お酒のアルコールで肩こりがでる?
昨日は忘年会でかなりお酒を飲んだけど、なんだかそれから肩こりがいつもよりもひどくて重たい…、これってやっぱりお酒のせいなの?と、疑問に思っていませんか?
普段はそんなにお酒を飲んでいないけれど、新年会や忘年会などたまに飲み会に参加してお酒を飲んだ後は肩こりがひどいような気がする…と言う方もいるでしょう。
そこで今回はお酒は肩こりの原因になるのか?お酒と肩こりの関係についてお伝えしていきます。
お酒が肩こりの原因?
お酒を飲むことで肩こりになることがあるのか?と聞かれると、お酒が肩こりに悪影響を与えることがあるのは確かです。
とはいっても、お酒を毎日飲んでいる人でも肩こりを感じていない人もいらっしゃるわけで、必ずしも肩こりになってしまうわけではありません。
やはりそれ以外の普段の生活習慣や疲労の蓄積、身体の使い方などが大きく関係しています。
そして、それらによって肩こり持ちだったり、肩こりを感じる一歩手前の状態でお酒が引きがねになったということは十分に考えられます。
「お酒を飲む=肩こり」ではありませんが、やはり両者は関係しているからです。
お酒が肩こりの関係
ではお酒が肩こりにどのように関係しているのか?ここからはお酒と肩こりとの関係についてお伝えしていきます。
●アセトアルデヒドによって
お酒を飲むことで体内に入ったアルコールはそのほとんどが肝臓で処理され、その際アルコール脱水素酵素によって、アルコールはアセトアルデヒドという物質に分解されます。
その後さらにアセトアルデヒド脱水素酵素によって、アセトアルデヒドは無毒な酢酸になります。
ですがお酒の飲みすぎや体調不良で肝臓が弱っているなどで、アセトアルデヒドが正常に分解できず身体の中に残ることがあります。(ちなみにアセトアルデヒドが翌日まで持ち越されて起こるのが二日酔いです。)
この肝臓に分解されず体内に残ったアセトアルデヒドが、様々な体内組織に流れ込んでしまった場合、 炎症を引き起こすことがあります。
その炎症が首や肩周辺で起こってしまうと肩こりへとつながることがあります。
●肝臓の働きすぎによって
上記でお伝えしたように、アルコールのほとんどは肝臓で処理されます。
肝臓はアルコールを解毒するために働き、その働きすぎによって肝臓の機能が落ちてしまうと肝臓に血液が滞留してしまいます。
普段の安静時に肝臓内には血液量全体の約30%ほどあります。それだけの血液が滞留することで体に様々な影響を与えるんです。
当然その影響は筋肉にも出て、本来筋肉は血液によって新鮮な酸素や栄養を補給したり、疲労物質などの老廃物など要らなくなったものを送りだしています。
それがお酒を飲むことで肝臓の機能が低下してしまうと血液の巡りが悪くなり、新鮮な酸素や栄養が補給できず回復力が落ち、疲労物質などのる老廃物が溜まることで筋肉の働きが衰え結果として「こり」を作り出してしまい、これが肩こりの原因となることがあります。
●体温が下降して
お酒を飲むことで血行は良くなり、血流を上げることから体が温かくなります。
ですがそれが4,5杯などとお酒を飲みすぎていくと、 利尿作用が働きどんどん水分を排出していきます。その時にビタミンやミネラルも一緒に流れ出てしまうんです。
すると体温はどんどん下降していき、さらには内蔵へも負担がかり、アルコールによって上げられた体温がそのまま冷やされ、肩だけに限らず身体がこり固まった状態になることがあります。
●姿勢が悪くて
お酒を飲んでいる時に姿勢まで気をつかっているという方は、かなり少数でしょう。
椅子に座っていても背中は丸まり机に腕をついた姿勢になっていたり、座敷など床に座ればさらに背中は丸まってしまっていることでしょう。
これが短時間であればまだいいのですが、長い時間になれば姿勢が悪いことで肩や首周辺の筋肉には、まっすぐ立っている時の1,5~2倍もの負担がかかることになります。
さらにお酒を飲んでいる時には、身体を動かすこともそれほどなく極端に減ってしまうため、さらに筋肉は緊張し硬くなりやすくなります。
これによってお酒を飲んでいる時や、お酒を飲んだ後に肩周辺の筋肉が緊張し硬くなって「こり」を発症させることがあります。
●睡眠の質の低下によって
お酒を飲むとぐっすり眠れると思っている方も少なくないでしょう。実際にお酒を飲むことで眠りに落ちるまでの時間は短くなると言われています。
ですが実はお酒の睡眠導入効果は短期的なもので、総合的にみるとかえって睡眠は浅くなってしまうです。
睡眠には深い眠りのレム睡眠と、浅い眠りのノンレム睡眠があり、通常はこれらを周期的に繰り返しながら徐々に覚醒に向かっていきます。
ところが飲酒は深い眠りのレム睡眠を妨げ、全体的に眠りを浅くしてしまいます。
睡眠の質が低下するために回復力が低下し、疲労が抜けないことが肩こりの原因になることがあります。
さらに寝酒を繰り返すことで耐性が付くと、お酒が少量では眠れなくなり徐々に量が増える傾向にあり、アルコールの量が増えるとますます眠りが浅くなり、睡眠不足が蓄積してしまいます。
これによって肩こりがひどくなったり、慢性化してしまうことがあるので気を付けてください。
お酒が原因で起こる肩こり対策
上記のようにお酒を飲むことで肩こりが発生してしまうことがあり、ここからはその対策についてお伝えしていきます。
●飲む量を決めておく
当たり前ですが、お酒の量を減らすことで内臓にかかる負担も減りますし、疲労も回復しやすくなるので肩こりを起こしにくくなります。
その際、少なくしようといった曖昧な考えでは、いざ飲み始めるとついつい飲みすぎたなんてことはよくあることです。
飲む量を明確に決めておくことで、少な目といった曖昧なものより飲みすぎを防ぎやすくなります。
●アルコールの分解を助けるモノを食べる
シジミにはアセトアルデヒドの分解を助けるタウリンが多く含まれています。
他にも柿はアルコールの吸収を穏やかにしてくれ、ウコンは胆汁の分泌を促進し肝臓の働きを助けてくれ、ゴマセサミンはアセトアルデヒドの分解を助けてくれます。
こういったモノを食べることで肝臓の機能低下を抑え、肩こりの発生を予防しやすくしてくれます。
●こまめな水分補給
体内に残った「アセトアルデヒド」
お酒を飲む前、飲んでいる最中、飲んだ後にこまめに水分補給をするように心がけましょう。(もちろんノンアルコールですよ。)
●ストレッチを行う
ストレッチを行うことで硬くなった筋肉を和らげ「こり」をほぐすことができます。
また血液の巡りもよくなるため、疲労物質などの老廃物が流れやすくなり、回復力も高まります。
できれば肩周りだけ行うのではなく、ふくらはぎや太ももなども一緒に行うことでさらに血液の巡りが良くなりやすくなります。
まとめ
お酒を飲んだ翌日などに肩こりがひどい…という方もいらっしゃると思います。
お酒を飲めば必ずしも肩こりになると言うわけではありませんが、お酒は肩こりに悪影響を与えます。
アセトアルデヒドによって炎症が起きたり、肝臓の働きすぎで血液の巡りが悪くなったり、アルコールを飲みすぎることで身体が冷えて硬くなってしまったり、睡眠の質が低下することで肩こりを起こしやすくなるんです。
そのため、もちろんできればお酒を飲まないほうがいいんですが、飲んだとしても飲む量を決めて置いたり、アルコールの分解を助けてくれるものを一緒に食べたり、こまめな水分補給を行うことで、肩こりの発生を予防しやすくなります。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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