パソコン仕事で首の付け根が痛い原因
仕事でパソコンをよく使うけれど、作業しているとだんだん首の付け根が痛くなってきてしまう…と悩んでいませんか?
パソコン作業などデスクワークの人で、首の付け根が痛いという方は珍しくありません。締め付けられるような痛みを我慢しながら作業を続けるのは苦痛ですよね。
でもどうしてパソコン作業をしていると首の付け根が痛くなってしまうのか?今回はその原因と痛みを出さないようにするための対策についてお伝えしていきます。
付け根に痛みを出す後頭下筋群
パソコン作業などデスクワークで首の付け根に痛みを出す原因で多いのは筋肉の問題によるものです。その中でも後頭下筋群と呼ばれる、首と頭をつなぐ筋肉達が緊張し硬くなってしまうことで、首の付け根に痛みを出すことが多いです。
パソコン作業のようなデスクワークは非常に後頭下筋群を酷使する作業であるため、だんだんと疲労がたまり緊張し弾力性が低下していき痛みを引き起こします。
後頭下筋群の働き
ではどうしてパソコン作業などでは後頭下筋群が酷使されるのか?なんですが、そもそも後頭下筋群は下のイラストの赤線の部分に存在しています。
●首の動きを制御している
首の骨は7つの骨が積み木のように重なってできているんですが、その第1と第2の首の骨はその他の首の骨と違い、可動域が大きくある意味不安定な骨だとも言えます。
どれくらい可動域が広いかというと、首を前に倒したり後ろに倒す動きのいっぱいいっぱいの半分の動きは、頚椎の第1と頭蓋骨とで行われ、
首を左右に捻るいっぱいいっぱいの動きの半分は頚椎の第1と第2の関節で行われます。
後頭下筋群は、その大きく動く首の上方の不安定な骨の動きを制御し頭を思い通り動かせるよう微調整してくれているため、ものすごく負担がかかりやす筋肉なんです。
●目と連動して働く
後頭下筋群は頭の動きや位置を微調整するために働いてくれるため、目と連動して働きます。
視線を変える時のわずかな頭の動きや、ものを見る時にブレて見えてしまわないように頭を固定したり、目と連動して働くためパソコン作業のような目を酷使する作業は、それにと思ない後頭下筋群も酷使してしまっているんです。
頭の付け根の痛みを改善するための対策
上記のようにパソコン作業などのデスクワークは、頭の付け根にある後頭下筋群を酷使しするため、筋肉が緊張し硬くなって痛みを出してしまいます。
なので首の付け根の痛みを改善したり出させないための対策としては、後頭下筋群の柔軟性を取り戻させ、できるだけ負担を減らしてあげることが大切です。
ここからは後頭下筋群によっておこる首の付け根の痛みを改善していくための対策をいくつかお伝えしていきます。
●ストレッチ
後頭下筋群の緊張を和らげるための方法としてここではストレッチをお伝えします。
上の写真のように本や雑誌を数冊用意し、上向きで寝て頭の後ろに本や雑誌を敷きます。
そのまま、頭の後ろを本から離さないようにしながら、アゴを引いて下さい。(2重アゴを作るような感じです)
そして2重アゴを作ったまま、後頭部を真下に押し付けます。この状態で20~30秒キープしてください。
身体に力が入り過ぎて背中や腰が地面から離れたり、首に力が入り過ぎないようにできるだけリラックスして行ってください。
●姿勢を正す
ただでさえパソコン作業などのデスクワークは後頭下筋群を酷使する作業なのに、背中が丸まってしまい頭の位置が前に出てしまうと、後頭下筋群はさらに頭を落とさないように常に働くためさらに酷使され痛みを出しやすくなります。
そのため、姿勢を正して頭の位置を本来の位置に戻してあげることで、頭を落とさないように働く必要がなくあるため、後頭下筋群にかかる負担が減ります。
●肩甲骨を動かす
もちろん頭は後頭下筋群だけによって支えられているわけではなく、他の首の筋肉によっても支えられています。
そのため、他の首の筋肉が緊張し硬くなってしまうと、その筋肉の分も後頭下筋群がカバーして働かないといけなくなるため、首の付け根に痛みが出やすくなります。
できるだけ後頭下筋群にかかる負担を減らすためにも、他の首の筋肉も柔軟に保つことが大切です。
そのためのポイントが肩甲骨です。肩甲骨には多くの首の筋肉が付いているため、肩甲骨を動かしてあげることで首の筋肉は伸び縮みし、柔軟性を保つことができます。
●しっかり休息をとる
目を酷使することで後頭下筋群も酷使されるとお伝えしましたが、それほど目と後頭下筋群はかかわりが深いんです。
そのため目の疲れがたまっていると、それをカバーするために後頭下筋群が必要以上に働き、それによって疲労がたまり硬くなり首の付け根に痛みを出してしまいます。
なのでしっかり休息や睡眠をとって目を休ませてあげることも首の付け根の痛みを改善するためには大切なことです。
首の牽引は注意が必要
それじゃあ牽引などで首の付け根を伸ばしてあげるといいんじゃないのか?と思われる人もいるでしょう。
確かに牽引によって首の付け根の痛みは楽になることはありますが、悪化してしまうこともあるんです。
というのも、後頭下筋群は頭をその場にとどめるために働いてくれるため、強い力で頭をけん引した場合、その牽引に抵抗し頭をその場所にとどめようと伸びるどころか余計緊張してしまうことがあります。
これは力を抜くことが下手な人ほどよく見られることが多い光景です。
そのため単純に牽引すれば痛みが必ずしも楽になるというわけではありません。
まとめ
パソコン仕事で首の付け根が痛いと悩んでいる人もいるでしょう。
その原因で多いのが首の付け根にある後頭下筋群と呼ばれる筋肉達の問題です。
後頭下筋群は首や頭の動きを調整したり、目の動きに連動して働いたり、まさにパソコン仕事で酷使される筋肉なんです。
なので首の付け根の痛みを改善するためには、ストレッチや体操、整体などで後頭下筋群を整え、姿勢を正して普段からかかる負担を減らしてあげ、しっかり休息をとって目の疲れをとってあげることがポイントとなります。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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