ポイントは腰を伸ばそうとするのではなく、わきのあたりを伸ばそうとイメージすることです。
背中にツッパリ感が出てきたらその場で20~30秒キープ
左右同じようにおこなってください。
筋肉トレーニング
筋肉トレーニングで腰の筋力をアップさせることで、同じ作業を行うときにも筋肉が疲労で疲れにくくなるため、腰が重だるくなりにくくなります。
また腰だけでなく、お尻や腹横筋といった腰と一緒に体を支えたり働いてくれる筋肉をトレーニングすることで、腰にかかる負担を分散してくれて腰に筋肉が疲労しにくくしてくれます。
ここでは自宅でできる腹横筋とお尻の筋肉のトレーニング方法を一つお伝えします。
上向きに寝て両膝を90度にまげて両手の平を床につけます。
そこからお尻を浮かせて腰を持ち上げていき、体をまっすぐにしてキープしてください。
この時腰を持ち上げすぎたり、お尻が下がってしまわないよう注意してください。
最初は短い時間から、段々キープする時間を長くしてください。
まとめ
痛くはないけれど、なんだか腰が重たくてだるいという方もいるでしょう。
その腰が重たくてだるくなる原因は一つは内臓の問題です。
特に肝臓は肝炎になってもそれほど痛みを伴わないこともあり、腎臓・膵臓・十二指腸などの問題も腰に症状を出すことがあるので、痛みや吐き気を伴ったり、発熱があったり重だるさ以外にも症状がある場合には一度内科で検査を受けてみてください。
その他にも暴飲暴食やストレスも内臓に負担をかけたり自律神経の乱れによって腰に重たさやだるさを出すことがあるため、普段の食生活やストレスをため込まないように末うため生活スタイルを見直すのも一つの方法です。
そして腰の重たさやだるさの原因で圧倒的に多いのは筋肉の疲労です。
疲労で力を出せなくなることや、血液の巡りが悪くなり老廃物がたまることが重だるさを引き起こさせます。
疲労なので体をしっかり休めることが大切ですが、それだけでは根本的な改善にならなかったり、その都度その都度体を休める時間をしっかり確保することも難しいと思いますので、上記の方法を参考に自分自身でも筋肉に疲労が蓄積しないようにケアや予防を普段から行っていってください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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