床に座ると腰が痛い原因と対処法
普段家でくつろいでいる時に、床に座ってテレビを見ていたり本を読んだりしていると腰が痛くなってきて座ってられない…と悩んでいませんか?
腰痛持ちの方の中にはこのように床に座っているのが辛く、数分とじっとしてられないという方が少なくありません。
かといって病院へ行っても、レントゲン検査などで特に異常がないか、あっても骨の間隔が少し狭くなっているので手術するほどでもなく薬で様子を見ましょうと言われることがほとんどであるため、結局我慢するしかないという方をよく耳にします。
今回はそんな床に座っていると腰痛がでる原因や対処法についてお伝えしていきます。
そもそも知っておいてほしいこと
床に座っていると腰痛がでる細かい原因や対処法の前に、そもそも知っておいてほしいのが、座るという行為は一見リラックスした体勢であるため、腰に負担が少ないと思われている方もいると思いますが、実際には立っている時の1,4倍もの負荷が腰にかかってしまっているんです。
つまり座るということ自体がそもそも腰にとってはそれほど良いものではないということです。
それこそ腰を休めようと思うのであれば、適度に歩いたりうろうろと座っている時間を減らすほうがいいんです。
床に座ると腰痛が出てしまう原因
そろそろ本題に話を戻して、床に座っているとどうして腰痛が出てしまうのか?というと、上記のように腰に負担がかかりやすい体勢であることプラス椅子に座るよりも骨盤が後傾しやすく背骨のカーブがなくなってしまうためです。
もう少し詳しくお伝えしていくと、立っている時よりも椅子に座ると腰が丸まりやすくなると思います。
椅子よりも床に座るときにはさらに腰が丸まりやすいですよね。実際に飲食店の座敷などに座っている人を見ると、ほとんどの方が腰を丸めて座られています。
腰を丸めて座るというのは、実際にその時の骨の状態をみていただくと、
このように骨盤が後ろに傾いてしまい、骨盤につながる背骨がそれに引っ張られて腰のカーブが減少してしまっています。
ちなみに本来の腰の骨には下の写真のように前弯のカーブが存在しています。
このカーブがクッションのような役割をしてくれるおかげで、腰にかかる負担を吸収し腰痛が出にくくなっているんです。
椅子に座るだけでもこのカーブが減少しやすく腰に負担がかかりやすいのに、床に座るということはこの腰の背骨のカーブがさらに減少し、人によってはなくなってしまうため、腰に大きな負担が座っている間かかるため腰痛が出てしまうんです。
さらに立っている状態では足の筋肉や腹筋、背筋などで体重を支えていますが、座ると腹筋がゆるんでしまうため、その分の負担を骨が支えることになることも床に座っていると腰痛が出てしまう原因になります。
腰に負担の少ない床での座り方
それでは床に座るときにどのような座り方をすると、腰痛が出にくいのでしょう?
ポイントは簡単に言えば骨盤を立てて腰の背骨のカーブを作ってあげることです。
床に座るときの体勢として多いのはあぐらや三角座りだと思いますが、これらの座り方は実際に行ってもらうとわかりやすいですが、どうしても骨盤が後ろに傾き腰が丸まりやすいために腰痛をすごく起こしやすいです。
足を前に投げ出した座り方も、壁などにもたれかからなければ腰が丸まってしまうため腰痛が出やすいです。
床に座る場合には正座で座ることが腰痛を出しにくい座り方だと言えます。
これも実際に正座をしていただくとわかりやすいですが、正座の場合骨盤を起こして腰を伸ばしやすいと思います。
そのため床に座っている時でも正座であれば腰のカーブが保ちやすいために腰痛が出にくいんです。(ただし正座でも腰を丸めて座ってしまうと腰痛がすぐに出てしまいますので)
それじゃあ正座に似た女性によく見かける横座りはどうなのか?というと、横座りでも確かに骨盤はまだ起こしやすいですが、体重がどちらか片側にかかりやすいため、それこそ骨盤の歪みを作ったり、上半身の重みを分散できずに片方の腰ばかりに負担がかかってしまうために腰痛が発症しやすくなってしまいます。
床に座ると腰が痛い時の対策
ここまで読んでいただくとなんとなく、床には座らないほうが腰にはいいんだなぁ…ということがわかってもらえたと思います。
実際に座る場合は腰痛持ちの方ほど床ではなく椅子に座るほうがいいんですが、そうはいっても家の都合上なかなか一日中椅子の生活厳しいという方もいると思いますので、ここからは自分でできる床に座ると出る腰痛の対策についてお伝えしていきます。
座椅子などにもたれ掛け体重を分散させる
言われるまでもないかもしれませんが、床に座るときには壁にもたれかかったり、座椅子に座って背もたれにもたれかかったりして体重を分散させることで腰にかかる負担が少なくなるため腰痛が発症しにくくなります。
普段から腰周りを伸ばしておく
普段から腰周りの筋肉が硬くなってしまっていると、床に座った時にすぐに腰の筋肉が体を支えられなくなり痛みを出してしまいます。
なので普段から立った状態で腰の後ろに手を当て体をそらしたり、椅子に座って両手を頭の後ろにまわしてそのまま前に体を倒して腰を思いっきり丸めたりして、腰の柔軟性を保つことで腰痛を発症しにくくなります。
股関節を柔軟に保つ
私自身それほど体が柔らかくないのでよくわかるんですが、体が硬い、特に股関節周りが硬い方は床に座って腰を丸めないように背筋を伸ばすのがすごく辛いんです。
なので余計に床に座るときには腰を丸めて座ってしまうため、腰痛が発症しやすいんです。
開脚や足を前に出して前屈などの一般的なストレッチでいいので行っていただき、股関節周りや太ももの筋肉の柔軟性をつけてあげることで床に座っていても腰痛が出にくくなります。
腸腰筋を緩める
腰からお腹を通り足につく腸腰筋と呼ばれる筋肉があるんですが、この筋肉は床に座っている状態で骨盤を後傾させずに真っすぐに保つために働いてくれます。
そのため、この腸腰筋が普段から硬く緊張してしまっていると床に座ったときに腰が丸まりやすくなり腰痛が発症しやすくなってしまいます。
ここではストレッチを一つお伝えするので参考にしてみてください。
上向きに寝て、片足を胸の方へ曲げていきます。
そこからさらに両手で曲げた足の膝をもち、肩の方に抱え込んでいきます。
この時反対の足は伸ばしたまま床から離さないようにしてください。
そうすると赤線で囲ったあたりが伸びてきますので、そこで15~20秒キープ。これを左右交互におこなってください。
お尻の筋肉を緩める
お尻の筋肉は骨盤についていて、骨盤を持ち上げ前後に傾かないように支えてくれる働きがあります。
そのため、普段からお尻の筋肉が硬くなってしまっていると床に座ったときに骨盤を支えきれないため、腰が丸まったりしてしまい腰痛を発症しやすくなってしまいます。
ここではお尻のストレッチを一つお伝えするので参考にしてみてください。
あぐらをかき、伸ばしたい側の足を逆の足にクロスさせ膝をたてます。
立てた膝を両手で胸の方に引き寄せてください。お尻にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
ちょこちょこ動く
これも当たり前に思うかもしれませんが、座り続けることで同じ筋肉に負荷がかかり腰痛が出やすくなってしまうため、ちょこちょこ立ち上がって数秒でいいのでその場を歩いたりして筋肉を動かすことで血液が巡り疲労物質が流れやすくなります。
飲み会などの場合にもそれこそトイレに行ったり、家ならお茶を入れに行ったりその場で立ち上がって足踏みしたりして、同じ体勢でい続けないように心がけてみてください。
まとめ
特にレントゲンなどで異常はないけれど、床に座ると腰が痛いとい腰痛持ちの方も少なくないでしょう。
そもそも知っておいてほしいのが、座るという行為は一見リラックスして腰に負担をかけてないように思えますが、実際には立っている時よりも腰にかかる負担は大きいんです。
さらに床に座ると骨盤が後ろに傾きやすく背骨のカーブが失われてしまうことが、腰痛を発症してしまう大きな原因となります。
他にも座ると腹筋がゆるんでしまうことも腰痛を発症しやすい原因となります。
なので腰のカーブを保ちやすい正座が床に座るときには腰痛を発症しにくい座り方になるんですが、なかなか長時間正座をしてられないという方も少なくないと思いますので、上記でお伝えした対策を参考にしていただければと思います。
当店に通われている客様の声
薬に頼らない施術は最高です
●腰痛で、特に座りながら読書など数分間して、起き上がる時に痛くてしばらく歩けなませんでした。
ちょうど一週間前に施術していただき、本当に楽になりました。
再発を恐れているので一週間後の本日、施術していただき安心しています
薬などに頼らない施術は最高です
※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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