下を向くと首が痛いストレッチ方法
床に落ちたものをとろうと下を向くと、なんだか首の後ろに痛みを感じる…と悩んでいませんか?
肩こりや首こりを感じている人は少なくないでしょうが、それらがひどくなってくると痛みを感じてしまうこともあります。
そしてその痛みによって首の動きが制限されてしまうと、日常生活を行う上で何かと不便ですよね。
そこで今回は下を向くと首が痛い時のストレッチ方法や対策についてお伝えしていきます。
首後面の筋肉が硬い
下を向くと首が痛くなる原因で圧倒的に多いのが、首の後面にある筋肉が緊張し硬くなってしまっていることです。
簡単に言えば、下を向こうとすると硬くなった首の後ろの筋肉が引っ張られて伸ばされてしまうために、首に痛みを感じてしまうのです。
なので痛みを改善していくためには、硬くなった筋肉を緩めてあげる必要があります。
筋肉が緩んで伸び縮みがスムーズにできるようになることで痛みが出なくなっていくからです。
下を向くと首が痛いときのストレッチ
首の後面の筋肉を緩めていく方法として、ここではストレッチをお伝えしていきます。下を向くと首が痛いという方は参考にしてみてください。
●僧帽筋のストレッチ
僧帽筋は首や肩から背中にかけて大部分に分布する大きな筋肉で、上部繊維、中部繊維、下部繊維の三つの繊維にわかれています。
特に上部繊維は後頭部の首の付け根から鎖骨へ向かって走る繊維でこの部分が硬くなることで、下を向くときに首に痛みを引き起こしやすくなります。
●背すじを伸ばしたまま、片手を背中に回し手の甲を背中に当てます。
もう一方の手で反対側の頭部をおさえながら、頭部を肩のほうへ倒していきます。
首から肩にかけてツッパリを感じたところで20秒ほどキープしてください。これを左右交互に行ってください。
●肩甲挙筋のストレッチ
肩甲挙筋は名前の通り、肩甲骨から首に向かって付いており、収縮することで肩甲骨を引き上げる働きをします。
肩甲骨から首に向かって付いているため、下を向くときには伸ばされてしまい、首に痛みを出してしまうことがあります。
●僧帽筋のストレッチに似ていますが、同じように片手を背中にまわし手の甲を背中に当てます。
もう一方の手で反対側の後頭部斜め上に手を当て、斜め前下方にゆっくり引っ張っていってください。
首から肩にかけてツッパリを感じたところで20秒ほどキープしてください。これを左右交互に行ってください。
●板上筋のストレッチ
板状筋は頭板状筋と頚板状筋肉があり、首と頭をつなぐ筋肉で、硬くなることで首につっぱり感や痛みを感じさせたり、時には頭痛の原因となることもあります。
●猫背になったりしないよう上半身を綺麗な姿勢で意識します。両手頭の後ろで組み、背中が丸まらないように注意して首を前に傾けてください。
首にツッパリを感じたところで20秒ほどキープ。
このストレッチでは僧帽筋の上部から中部の繊維も伸ばすことができ、基本的には僧帽筋や肩甲挙筋のストレッチの際に板状筋もストレッチがかかります。
●後頭下筋群のストレッチ
後頭下筋群は首と頭の付け根にある筋肉で、首の動きを制御したり、目の動きに連動して働き、この筋肉が硬くなることで下を向くときに首に痛みを発症させます。
●軽く顎を引き利き手の親指と人差し指でV字型を作り、顎に押し当てます。
反対の手で後頭部をつまむようにもって、顎にかけた手を斜め後ろに押し込みながら顎を引き込んでいきます。 十分押し込んだところで20~30秒キープしてください。
下を向くと首が痛いときに注意すること
ここからはストレッチだけでなく、痛みを改善させるために普段の日常生活などで下を向くと首が痛い方が注意すべき点をお伝えしていきます。
●うつむきの姿勢を減らす
最近ではスマホやタブレットの普及によって、一日のうちでうつむきになって機器を操作している時間が増えている人が多いと思います。
首の後面の筋肉は頭を落とさないよう支えるために働いてくれており、うつむきになればなるほど、前に出た頭を落とさないよう筋肉が頭を引っ張るために働くことになります。
そうやって働き続けた筋肉は段々と柔軟性をなくし硬くなっていくことで下を向いたときに痛みを出すようになっていきます。
まったくスマホなどを使用しないということは今では難しいと思いますが、使用時間を減らしたり機器を持つ腕の高さを上げてうつむきの姿勢が減るよう注意してください。
●猫背にならないように
猫背になってしまうと背骨の本来持つカーブは減少してしまうことで、首や肩の筋肉に頭の重たさがより乗りかかりやすくなってしまいます。
また頭の位置も前に出てしまうため、その頭を落とさないように常に首の筋肉が働き続けることになるため、筋肉が柔軟性をなくして硬くなってしまいます。
特にパソコン作業などデスクワークで長時間座りっぱなしの人で、猫背姿勢になっている片をよくよく目にしますので、しっかり背すじを伸ばして作業するよう心がけてください。
●ストレスをため込まない
僧帽筋などの筋肉は支配神経の関係で、自律神経の乱れによって影響を大きく受けやすい筋肉です。
ストレスをため込み交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうことで筋肉が緊張状態になってしまいます。
またストレスによって自律神経が乱れてしまうと、全身の血液の巡りも悪くなり、新鮮な酸素やエネルギーが届かず、老廃物が流れないことも筋肉を硬くしてしまう原因となります。
まったくストレスゼロの状態というのほぼほぼ無理だと思いますが、ため込みすぎないよう時々発散させることを意識しておいてください。
●目を休める
後頭下筋群たちは目の動きに連動して働くため、目を酷使してしまうと首の筋肉が硬くなり、下を向くときに首に痛みが出ることがあります。
仕事内容によってはかなり細かいモノを見続けたりする方もいると思いますが、時々目を休める時間を作ったり、優しく目の周りをマッサージして血液をめぐらしてあげてください。
●体を冷やさない
僧帽筋などの筋肉は体の表層にあるため、冷えなどの影響を受けやすく、体が冷えることで血管は締まり、血液の流れが悪くなってしまいます。
寒い時期だけでなく、最近では夏でもクーラーによって思っている以上に体が冷えてしまうことが少なくないため、暖かい時期でも気を付けてくださいね。
●運動不足にならないように
運動不足になると筋肉は伸び縮みすることが減り、ポンプのように血液を送る働きができないため、段々と血液の巡りも悪くなり筋肉が柔軟性を失っていきます。
さらに筋力も低下していくために、良い姿勢を維持することが大変になります。
普段の生活から意識して体を動かす習慣をつけるようにしていってください。
まとめ
床のモノを拾おうとしたり下を向こうとすると首が痛くなる…なんて方もいるでしょう。
この痛みが出る原因で多いのが、首の後面の筋肉が硬くなってしまっていることです。
なので首の後面の筋肉が下を向くときにスムーズに伸び縮みできるようにするために、上記でお伝えしたストレッチを参考に筋肉の柔軟性を取り戻せるようにしてください。
また、日常生活でもよい姿勢を意識することを中心に、ストレスをため込まないようにしたり、運動を取り入れたり、目を酷使しないように注意することで、下を向くときの首の痛みを予防したり改善するのに役立ちます。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
コメントをお書きください