腰痛があって足がつりやすい
以前から腰痛があって最近では夜などに足がつることがあるけれど、これって腰痛と何か関係があるのかな?と、悩んでいませんか?
当店に来られる腰痛に悩むお客さんの中にも、足がつりやすいという方は少なくありません。
私も何度も経験がありますが、夜中に足をつってしまうと痛くて、だからと言ってできることもなく悶えながら痛みがおさまるるのを待つしかない…と、もどかしい気持ちになりますよね。
腰痛持ちの方で足がつりやすい人が多いのは確かですが、実際には何か関係があるのか?今回は腰痛と足がつることの関係や原因などについてお伝えしていきます。
足をつる原因とは?
そもそもどうして足をつってしまうのか?なんですが、実はその原因はまだはっきりとはわかっていません。
ですが有力な要因と言われているのは、「電解質の異常」「血流障害」「坐骨神経痛」です。
●電解質の異常
電解質というのは、主にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液の中にあるミネラルイオンのことです。
これらのミネラルは、筋肉や神経の動きを調整しています。そのためなんらかの原因でミネラルバランスが乱れると、筋肉の異常興奮(痙攣)が起こるのではないかと推測されています。この痙攣がつるという状態です。
ミネラルのバランスをが乱れる原因も様々ですが、例えば下痢や消化不良なんかでも起こりますし、寝ているときにも人はだいたいコップ1~2杯の汗をかくため、水分補給不足など軽い脱水状態になっても起こります。
●血流障害
血液の流れが悪くなると新鮮な酸素や栄養が筋肉に運ばれず、疲労物質などの老廃物が溜まってしまうために、痙攣をおこしやすくなります。
そのため血流障害を起こすような病気や体の状態の時には、足がつりやすいといえます。
例えば糖尿病やむくみ、冷え性、動脈硬化、下肢動脈瘤等々、こういった症状をもっていると足をつりやすくなります。
もちろん病気などでなく、筋疲労などによって足の筋肉が緊張し固くなってしまっても、足の血液の巡りは悪くなってしまうためつりやすくなります。
他にも筋力の低下によっても、筋肉の持つ血液を流すポンプの働きが落ちるために足をつりやすくなりますし、運動不足や反対に運動のし過ぎでも血液の巡りが悪くなり足をつることがあります。
●坐骨神経痛
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、そのほかにもお尻や足の筋肉が緊張し固くなり坐骨神経を押さえたり刺激することでおこる、坐骨神経痛によっても足をつりやすくなります。
これは腰から出た神経は足まで続いているため、その途中で神経を圧迫されてしまうと、それより先で神経が誤作動し興奮しやすくなりふとしたことでしょっちゅう足をつってしまうことがあります。
腰痛と足をつる関係は?
上記のようなことが足をつりやすくなってしまう要因なんですが、その中でも腰痛と関係が深いのは、筋肉の緊張と、坐骨神経痛です。
上記でもお伝えしたように、足の筋肉は固く緊張した状態だと血液の巡りが悪くなり足をつりやすくなります。
そしてもちろん足が緊張し固くなるくらい体を酷使しているのであれば、腰の筋肉だって固くなって痛みを出していてもおかしくありません。
さらに、足の筋肉は歩いた時の衝撃や上半身の重さを腰だけにかけずに分散するために働いてくれていますが、その足の筋肉が固くなってしまうということは、それらの負担が直接腰にかかってしまうということなので、腰痛を発症しやすくなってしまうんです。
例えば長時間立ちっぱなしの仕事の後なら、足の筋肉は酷使され疲労し固くなりつりやすくなりますし、腰も長時間立っていることで疲労が溜まり腰痛を起こしてしまうことは実際にも多々あります。
反対に普段の生活で姿勢が悪かったり、運動不足などで腰周りの筋肉が固くなって腰椎ヘルニアや狭窄症、坐骨神経痛を発症してしまうと、そのせいで足はつりやすくなってしまいます。
このように足がつることと腰痛とは深い関係であり、影響しあっていることが多々あります。
足をつるのを改善させるためには
もちろん足をつる原因によって、改善方法も変わってきます。
糖尿病で足がつりやすくなってしまっているのと、坐骨神経痛で足がつりやすくなっているのとでは、改善方法がまったくことなってしまいます。
ですが特に持病などはなく、内臓にも特に問題なく、腰にも痛みを感じる時があるのであれば筋肉の問題や坐骨神経痛を疑ってみてください。
足をつってしまった時の対処法
ここからは実際に足をつってしまった時の対処法についてお伝えしていきます。
●体の力を抜き脱力する
強い痛みを伴うため、なかなか力を抜いてリラックスすることは難しいのはわかりますが、体がこわばったままでは筋肉が緊張したままになるためなかなか痙攣が止まってくれません。できる限り力を抜けるよう心掛けてください。
●楽な角度を見つける
つって固くなった足を見ると、マッサージしたくなる気持ちもわからなくはありませんが、マッサージによる強い刺激は筋肉にダメージを与え悪化させたり長引かせてしまう恐れがあります。できるだけリラックスできる角度を見つけましょう。
●ゆっくりストレッチをおこなう
楽な角度を見つけたら、じわじわゆっくりとストレッチをおこなってください。このストレッチが脳への伸長ストッパーの伝達機能を向上させ、急な収縮を止めてくれます。
●足首を回す
ストレッチでゆっくり筋肉を伸ばした後は、さらに足首を少しずつ回していき、足の筋肉を伸び縮させ血液を巡らせることで回復が早まります。
●膝を曲げて寝る
経験あるかもしれませんが、一度足をつってしまうと連続して足をつることが多々あります。
そのため膝の裏にクッションなどをおいて軽く膝を曲げ、足の筋肉が伸びきらないようにしていただくと、その後少しつりにくくなります。
足をつった時の日常の改善点
足を一度つっておさまったとしても、それまでと同じ生活では筋肉の状態がそのままなので、また足をつってしまうことが少なくありません。
ですので普段の日常生活を見直し足をつりにくくするように変えていく必要があります。
●ポカリスエットなどスポーツドリンクをとる
上記でお伝えしたように、電解質の異常によっても足をつりやすくなります。なので日常生活で水だけでなく、時々スポーツドリンクを飲むようにしてミネラルを補給してみてください。
●適度な運動を心がける
運動不足によって筋肉の柔軟性がなくなると、腰痛や足をつりやすくなります。激しい運動をおこなう必要はありませんが、日常生活でウォーキングなど体を動かすことを心がけてください。
●毎日浴槽につかる
冷えやむくみも足をつる原因となります。また浴槽につかって体を温め血液の巡りをよくすることは腰痛にも足をつる予防にもなります。
●ストレッチや体操をおこなう
腰痛予防にはもちろん、普段から筋肉をケアして柔軟性を保つことは足をつることを予防するためにも大切なことです。
●毎日しっかり睡眠をとる
疲労を残してしまうと筋肉は緊張し、血液の巡りも悪くなり腰痛も起こしやすいですし足もつりやすくなります。できるだけ6時間以上の睡眠をキープできうるように心がけてください。
まとめ
腰痛が以前からあって、最近では足をつりやすいという人もいるでしょう。
そもそも足がつりやす要因は「電解質の異常」「血流障害」「坐骨神経痛」です。
この中でも筋肉の緊張によって起こる血流障害と坐骨神経痛は、腰痛とともに足をつりやすくなることに大きく関係しています。
もちろん足をつる原因によって治療法は変わってきますが、腰痛持ちで特に内臓にも異常がない時には、筋肉の緊張や坐骨神経痛が原因で足がつっていることを疑ってください。
もし足をつってしまった時には、上記の対処法を参考に日常生活の見直しもおこなってくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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