首の痛みと血圧の関係
以前から血圧が高いとお医者さんに言われてて、なんだか首が痛いときがあるけれど、これって血圧と何か関係があるのかな?と、疑問に思っていませんか?
血圧が高かったり、反対に低血圧など血圧の数値が正常でない人の中には首が時々痛くて痛くて…と悩んでいる人もいるでしょう?
そうなるとこの首の痛みは何か血圧の異常と関係あるのかな?と疑問に考えている方もいると思うので、今回は首の痛みと血圧の関係についてお伝えしていきます。
高血圧で首の痛みが起こる?
まず血圧の異常で圧倒的に多いのは数値が低い低血圧よりも、高血圧を指摘されている人の方でしょう。
そんな高血圧は首痛の原因になるのか?結論から言ってしまうと、高血圧は首の痛みの原因になりえます。
ではなぜ首の痛みの原因になるのか?なんですが、高血圧を引き起こす原因で多いのが「どろどろの血液」「血管の弾力性の低下」です。
「血がドロドロになる」とは、血液の中の余分な栄養がのりのように赤血球にくっつくことで、赤血球同士が鎖のようにつながってしまい、血管の中を流れにくくなってしまっている状態です。
「血管の弾力性の低下」というのは、老化やコレステロールの沈着などによって血管が弾力(柔らかさ)が失われてしまい、本来であれば血液が通過する際に血管がポンプのようにふくらみ、血液を押し出してくれるのが、それができないために心臓が力強く血液を送り出し身体の隅々まで血液を巡らそうとすることで血圧が高くなってしまった状態です。
これらによって起こる高血圧で共通しているのが、血液の巡りが悪くなってしまうことです。(「血管の弾力性の低下」も心臓は力強く血液を巡らそうと働きますが、弾力性を失った血管はポンプの働きを担ってくれないため、血液の流れは悪くなってしまいます)
高血圧と聞くと、なんだか血液の巡りはいいように思う方もいるかもしれませんが、実際には悪くなってしまうんです。
当然、首や肩周りの筋肉の血液の巡りも悪くなってしまうため、頭を支えるために常に働いている肩や首の筋肉の疲労物質などの老廃物が流されず、溜まってしまうことで首周りの筋肉が緊張し硬くなって首に痛みを出してしまうんです。
低血圧で首の痛みが出るの?
上記のように高血圧の時には首の痛みが出ることがありますが、低血圧の時にはどうなのか?というと、これも首の痛みを出す時があります。
低血圧=首の痛みというわけではありませんが、低血圧の時には血液の巡りが悪くなっていることが多々あるため、首や肩周りの筋肉の血液の巡りも悪くなることで首の痛みを引き起こすことがあります。
また低血圧は自律神経を乱してしまうこともあり、僧帽筋と呼ばれる肩から首につながる筋肉や、胸鎖乳突筋と呼ばれる首すじ前の筋肉など首周りの筋肉には自律神経の影響を受けやすい筋肉が存在するため、低血圧によってそれら首の筋肉が緊張し痛みを出すことがあります。
ほかにも低血圧は食欲不振や下痢、便秘など腹部に症状を発症させることが少なくありません。
腹部の調子が悪くなると経験があると思いますが背中は丸まった姿勢になってしまいます。またお腹の調子が悪くなると腹圧が安定せず、姿勢が悪くなってしまいます。
姿勢が悪くなってしまうと、頭の位置が本来の位置よりも前に出てしまうため、前に出た頭を落とさないように首や肩の筋肉が引っ張って支えようといつも以上に働き、疲労し硬くなることで首に痛みを出すこともあります。
このように高血圧や低血圧など血圧の異常は首の痛みを出す原因になることがあるんです。
血圧の問題で痛くなった首のストレッチ
上記のように低血圧・高血圧、どちらの時にも首に痛みが出てしまうのは、簡単に言えば首周りの筋肉が硬くなって血液の巡りが悪くなってしまうためです。
なので首の改善するためには、肩や首の筋肉のストレッチで筋肉の柔軟性を高めてあげるが効果的です。
ここからは首の痛みに関係する首や肩周りの筋肉のストレッチをお伝えしていきます。
●両足を肩幅程に開き、つま先は外側に軽く向け立ちます。
息を吸いながらゆっくりと両腕を上げ、頭の上で手のひらを合わせます。
そこから息をはきながら、手のひらを外側に向け、ひじを少し後ろに引い腕を胸の位置まで下ろしていき、胸の位置で止めます。
腕を下していく時は、左右の肩甲骨を中央に寄せるよう意識してください。
●片手を背中に回し、反対の手を頭の側面に当てます。頭に当てた手で頭を横へ倒してください。首にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
●片手を鎖骨に当て軽く押さえます。頭を鎖骨を押さえている方とは反対に回し後ろに倒してください。首にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
高血圧で首が痛い時の注意点
上記のように首や肩の筋肉のストレッチを行うことも確かに効果はありますが、ですが血圧の異常によって首に痛みがあるとき、根本的に改善するためには血圧の異常を起こさないようにするために生活を見直すことが大切です。
ここからはまず、高血圧の時に首に痛みを出さないために注意すべきことについてお伝えしていきます。
●肥満にならないように
肥満である人はそうでない人に比べて、高血圧になる危険性が2~3倍高いことが分かっています。
そのため普段から暴飲暴食をしないように心がけ、お菓子の食べ過ぎや、脂っこいものの食べすぎなどに気を付けて、肥満にならないよう心がけてください。
●多量の喫煙は避ける
たばこの煙にはニコチンや一酸化炭素などの有害物質が含まれています。
それらのタバコに含まれる有害物質は、交感神経を刺激することで血圧や脈拍を上昇させたり、有害物質は、血管の壁の内側を覆っている細胞を傷つけることにより、血管の柔軟性を損ない、血液が流れにくい状態にします。 そのため普段から多量の喫煙を避けるよう心掛けてください。
●ストレスをため込まない
緊張やストレスは交感神経の働きを高め、自律神経を乱し血圧を高めてしまいます。
また、交感神経が高まることで血管を収縮させ、血液の巡りを悪くすることで首の筋肉が柔軟性をなくし首に痛みを起こしやすくなります。
普段からストレスをため込まずに発散できる方法を見つけておいてください。
低血圧で首が痛い時の注意点
ここからは低血圧によって首が痛い時、日常生活で注意すべきことについてお伝えします。
●早寝早起きで規則正しい生活を心がける
低血圧を改善するためには自律神経のバランスを整えることが大切です。
そのためには遅くまで起きたり朝をだらだら過ごさず、早寝早起きを心がけてください。
●運動習慣を身に着ける
低血圧の人は心臓から血液を送り出すポンプの力が弱っています。 なので心臓のポンプの力を強くするために、適度に運動などで身体を動かす習慣をつけていってください。
●ふくらはぎを鍛える
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれることがあるように、血液の循環に大きく関わっている筋肉です。
このふくらはぎが弱ってしまっていると、筋肉がポンプの役割を果たせず、全身の血液の巡りが悪くなってしまいます。
なのでウォーキングや階段昇降でふくらはぎの筋肉を鍛えることを心がけてください。
●食事を正す
低血圧の人は、食欲不振などから食事をきちんと取らないことが多く、栄養バランスが悪くなりがちです。
しっかりタンパク質を取り入れ、偏食などせずにあれこれバランスよく食べて、ミネラルを積極的に取り入れるようにしてください。
姿勢は普段から正す
血圧と少し離れますが、姿勢が悪く背中が丸まって頭の位置が本来よりも前に出てしまうと、首にかかる負担は何倍にも大きくなって筋肉が硬くなってしまいやすくなります。
つまり姿勢が悪いと血圧の異常によって硬くなりやすくなった首や肩周りの筋肉が、さらに緊張し硬くなりやすくなってしまいます。
普段から姿勢を意識し、背骨のS字カーブを崩さず頭が背骨のうに来るように意識してください。
まとめ
高血圧や低血圧など血圧の異常って首の痛みと何か関係あるのかな?と疑問に思っている方もいるでしょう。
高血圧や低血圧など血圧の異常は血液の巡りを悪くしてしまうことで、首や肩の筋肉の柔軟性をなくし首に痛みを起こしやすくしてしまいます。。
なので首の痛みを改善するためには普段から、食事や運動、喫煙の有無など生活習慣を見直し、ストレッチなどで首や肩の筋肉に柔軟性を持たせることを意識してください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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