鞄を持った後の肩こりと背中痛のストレッチ
毎日毎日鞄を持ったまま電車で1時間以上かけて仕事へ通勤していて、最近肩こりを感じたり背中に痛みが出てきた…と、悩んでいませんか?
仕事で鞄を手に持ったまま長時間移動することが多く背中痛と肩こりがある…、休日鞄を持って1日出かけた後に背中が痛くなった…などこういった鞄を持ちすぎた後に背中が痛くなったり肩コリが出る人は少なくありません。
今回はそんな鞄を持ちすぎた後に出る肩こりや背中の痛みの原因やストレッチ方法をお伝えしていきます。
鞄を持った後に出る肩こりと背中痛の原因は?
鞄を長時間持っていた後や、毎日毎日鞄を長時間手に持っていることが多いという時に出る、肩こりや背中の痛みは筋肉の問題で起こっていることがほとんどです。
これはなんとなくイメージできると思いますが、鞄を持つことで肩や背中の筋肉に負荷をかけてしまった結果、筋肉が緊張し硬くなってしまい痛みを出しているんです。
もちろん毎日毎日鞄を長時間持つという人の中には、単純な筋肉の問題でなく、繰り返しの負荷で頸椎に影響を与え頚椎症や頸椎ヘルニアになっている方もいるでしょうが、そんな場合は鞄を持った時だけでなくその他の時にも痛みや手に痺れなどの症状が見られます。
そういった頸椎の問題よりも圧倒的に筋肉の問題によって肩こりや背中の痛みが出ていることが多いです。
鞄を持ってて問題を起こす筋肉
鞄を持つという動作は肩周りのなどの多くの筋肉を使うため、色々な筋肉に負担がかかってしまいますが、背中の痛みや肩こりに大きく関わってくるのが僧帽筋・広背筋・菱形筋と呼ばれる筋肉達+腕の筋肉です。
特にこれらの筋肉が疲労し緊張し硬くなることで肩こりを感じさせたり背中に痛みを発生させます。
●僧帽筋
上のイラストのように、背中から肩甲骨、肩にかけて覆うように広がる大きな筋肉です。特に上部の場所はまさに肩がこった時に辛くなる部分ですよね。
この筋肉は肩甲骨を持ち上げるように働いてくれますが、鞄を持つということは腕や肩甲骨が鞄の重たさによって下に引っ張られてしまいます。
その下に引っ張る力に対抗して肩が下にさがらないように肩甲骨を持ち上げてくれるのがこの僧帽筋です。
そのため鞄を持っているとこの僧帽筋は常に働くことになり、だんだんと疲労して硬くなっていき、肩の部分に「コリ」をつくります。このコリが肩こりですね。
●菱形筋
上のイラストの赤の部分にある筋肉で、背骨から肩甲骨の内側につく筋肉です。背中の痛みを感じるという人で上部の場所、肩甲骨の内側が痛い方も多いでしょう。
この筋肉は肩甲骨を内側にひきつけ、肩甲骨をその場に固定するために働いてくれます。鞄を持つためには鞄の重たさに負けずに肩甲骨をその場にとどめる必要があります。そのための働きを担ってくれるのが菱形筋です。
なので鞄を持っていると段々と菱形筋は肩甲骨をその場に固定するために、緊張し硬くなって痛みを出してしまいます。
●広背筋
上のイラストの赤線の部分にある筋肉で、腰から背骨につき背中を覆って腕についている筋肉です。広範囲に広がる筋肉ですが、この背中から腰にかけての部分に痛みを関している人も多いでしょう。
この筋肉は鞄を持った状態で体が荷物に引っ張られて前に折れ曲がってしまわないように姿勢を維持するように体を支えてくれます。
なので鞄を持っている間、この筋肉は体を支え続けるために働くため緊張し硬くなって痛みを出してしまいます。
●腕の筋肉
腕の筋肉は鞄を持つときに働いてくれるのはなんとなくイメージできると思います。
腕の筋肉がしっかり働いてくれている時には腕の力でも鞄を支えてくれますが、腕の筋肉が疲労してしまうとその分鞄を支える負担が肩の筋肉や背中の筋肉にかかってしまうことになります。そのため、肩こりが出たり背中に痛みが出てしまうんです。
鞄を持った後に起こる肩こり背中痛のストレッチ
鞄を持ってた後には上記のような筋肉が硬くなってしまうために、背中に痛みが出たり肩こりが発生してしまうため、改善するためにはこれらの筋肉をケアしていく必要があります。
ここでは背中や肩こりのケアの方法としてストレッチ方法をお伝えしていきます。
●僧帽筋のストレッチ
●上半身を背中など丸めずに綺麗な姿勢で意識し、片方の手を背中に回しもう片方の手を頭に置きます。
背中側の手に力が入らないように脱力した状態で、頭を押さえている手の方に傾けていきます。
このとき首から肩にかけてツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●上半身を背中を丸めず綺麗な姿勢で意識し、両手頭の後ろで組み首を前に傾けてください。この時姿勢が猫背にならないように注意してください。
背中から首にかけてツッパリを感じたところで15~20秒キープしてください。
●菱形筋のストレッチ
●両手を身体の後ろに回して手を組み胸を張ります。
そのまま胸を前に付きだすようにし肩甲骨を寄せていってください。
●片腕を水平に内側に伸ばし、反対の腕の肘で挟みます。
挟んだ腕でゆっくり外側に引っ張ていき、肩甲骨の辺りに突っ張りを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●広背筋のストレッチ
●両手を上に上げます。片方の手で背中を伸ばす側のもう片方の手首を掴み、斜め上へ引き上げてください。この時に上半身も横へ倒してください。
ポイントは腰を伸ばそうとするのではなく、わきのあたりを伸ばそうと腕を引っ張ることです。
背中にツッパリ感が出てきたらその場で20~30秒キープ。左右同じようにおこなってください。
●腕のストレッチ
●床に正座をするように座り、指先を自分の方に向けて肘を伸ばしたまま手のひらを床につけていきます。
そこから重心を少しずつ後ろに傾けていき、腕にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。
ストレッチの効果を上げるために
鞄を持っていた後に出る肩こりや背中痛のストレッチをお伝えしてきましたが、これらの効果を上げるポイントは痛みやコリのある部分だけケアをしないことです。
そんな時間が余って余って…なんて人はほとんどいないと思います。だからストレッチも数を減らしてできるだけ少なくという気持ちもわからなくありませんが、痛みやコリのあるところだけストレッチをするのでは効果が落ちてしまいます。
というのも、上記の筋肉たちはお互いに鞄を持つために助け合って働いています。
例えば僧帽筋は肩甲骨を引き上げるように働きますが、この僧帽筋が緊張し硬くなり働きが低下すると、菱形筋が肩甲骨を固定しようといつもより余計に働くことになったり、その他の筋肉がその分の負担をカバーすることになります。
なのでコリや痛みを感じる部分だけケアしても、その他の部分の筋肉が疲労し固きなったままだと、その分の負担が回ってきて結局またコリや痛みを作ってしまいます。
もちろん全くしないよりは、コリや痛みの部分だけでもケアしたほうがいいですが、実際には鞄を持つときには胸の筋肉や脇の筋肉など他の筋肉も一緒に働いており、何なら上記以外もケアをしたほうがいい場所は複数あるくらいなんです。
それなのに一か所だけのケアをしたからって、それで改善しないことは多々あります。このことは頭に置いといてくださいね。
まとめ
毎日鞄をもって通勤している方や、休日に一日中鞄を持ち歩いていたという方の中には、肩がこったり背中が痛いという人もいるでしょう。
そのコリや痛みは多くの場合筋肉の問題によっておこっていて、特に僧帽筋や菱形筋、広背筋、腕の筋肉といったところが大きく関係しています。
なのでそれらの筋肉をケアしていく必要があり、上記のストレッチを参考にしてみてください。
その際、時間がなかなかないというのはわかりますが、できればコリや痛みのある部分だけ行わずに、他の場所のケアも行ってください。
これらの筋肉はお互い助け合い働いているため、一か所が緩んでもその他の場所に問題があれば、結局またコリや痛みを発生してしまうからです。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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