めまいの原因は腰椎椎間板ヘルニア?
腰が痛くて病院へ行くとMRIを撮られて「腰椎椎間板ヘルニアが原因ですね」と言われたけれど、最近はめまいが時々起こることもあり、これも腰椎椎間板ヘルニアが原因なのかな?と、疑問に思っていませんか?
腰の痛みや足の痺れ、時には筋力低下や膀胱直腸障害などいろいろな症状が見られることのある腰椎椎間板ヘルニア。
そんな腰椎椎間板ヘルニアに悩まれている人の中には、めまいの症状を訴えられる人がたまにいらっしゃいます。
めまいも腰椎椎間板ヘルニアによって引き起こされることがあるのか?今回は腰椎椎間板ヘルニアにとめまいの関係についてお伝えしていきます。
腰椎椎間板ヘルニアでめまいが起こるのか?
腰椎椎間板ヘルニアでめまいが起こることがあるのか?結論から言ってしまうと、腰椎椎間板ヘルニアが原因となってめまいを起こすことはありません。
めまいの原因としては内耳などの耳の問題、脳の問題、血圧の問題など様々ありますが、腰椎椎間板ヘルニアがこれらの耳や脳、などへ影響を与えることがないからです。
なので腰椎椎間板ヘルニアが改善すればめまいがなくなるのか?というとそんな単純なことではないんです。
腰椎椎間板ヘルニアがめまいに与える影響
上記で腰椎椎間板ヘルニアが原因で、めまいが起こることはないとお伝えしましたが、ただし腰椎椎間板ヘルニアの影響でめまいが出やすくなったり、腰椎椎間板ヘルニアの原因がめまいにも影響を与えていることはあると考えられます。
というのも、めまいの原因というのは何も内耳などの耳の問題だけでなく、自律神経の乱れによっても起こることがよく知られています。
自立神経が乱れる原因もいろいろありますが、ストレスなんかもその一つですよね。
もしあなたが腰椎椎間板ヘルニアの症状で常に腰が痛かったり足に痺れがある状態であれば、それは大きなストレスとして感じることでしょう。
また痛みや痺れなどが原因で歩くのが辛かったり座っていることが難しいとなると、仕事も思うように進まなかったり、時には転職を考える人もいるでしょう。旅行だって行きたくても不安で行けないなんてこともお客様からはよく聞きます。
こういったことはかなりのストレスになるはずなので、それによって自立神経が乱れてしまい、めまいが起こることもあると考えられます。
他にも腰が痛いことで腰を伸ばすことが困難で、常に猫背のようになってしまったり、腰をかばって姿勢が崩れてしまうと、当然その姿勢は背中から肩、首にも影響を与えます。
人間には頭へ血液を運ぶ血管が2つ存在し、その一つに椎骨動脈と言われる首の骨のすぐ近くを走っている血管があり、肩や首のコリの影響を受けます。
この椎骨動脈は平衡感覚を司る場所の血液供給を担っているため、腰椎椎間板ヘルニアの痛みによって姿勢が崩れ肩や首の筋肉にコリが起こり、椎骨動脈を圧迫し血液の巡りが悪くなることでめまいを起こすことがあります。
さらに首や肩の筋肉の過度の緊張は、人は目や耳などから入力された情報をもとにして脳が判断して平衡バランスを保っていますが、筋肉から入力される感覚の情報が乱れ、目や耳からもたらされた情報とミスマッチが生じ、脳が混乱してめまいの症状が起こると考えられています。
このように腰椎椎間板ヘルニアが直接的にめまいの原因になることはありませんが、影響を与えることはあると考えられます。
腰椎椎間板ヘルニアの原因がめまいにも影響を与える
アルコールの飲みすぎやタバコの吸いすぎは、腰椎椎間板ヘルニアを発生させやすくする要因となりますが、アルコールを飲みすぎは、平衡感覚を維持する脳や内耳の三半規管に一時的に障害を与えることになり、めまいを引き起こすことがあります。
また、タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、一酸化炭素は血液の酸素を運ぶ能力を低下させて酸素不足を引き起こします。この酸欠状態が脳や内耳の働きに影響を与え、めまいの引き金になることがあります。
このように普段からアルコールやタバコを多量に摂取することで、腰椎椎間板ヘルニアとめまいが同時に起こることもあるでしょう。
他にも上記でも姿勢の話をしましたが、もともと骨盤の歪みなどで姿勢が悪いことで腰に普段から負担が大きくかかって腰椎椎間板ヘルニアを発症してしまった場合、肩や首の筋肉も同時に硬くなってしまっていることも珍しくないため、めまいを起こしてしまうこともあるでしょう。
このように腰椎椎間板ヘルニアを引き起こす要因や原因がめまいにも影響を与えることで、同時に起こってしまうこともあります。
病院で検査を受けておく
ここまでお伝えしたように、腰椎椎間板ヘルニアとめまいは全くの無関係とはいえませんが、それでも腰椎椎間板ヘルニアが原因でめまいが起こることはなく、もしかすると脳の問題や耳の問題などによってめまいが起こっていることも多々あります。
なので別物であると考え一度は病院で診察してもらうようにしてくださいね。
日常生活でできる予防・対策
ここからは病院で特に脳や耳に問題の見当たらなかっためまいと腰椎椎間板ヘルニアの両方に共通する日常生活の予防法や対策についてお伝えしていきます。
●生活のリズムを整える
毎日の食事の時間や睡眠時間などの生活習慣は自律神経に大きく影響を与えます。
睡眠時間が短かったり、朝食を抜いたり食べる時間が毎日バラバラになり自立神経が乱れるとめまいを引き起こしたり、血液の巡りが悪くなり腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化してしまいやすくなります。
急な用事や仕事、外食など完璧にすることは難しくても、ある程度毎日の生活リズムを整えられるよう心掛けてください。
●ストレスを溜めない
ストレスをため込み自律神経が乱れると体は痛みを拾いやすくなるため、腰椎椎間板ヘルニアの腰痛や足の痺れなどが悪化しやすくなります。
するとその痛みがストレスとなり、さらに自律神経を乱しめまいを引き起こしてしまうといった悪循環に陥ります。
全くのゼロというのは難しくても、普段からストレスをため込みすぎないよう休日の過ごし方などを考えてみてください。
●アルコールやタバコを控える
先ほどもお伝えしたように、アルコールの飲みすぎやタバコの吸いすぎは、腰椎椎間板ヘルニアやめまいを発症させやすくなるため、度が過ぎないよう気を付けてください。
●体を動かす習慣を身に付くる
適度な運動は腰周りを含め、全身の筋肉に血液を巡らせ柔軟性を保てることで腰椎椎間板ヘルニアの予防や症状改善に役立ちます。
また適度な運動によって体全体が刺激されることで自律神経も整いやすくなります。
痛みの強い時やめまいがあるときに無理に運動する必要はありませんが、できるだけ普段の生活から運動を取り入れていくようにしてください。
まとめ
腰椎椎間板ヘルニアの方の中には、めまいも出ることがある人もいるでしょう。
ただ、腰椎椎間板ヘルニアがめまいの原因になることはありません。
ですが、腰椎椎間板ヘルニアの痛みがストレスになったり、腰痛や痺れをかばって姿勢が崩れることで頭への血液の巡りが悪くなり、めまいを起こしやすくなることはあります。
またアルコールの飲みすぎやタバコの吸いすぎ、普段の姿勢の悪さはめまいと腰椎椎間板ヘルニアの両者の要因になるため、同時に起こることもあります。
とは言っても、一度めまいがある場合は病院で診てもらうようにし、問題が特に見当たらないのであれば日常生活を見直してみてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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