椎間板ヘルニアで旅行の際に注意すべきこと
腰の痛みが強かった時に病院で検査すると腰椎椎間板ヘルニアだと診断された。最近は痛みもかなりましになってきてて旅行に誘われたけれど、旅行に行って腰椎椎間板ヘルニアが悪化しないか心配…と悩んでいませんか?
気分転換に旅行に行きたいけれど、でも旅行にいって腰痛がひどくなったら…と考えるとなかなか乗り気になれませんよね。
実際に腰椎椎間板ヘルニアに悩む方で、旅行に行ってから痛みや痺れが強くなったなんて人も確かにいらっしゃいます。
かといって、これからどこにも出かけられないなんてのも寂しすぎますよね。
そこで今回は腰椎椎間板ヘルニアの方が症状を悪化させないため、旅行に行くときに注意すべき点についてお伝えしていきます。
足やお尻のケアを行う
旅行に出かけると普段よりもかなり長い時間あちこちを歩き回るということも少なくないでしょう。
私も旅行先であちこち観光した時には1日で2万歩近く歩いたなんて時もあります。
するともちろん足も疲れてパンパンになることでしょうが、この疲労を残したまま次の日も同じように歩き続けることで腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化してしまうことがあります。
というのも足の筋肉は歩いたり立っている時に、床からの反発力を直接腰にかけないようにクッションの役割を果たし、衝撃を吸収してくれています。
これが疲労によって足の筋肉が硬く柔軟性をなくしてしまうと、床からの反発力や歩く時の衝撃を吸収できず、その分が腰にかかるため腰の負担が大きくなってしまうからです。
さらにお尻の筋肉も上半身の重たさを吸収したり、足と同じように衝撃を吸収してくれますが、歩きすぎてお尻の筋肉も疲労し柔軟性をなくしてしまうとさらに腰にかかる負担が増えるために腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化しやすくなってしまいます。
なので旅行に行き観光で歩き回った後は、旅館や帰ってから家で足とお尻の筋肉をケアしてあげるようにしてください。
ここでは足の筋肉とお尻の筋肉のストレッチ方法についてお伝えします。
●足のストレッチ
●片足を伸ばして反対の足を胡坐をかくように曲げて座ります。そのまま体を前に倒していき、足の後面にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。これを左右交互に行ってください。
体を前に倒すときには腰を丸めず、背すじを伸ばしたまま骨盤を前に傾けてください。
●片足を伸ばして反対の足を正座をするように曲げて座り、両手を体の後ろにおいてください。
体を後ろに傾けるほど太もも全面が伸びますので、ツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●お尻のストレッチ
●床に腰掛け両手を体の後ろについて両膝をまげ、片足のすねを反対の太ももにひっかけます。
お尻にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。これを左右交互に行ってください。
この時背中をあまり丸めず、背すじを伸ばすことを意識してください。
●上向きに寝て、片足を曲げて反対の伸ばしてる足と交差させます。
膝を曲げて交差させた足を内に倒していき、お尻にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
移動の際に座りっぱなしにならないように
旅行に出かけるとなると、目的地まで車や電車、バス、飛行機など長時間座って移動することも珍しくありません。
さらに旅行先の移動でも同じように移動の時に乗り物を利用して、座りっぱなしになることもあるでしょう。
ですが座る姿勢というのはそもそも、立っている時よりも腰には1,4倍もの負荷がかかってしまいます。これが姿勢が悪くなるとその負荷はさらに大きくなります。
さらに座りっぱなしに体を動かさないことで筋肉は伸び縮みしないために徐々に柔軟性をなくしていき、血液の巡りが悪くなり背骨を支える腰周りの筋肉の働きも低下し腰椎椎間板ヘルニアを悪化させやすくなります。
ですので座る姿勢をできすだけただし、乗り物で移動するときにも同じ体勢を続けないようにトイレ休憩などをこまめにとって、乗物から降りて体を動かしたり、乗り物内でも極力体を動かす機会を作るように心がけてください。
荷物はできるだけ軽く
私も心配性で旅行に行く際にはついついあれこれと、多分いらないかな?というものでも鞄に入れて持って行くことがあります。
ですがその重たくなった鞄を持って歩くということは、それだけ腰にかかる負担が大きくなるということでもあります。
あれもこれも一応…という気持ちはわかりますが、極力荷物は少なくできるように心がけてください。
さらに旅行先で観光に行く際には大きい荷物は置いておいて、小さめの鞄を持っていきその鞄であちこち歩き回るのも一つの方法です。
また鞄も肩にかけるショルダータイプの鞄になると、鞄を落とさないように片側の腰や背中の筋肉が収縮しバランスをとるため、段々片側の背中や腰の筋肉が疲労して背骨が歪み骨盤も歪んできて腰椎椎間板ヘルニアが悪化してしまうことがあります。
背中にぴったりつくリュックサックを利用したり、ショルダータイプの鞄を使用する場合も、同じ肩にずっとかけないよう時々左右交代したり、たすき掛けにするようにしてみてください。
食べ過ぎに注意
旅行に出かけた際には食事など食べることも楽しみの一つだという人は多いでしょう。私もその一人です。
なので駅やサービスエリア、空港、ご当地で食べ歩き等々、ついついあちこちで食べてしまって、いつもよりもかなり食べ過ぎてしまうことも少なくないでしょう。
ですがこの食べ過ぎが腰椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させてしまうことがあります。
食べ過ぎることによって胃腸に負担がかかってしまうと、胃などの筋肉が緊張し、その緊張が周辺の腰の筋肉にも影響を与え腰の筋肉も緊張し硬くなってしまうからです。
また脂モノが増えたり食べ過ぎに伴いお酒の飲む量が増えると、肝臓が必死で働き疲労してしまうことで、肝臓に血液が滞留し全身の血液の巡りが悪くなることも腰椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させる要因となります。
せっかくの旅行で食べることを我慢しましょうとは言えませんが、時にはお腹の声に耳を傾け満腹なのに無理して食べてしまうことのないよう気を付けてください。
さらに旅行先で食べ過ぎたと感じた場合は、帰ってからはお粥など胃に優しいものを食べて内臓の調子を整えるように気を付けてくださいね。
靴は履きなれたものを
旅行となるとファッションにも気を配る気持ちはわかりますが、上記のように歩きまわることも少なくないでしょう。なのでできるだけ靴は履きなれたスニーカーなどを選ぶようにしてください。
特に女性はファッションに合わせ、普段履かないヒールなどかかとの高い靴を選びたくなるかもしれませんが、そのような靴で歩き回るとどれくらい足に負担がかかるかは想像付くと思います。
私自身はヒールがそれほど腰に悪いものであるとは考えていませんが、それでも距離が延びれば話は別です。
さらになれない靴で靴擦れでも起こし、それをかばって歩き方がおかしくなれば腰にかかる負担はさらに大きくなります。
男性の場合でも、サンダルなどで踵のない靴で歩き回ってしまうと腰にかかる負担が大きくなり腰椎椎間板ヘルニアを悪化させてしまうことがあるので注意してください。
車を運転する場合にはシートの位置に気をつける
旅行に行くとなると車で出かける方も多いでしょう。その場合は長距離運転になることも珍しくなく、シートの位置を下げて背もたれを後ろに倒してリラックスした状態で…なんて考えの方もいるかもしれませんね。
ですがシートの位置が後方になり、腰を浅くかけて座ってしまったり、背もたれを後方に倒しすぎてしまうと腰はリラックスどころか余計負担が大きくなり、腰椎椎間板ヘルニアを悪化させてしまうことがあります。
座席の位置は深く腰掛け、ブレーキを踏み込んだ時に膝が軽く曲がるくらいにし、背もたれも一般的に言われているのが95~100度位の傾きにするのが腰に負担が少ないと言われています。
車以外の乗り物でも、背もたれの角度はあまり倒し過ぎずに背骨のS字カーブを保てるようにすることを意識してください。
まとめ
腰椎椎間板ヘルニアになると、旅行に行くこと自体を億劫に考える人もいるかもしれませんが、旅行に行くことでストレスが発散され普段とは違う刺激が脳に与えられることは、腰椎椎間板ヘルニアにとっても悪いことではありません。
ただし、確かに腰椎椎間板ヘルニアの方の中には旅行に行って症状が悪化してしまう人もいます。
「歩きすぎ」「荷物の持ち運び」「移動で座りっぱなし」「食べ過ぎ」等々、案外それだけ旅行に出かけると、腰に負担がかかってしまうからです。
ですので注意点を意識して、腰にかかる負担を極力減らせるように努めてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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