糖尿病の人はひどい肩こりになりやすい⁉
肩こりが以前からひどくてひどくて、最近になって糖尿病の検査にも引っかかることがあるけれど、そのせいで肩こりがひどいのかな?と疑問に思っていませんか?
肩こりって割といろいろな疾患の時に出やすいイメージがありますが、糖尿病の人の中にも肩こりに悩まれている人は少なくありません。
というのも、肩こりというと長時間のパソコン作業などのデスクワークや、家事などが原因によって起こるというイメージが強いと思いますが、実は糖尿病も肩こりの原因となるからです。
そこで今回は糖尿病と肩こりの関係についてお伝えしていきます。
どうして糖尿病で肩こりになるのか?
でもどうして糖尿病で肩こりになってしまうのか?血糖値と肩こりって一見すると全然関係ないように思えますが、血糖値が上がり血がネバネバになってしまうことが問題なんです。
●血行不良が起こる
糖尿病は血液内の糖が多くなり、血管や神経にダメージを与えてしまう病気で、血管内の血糖度が高くなることで血液はネバネバになり、それによって血液の巡りが悪くなってしまいます。
糖尿病の人の中には「むくみ」が見られる人が多いことからも、血行が悪くなっているのはなんとなくわかっていただけると思います。
そして肩こりというのは、血液の流れが悪くなることで肩や首の筋肉に新鮮な酸素や栄養が運ばれず、疲労物質などの老廃物が溜まり、筋肉が硬くなって「こり」を発生させてしまう状態です。
なので糖尿病になってしまった人は、血液の流れが悪くなってしまうことで、肩こりを発症させてしまうことがあるんです。
●肩の可動域が悪くなる
さらに糖尿病により血糖が高い状態が続くと、関節包などを構成しているコラーゲンが硬くなりやすいためと考えられています。
つまり糖尿病になると肩の関節の動きが悪くなってしまうため、ただでさえ血液がネバネバになり巡りが悪くなってしまっている状態なのに、動かすことが少なくなることで、ますます血液の巡りが悪くなったり、筋肉が硬くなって肩こりを発症させてしまいます。
その肩こりは糖尿病のサインかも
上記のように糖尿病は肩こりを発症させる原因になることがありますが、これは言い換えると、今悩んでいる肩こりは実は糖尿病のサインかもしれないということです。
もちろん肩こりはそんな珍しいモノでなく、一般的に多くの人が悩まされている症状なので、どれもこれも糖尿病のサインというわけではありませんが、いつもむくんでいる・強い肩こりが長く続くようなら注意が必要です。
そんな時には一度自分の血液の状態を把握するために、病院で検査を受けるのもいいと思いますし、そのむくみや肩こりは糖尿病の数少ない前触れのサインということも少なからずあるんです。
なにせ糖尿病は、今や日本人の国民病になりつつあり、その患者数は700万人を超え、予備軍まで含めれば16OO万人を上回るといわれるほどですので。
糖尿病が原因の肩こり楽にするには?
では糖尿病が原因の肩こりを楽にするためにはどのようにすればいいのか?なんですが、基本的には肩周りの筋肉の血液の巡りが悪くなってしまっていることが問題です。
なのでそれこそ他の肩こりの時に行うようなストレッチや体操なども効果が見込めますし、一般的な肩こり以上に血糖値を下げるためにも、筋肉を動かし血液を巡らせるためにも運動習慣はかなり重要となります。
もちろんジョギングやスポーツなどしっかりとした運動もいいですが、それ以外でもエスカレーターやエレベーターは使用せずに階段を歩いたり、自転車で買い物に出かけていたのを歩くようにしたり、まとめ買いをせずにちょこちょこ買い物に出かけて体を動かすようにしたりと、こういったこまめな運動も効果的です。
あとはやはり一般的な肩こり以上に食べ過ぎなどの食生活の見直しが大切です。
予備軍ではなく、すでに糖尿病にかかってしまっている人の場合は血糖を適切にコントロールするためにも、薬を使用することも肩こりを楽にするために考えるべきことでしょう。
もちろん一般的な肩こりの原因となりえる姿勢なんかも、糖尿病の場合も意識して正すことで肩こりの改善や予防に大きく役立ちます。
強いマッサージには注意が必要
一般的な肩こりの時にもそうなんですが、糖尿病の方は特に骨や血管が脆くなっていることがあるので、強い力で肩を揉んだり押したりするマッサージには注意が必要です。
肩こりがひどい時には強くもむのがいいと思われている人は少なくないでしょうが、上記のように糖尿病の場合には血管が脆くなっていることがあるため、強い力でマッサージを行うとそれこそ内出血を起こしたり、血管を傷つけることで、その部分の血液の巡りはより悪くなったり、炎症反応を起こしてしまうことで肩こりが悪化することもあります。
また骨も脆くなっていることもあるため、肩以外で背中などを押さえてもらった時に、肋骨が折れてしまうこともあるため気を付けてくださいね。
糖尿病で肩こりがあるときには、強くもめば肩こりが楽になるといった単純な考えは持たないようにしてください。
まとめ
糖尿病の人の中にはひどい肩こりに悩まれている人が少なくありません。
これは糖尿病によって、血液がネバネバになり血流が悪くなってしまったり、関節包などのコラーゲンが硬くなり関節の動きが悪くなってしまうためです。
そのような肩こりを改善するためには、一般的な肩こりの時に行うようなストレッチや体操で血液を巡らせるのもいいですし、運動習慣はさらに重要となります。
また一般的な肩こりよりもさらに食事の量や質など、食生活は大きく関わってきます。
強い力でぐいぐいと押すようなマッサージは、糖尿病によって脆くなった血管や骨を痛めてしまう可能性があるため、十分に注意してくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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