こめかみと首が痛い原因は
ストレートネックかも
なんだか最近デスクワークをしていると、段々と首が痛くなってきてこめかみにまで痛みが出るから、病院で脳を検査してもらったけれど特に異常はなかった…なんて悩んでいませんか?
首が痛いということは時々あっても、こめかみまで痛くなると脳に問題があるのかな?と心配される方もいるでしょう。
ですがそれで実際に脳を検査してもらって、何か異常が見つかることは稀で多くの場合特に何も問題が見つからないことが多いです。
それじゃあ首痛とこめかみの痛みは何が原因なのか?ですよね。そこで今回は首痛とこめかみに頭痛が出てしまう原因についてお伝えしていきます。
緊張性頭痛によるこめかみの痛み
首痛とこめかみの痛みが出てしまう原因で圧倒的に多いのが、緊張性頭痛によって起こる痛みです。
緊張性頭痛というのは、身体的ストレスや精神的ストレスによって引き起こされる頭痛で、こめかみや頭を何かで締め付けられるような痛みを出すことがあります。
精神的なストレスというのはなんとなくイメージできると思いますが、身体的ストレスというのは、たとえば上半身を前かがみにしたパソコン操作や、うつむき姿勢、車の運転、就寝時の合わない枕など、不自然な姿勢を長い間続けることや、体の冷えなどがこれに当たります。
これらによって首筋から肩にかけての筋肉が緊張し硬くなってしまうことで首痛が起こり、さらにこめかみに痛みを発生させてしまうことが多々あります。
なぜ身体的ストレスで頭痛が起こる?
それではなぜ身体的ストレスによってこめかみに頭痛を発生させてしまうのか?
上記のように、デスクワークやパソコン操作をすることや、背中を丸めた姿勢を続けること、車の長時間の運転、合わない枕で寝続ける、こういったことで首の筋肉には負担がかかり、それが蓄積していくことで首の筋肉は緊張し柔軟性を失っていきます。
筋肉の緊張が高まると、硬く収縮した筋肉でその中を通る血管を圧迫し血流が悪くなってしまいます。
頭の血液というのは首の筋肉を通っているため、首の筋肉が硬くなることで首から上の血液の巡りも悪くなってしまいます。
そして血液の巡りが悪くなってしまうと、乳酸やピルビン酸などの老廃物を流すことができないために、これらが筋肉内に溜まり、それが周囲の神経を刺激し、締めつけられるような痛みを起こすのです。
このように首の筋肉が硬くなってしまうことで、首やこめかみにまで痛みが出てしまうんです。
首の筋肉を硬くするストレートネック
このように首の筋肉が硬くなってしまうと、首痛やこめかみに頭痛を出してしまうことがあるというのはなんとなくわかっていただけたのではないでしょうか。
そんな首痛があってこめかみが痛いという方の、首の筋肉を硬くしてしまう原因の一つで多いのがストレートネックです。
ストレートネックというのは字のごとく真っすぐの首で、本来人の頚椎(首)は七本の骨でできており、その骨によって前弯のカーブを描いています。
この前弯のカーブが減少してしまい、首が真っすぐに近づいた状態をストレートネックといいます。
この頚椎のカーブがかなり重要で、このカーブがあるおかげでこれがクッションがわりに働き、頭の重たさを頚椎や椎間板に直接のしかからないよう分散してくれています。
それがなくなってしまうため、頭の重たさが頚椎にのしかかってしまうため、頚椎を支える首すじの筋肉がその負担を受けて緊張し硬くなってしまうんです。
ほかにも床からの衝撃もこの頚椎のカーブが吸収してくれるんですが、それが首の筋肉に伝わることで筋肉が硬く緊張してしまいます。
また、イラストのように、ストレートネックの方は頭が前に出てしまうため、その前に出た頭を落とさないようにするため、首すじの筋肉が常に頭を引っ張り支えることも首の筋肉が硬くなってしまう理由です。
特に頭と首の付け根にある後頭下筋群と呼ばれる筋肉の間を頭や脳に行く血管や神経、リンパが通っていますが、この筋肉が頭を支えるために硬くなってしまうと、緊張性頭痛を起こしこめかみに痛みを出してしまうんです。
どうしてストレートネックになる?
頚椎の並びの問題であるため、生まれつき頚椎のカーブが少ない方も確かにいらっしゃいます。
また、交通事故やスキーやスノーボード転倒よるむち打ち症やスポーツ時のけがなど、頭や頚椎への衝撃によっても起こることがあります。
ですがそれよりも圧倒的に多いのが普段から姿勢が悪くて、猫背やうつむき姿勢が多いことによってカーブが減少してしまったストレートネックの人です。
特に最近ではデスクワークが増えたり、スマホの普及によって操作時にずっとうつむき姿勢になってしまっていることが大きく関係しているでしょう。
言い換えれば首痛とこめかみの痛みを感じている人は、普段からうつむき姿勢や猫背をとらないよう、心がけることが改善のために大切だともいえます。
頭だけを正そうとするとややこしい
上記のようにストレートネックというのは、頚椎のカーブが減少し頭の位置が前に出てしまった状態です。
なので頭を後ろにすればいいと思われがちですが、実際に頭だけ後ろにひくようにすると、なかなかそのまま長時間維持することが大変です。
そうではなく、頚椎のカーブというのは腰や胸の背骨、さらに言えば骨盤からつながっているため、この骨盤から姿勢を正していくことがストレートネックを改善するポイントとなります。
また病院ではストレートネックの改善のために首の牽引をすることが多いですが、いくら首だけ牽引してもその下につながる胸や腰の背骨、骨盤も一緒に整えていかないため効果は少ないことが非常に多いです。
ストレートネックを改善していくためには、そういった体全体のバランスから整えてくれる整体院等に頼るのも一つの方法であると考えています。
まとめ
首に痛みが出てきて、さらにこめかみにまで痛みが出てきたときには何か大きな病気だろうか?と心配される方も多いでしょう。
実際に脳などに問題が発生している時もあるので一度病院で検査してもらうことはいいと思いますが、検査をしても特に問題ないということも非常に多くあります。
こんな時に原因として圧倒的に多いのが緊張性頭痛によって痛みが出ていることです。
首の筋肉が硬くなることで血液の巡りが悪くなり、こめかみに頭痛を発生させてしまっているんです。
そして首の筋肉が硬くなる原因として多くの人に見られるのがストレートネックという頚椎のカーブが減ってしまっている状態です。
なのでもし首がストレートネックになっている場合は、首の筋肉をいくらマッサージしても牽引しても効果が薄いため、ストレートになった頚椎のカーブを戻すことが首痛やこめかみの痛みの改善のために重要となります。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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