夕方になると腰が痛いのはなぜ?原因と対策
朝方はまだそれほど調子が悪くないけれど、午後から夕方になってくると段々腰が痛くなって仕事や家事をしているのも辛くなってくる…と悩んでいませんか?
慢性的に腰痛に悩む方の中には午前中は割と快適に動けてるけれども、夕方になってくると座っていても腰が痛くなるという方もいらっしゃいます。
なぜ毎日毎日夕方になると腰が痛くなってくるのか?今回はその原因や治すために心がけるべき対策についてお伝えしていきます。
夕方の腰の痛みは筋肉が関係している
実は夕方に腰痛が出てしまうというのは、それほど珍しいことではありません。
何か病気なのかな?と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、内臓の問題によって夕方特定で腰に痛みが出るということはほとんどなく、それ以外の時間帯にも何か症状が見られると考えられます。
夕方というわけでなく、お腹が減った状態になると腰に痛みを出してしまうものとしては十二指腸潰瘍があり、お昼食べたものが消化されるタイミングが夕方になるため、その時間帯になるとお腹や腰が痛くなることはあるかもしれません。
あと胃潰瘍の時なんかも、腰よりやや背中側で同じように空腹になる時間帯に痛みを出すことがあります。
ですが多くの場合、こういったものより夕方に腰痛が出る原因として圧倒的に多いのが筋肉の問題です。
簡単に言ってしまうと朝から筋肉に段々疲労が蓄積されていき、夕方になり許容範囲を超えた時に腰の筋肉が悲鳴をあげているんです。
でも以前は痛くなかったのに…と思われるかもしれませんが、毎日その日の疲れを回復出来ていればいいですが、回復以上に体に負担が掛かればそれがどんどん蓄積され、そんな日が続けば腰に痛みを出しやすくなりますし、加齢によって筋肉の柔軟性が失われれば痛みも出やすくなります。
運動不足が続いて筋肉に柔軟性がなくなっても、筋肉の許容範囲は狭まっていきます。
なぜ筋肉に疲労がたまると痛くなるの?
筋肉を使用し疲労すると、徐々に柔軟性をなくし固くなっていってしまいます。
すると筋肉の中を通る血管や周囲の血管を圧迫し始め、血液の巡りが悪くなりその部分には栄養や酸素が運ばれず、疲労物質などの老廃物がたまります。
それらの老廃物が周囲の神経を刺激することで痛みが出たり、血管同様筋肉の中を通る神経も筋肉が固くなれば圧迫されてしまうため痛みを出してしまいます。
また、疲労物質などがたまった筋肉は働く力も落ち本来の力を発揮できなくなってしまうため、余計疲れやすく固くなりやすくなるという悪循環に陥ります。
腰の痛みというと椎間板ヘルニアや坐骨神経痛・狭窄症など神経の問題が原因あると思われている人もいますが、そういった椎間板の突出や脊柱の穴が狭くなっていなくても、筋肉が緊張し固くなることでも痛みを出してしまうんです。
それに骨を支えてくれている筋肉が疲労し固くなってしまうと、体を支えられなくなりその分、椎間板にもつぶれるような圧が増えてしまいます。
すると筋肉の緊張だけの痛みだけでなく、椎間板が潰れだして夕方になると椎間板ヘルニアの症状が悪化し腰に痛みを出すこともあります。ただしこの場合もやはり筋肉が大きく関係しています。
でも特に重たいものなど持たないけれど…
子育てをされていたり、重たいものを持ったり運ぶ仕事なら筋肉も疲労するだろうけれど、私ってデスクワークだしそんなに激しく体を動かさないんだけれど…という方もいるでしょう。
ですが座る姿勢というのは立った状態に比べて1,4倍もの負荷が腰に掛かってしまい、筋肉も動かすことによって収縮と弛緩がポンプの役割をはたして血液がめぐるんですが、体を動かすことが少ないとそれが出来ないため血液の巡りが悪くなり固くなりやすいんです。
体を動かしたりあまり重たいもを持ったりしないけれど夕方に腰が痛くなってしまうことがあるのはこのためです。
他にも普段から姿勢が悪いと、背骨のS字カーブが崩れることで上半身の重たさをうまく分散できず、その分腰周りにかかる負担が増えてしまうため、朝方はまだ筋肉の疲労が少なくても、夕方になると朝から蓄積された疲労によって、重たいものを持ったりしていなくても腰痛を出してしまうことがあります。
また、睡眠不足の方なんかも、前日の疲労が睡眠不足によって抜けきらず、朝方はまだ何とか異常なく過ごせても、疲労がたまる夕方には前日の抜けきっていない疲労とで筋肉が柔軟性を失い、特に激しい動きをおこなっていなくても腰痛を起してしまうことも考えられます。
夕方腰が痛くならないようにするための対策
夕方の腰痛は筋肉に疲労が蓄積されることで起こっていることがほとんどであるため、それを改善するには腰周辺の筋肉を柔軟にし、疲労をためないことがポイントとなります。
とはいっても、人によって生活スタイルや習慣も様々で腰に負担がかかり硬くなる原因も違うため、これだけしておけばOKというものはありませんが、ここからは多くの人に共通して見られる夕方に腰痛が出る時の対策についてお伝えしていきます。
姿勢を正す
上記でお伝えしたように姿勢が悪いことで同じ部分にばかり負担がかかったり、同じような動作でも腰にかかる負荷が増すため夕方に腰痛がでやすくなってしまいます。
立っている時であれば片足に重心をかけたり、お腹を突き出したような姿勢、腰をかがめた姿勢に注意し、少しお腹をひっこめてお尻の穴を閉めて重心は土踏まずのやや後方にバランスよくかけるように心がけてください。
座っている時であれば背中が丸まらないように気を付け、骨盤を立てて坐骨の部分で座ることで腰に負担の少ない姿勢で座ることができます。
時々体を動かす
姿勢を意識していても、同じような体勢が続いてしまうと筋肉が伸び縮みしないため、疲労が蓄積し筋肉が柔軟性を失い夕方に腰痛をおこしやすくなります。
ずっと動いているというのは難しいでしょうが、定期的にその場で少し歩き回ったり、トイレに行くようにしたりと体を動かすように意識してください。
しっかり睡眠をとる
当たり前ですが、睡眠時間というのは体を回復させるための時間でもあります。
その時間が短いということは前日の疲れを体に残したままになるため、筋肉も疲労しやすく夕方に腰痛が出やすくなってしまいます。
特に夜の10時~2時頃はゴールデンタイムとも言われるくらい、身体の回復にとっては大切な時間帯であるため、この時間には寝られるように心がけてください。
また寝るとき、柔らかすぎるベッドや固い床などで寝るとしっかり睡眠時間を確保しても腰周りに負担がかかりやすいため、腰が痛くなることがあるので気をつけてくさい。
ストレッチなどでケアを行う
疲労し硬くなった筋肉をストレッチや体操で刺激を与え血液を巡らせることで、筋肉は柔軟性を取り戻しやすくなり夕方に腰が痛くなりにくくなります。
先ほどお伝えしたように、人によって生活スタイルが違うため疲労しやすい筋肉も違い「このストレッチ」と一概には言えませんが、このブログの他の記事を参考にしていただいたり、やはり腰の筋肉とそれ以外にも腰とかかわりの深いお尻や背中の筋肉をケアしていただくのがおすすめです。
呼吸を深くする
呼吸が浅くなってしまっていると、酸素をうまく取り込めないために筋肉が力を発揮できずに、疲労しやすくなってしまいます。
そうやって段々と疲労が蓄積された夕方に筋肉が悲鳴を上げて腰痛を起してしまうことがあります。
普段の生活から胸だけで浅い呼吸をおこなわず、しっかりとお腹も使用して深い呼吸をおこなえるよう意識してください。
深い呼吸をおこなおうとする時には、しっかりと息を吸うよりも、まずは息を吐くことが重要となり、呼吸が浅いと感じるときには吸う前に吐くことに意識を向けてください。
身体のバランスを整える
夕方に腰痛が出る方の多くが、日々の生活習慣などで体が歪んでしまい、負担が一定の部分にかかりやすくなってしまっています。
そのため治療を受けたり、運動やヨガなどの教室などで身体の歪みを改善していただくと、腰に掛かる負担が分散されるために夕方に腰痛が出にくくなります。
食べ過ぎに注意する
食べすぎと腰痛はあまり関係ないように思うかもしれませんが、食べたものを消化するためには結構なエネルギーが必要で、食べ過ぎによって消化のために大量のエネルギーが回されることで自然治癒力がしっかりと働けず、一日の動作で疲労した筋肉がきちんと回復できないまま次の日に疲労を持ち越すことで、さらに疲労がたまる夕方に腰痛が起こりやすくなります。
また食べ過ぎると血液も胃腸に集中することも、筋肉の血液の巡りが悪くなる要因となり腰痛を起しやすくなります。
疲れた時にはしっかり食べたほうがいいと考えている人もいるかもしれませんが、栄養バランスを考えることも大切ですが、食べ過ぎには注意して、しっかりと噛み腹八分目で食事をするよう心がけてください。
ちなみにお酒の飲みすぎも肝臓が過度に働くこととなり、そちらにエネルギーや血液が集中するため、筋肉の疲労が取れにくく腰痛を起しやすくなる要因となります。
まとめ
朝は特に腰が痛くないけれど夕方になってくるとだんだん傷んでくる…と悩まれている人もいるでしょう。
その夕方に腰痛が出る原因の多くは、腰周辺の筋肉の問題です。
日常生活で腰に負担が蓄積し、腰の筋肉が硬くなってしまうことで痛みをだしているんです。
重たいものもあまり持たないし、それほど激しく動かないと思っている方もいるかもしれませんが、デスクワークなど座りっぱなしや同じ体勢が続くことは立っているよりも腰に負担が大きのです。
さらに普段から姿勢が悪かったり、睡眠時間が短くなっていると知らず知らずのうちに腰周りの筋肉に疲労が蓄積されて、激しく動いていなくても夕方に腰痛を起しやすくなります。
その対策としては当たり前のことばかりお伝えしてきましたが、夕方の腰痛を治すためにはまずは特別なことよりも、当たり前のことを心がけて実践してください。多くの場合それで腰痛が出にくくなっていきますので。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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