足を伸ばして座ってると腰が痛い原因
床に足を伸ばして座っていると、段々腰が痛くなってきてしまう…と悩んでいませんか?
最近は洋風の家も多くなってきたので、家で座るときには椅子を使用しているという人も少なくないでしょうが、それでもまだまだ家では床に座っているという方も多いでしょう。
床に座る時には男性であれば胡坐をかくことが多いでしょうが、女性の場合足を前に投げ出して伸ばして座っているという人をお店でもよく耳にします。
また男性でも座椅子などを使用している方は、足を前に伸ばして座っていることもあるでしょう。
このような足を前に伸ばした座り方をしていると腰が痛くなってくる…と悩まれる人は結構いらっしゃいます。
今回は足を前に伸ばして座っていると腰が痛くなる原因と対処法などについてお伝えしていきます。
足を伸ばして座ると腰が痛い人は太もも裏の筋肉が硬い
足を伸ばして座っていると腰が痛くなってくる原因で多いのが、太もも裏の筋肉が硬くなってしまっていることです。
太もも裏が硬いって、足の筋肉と腰痛って何か関係あるの?と思われる人もいるかもしれませんが、実は大ありです。
太もも裏にはハムストリングといわれる筋肉が存在していて、この筋肉は骨盤から太もも裏を通って膝の下にまで伸びて着いていて、簡単にいうと膝を曲げるために働いてくれています。
そのため、膝を伸ばした姿勢をとるとこのハムストリングは伸ばされた状態になります。
ハムストリングの筋肉の柔軟性がしっかりある人は、足を前に伸ばして座っていてもなんの問題もなくハムストリングが伸びてくれるんですが、硬くなってしまっている人の場合、ハムストリングが伸びきらず、それでも伸びにくくなった筋肉を無理に伸ばそうとすることで、骨盤についているところが引っ張られてしまいます。
すると写真のように骨盤がハムストリングに引っ張られことによって後ろに傾いてしまいます。
骨盤が後ろに傾いてしまうと背骨は骨盤に引っ張られて、本来持っているS字カーブを崩してしまい、背骨のカーブが崩れてしまうため、S字カーブによって分散されていた腰への負担が分散できなくなり、腰にかかる負担が大きくなってしまい、その姿勢を続けることで腰に痛みが起こってしまうんです。
このように太もも裏の筋肉が硬くなってしまっている状態で足を伸ばして座ると、骨盤が後ろに傾き腰が丸まってしまい腰痛が起こりやすくなります。
ちなみに男性で足を前に伸ばして座っている人が少ないのは、もともと女性よりも筋肉の柔軟性が少ない人が多く、ハムストリングも硬くて膝を伸ばすこと自体がかなり難しいためだと考えられます。
足を伸ばして座ると腰が痛くなる対策
一番の方法は床に座らずに椅子に座るようにすることでしょうが、とはいっても家の内装など急に椅子の生活にするのはちょっと…という人も多いと思います。
また、それじゃあ座り方を変えるとしても女性によくみられる女の子座りや横座りなどは股関節にも負担が大きく、お勧めできる座り方ではありません。
ここからは足を伸ばして床に座るときの腰痛対策についてお伝えしていきます。
●ハムストリングの柔軟性をつける
床に足を伸ばして座ると腰が痛くなる原因は、太もも裏の筋肉が硬くなっているためなので、その筋肉を緩めてあげることがやはり効果的です。
と、簡単に言いましたが、実際はそんなに簡単に柔軟性がつくわけではありません。やはりそれなりの時間や継続が必要となりますが、それでも足を伸ばして座っていると腰が痛くなるというのは、それだけ太もも裏の筋肉が硬くなっている証拠でもあるため、そのままではいつ腰痛が出てもおかしくないので、先にケアしておくことがお勧めです。
ここでは太もも裏の筋肉のストレッチ方法についてお伝えしていきます。
●片足を胡坐をかくようにして、反対の足の膝を伸ばして床に座ります。
そのまま体を前に倒してください。この時背中や上半身だけ丸めないように腰から前にたおしてください。
太もも裏にツッパリを感じたところでキープし、左右交互に行ってください。
●座椅子を利用する
やはり座椅子を利用するほうが腰にかかる負担は少なくなります。
ただし、座椅子を利用しても太もも裏が硬くなっている人は時間とともに腰に負担が蓄積していくため、長時間の使用には注意が必要です。
そこで座椅子の下に座布団を敷いたり、重ねたバスタオルなどを敷いて少し高さを出してあげると、膝関節がわずかに曲がるため、足の裏の筋肉が硬くなっていても腰にかかる負担を減らすことができます。
●合間に体を動かす
座りっぱなしになると同じ筋肉ばかりに負担がかかり腰痛が起こりやすくなるため、合間に立ち上がって少し体を動かすようにしてもらうと、筋肉が伸び縮して、腰痛が起こりにくくなります。
テレビを見ながら座っているなら、30分程たったCMの時に一度立ち上がって少し歩いて体を動かすなど、あらかじめ予定を立てておいてください。
足を伸ばして座っていると股関節の前が痛い
腰痛以外にも足を伸ばして床に座っていると痛くなると悩まれている人が多いのが、股関節の前の部分です。
この痛みにもハムストリングの硬さが関係していて、先ほどお伝えしたようにハムストリングが硬いと骨盤が引っ張られて後傾してしまうため、上半身は後ろに倒れそうになります。
これを大腿直筋や縫工筋と呼ばれる骨盤につく太もも前にある筋肉が、骨盤を前に引っ張り後ろに体が倒れないようにバランスをとるため、長時間座っているとこれら太もも前の筋肉が疲労し、骨盤に着くところ(股関節の前の部分)で痛みを起こしてしまいます。
なので、足を前に伸ばして床に座っていると股関節の前も痛いという時には、太もも裏の筋肉のストレッチだけでなく、大腿直筋や縫工筋のストレッチも大切になります。
ここでは太もも前の筋肉のケアの方法として、ストレッチの方法をお伝えします。
●大腿直筋のストレッチ
●片足を伸ばし反対の足を正座をするように膝を曲げ、両手を体の後ろにおいて座ります。
両手の位置を後方に移動させながら、上半身を後ろに倒していき、太もも前面にツッパリを感じたところでキープしてください。
●縫工筋のストレッチ
●まず足を開いて、膝が90度くらい曲がるようにして膝上に両手を当てます。
ストレッチする方の太ももを手で押していき、腰から上をしっかり反対側にねじります。太もも内側にツッパリを感じたところでキープ。左右交互に行ってください。
足を伸ばして座っていると股関節の前が痛い
足を伸ばして床に座っていると腰が痛くなってくる…と悩まれている人もいるでしょう。
この座り方で腰痛が出る原因で多いのは、太もも裏の筋肉が硬くなってしまっていることです。
太もも裏の筋肉は骨盤についているため、硬くなっていると膝を伸ばした時に骨盤を引っ張り、骨盤を後ろに傾けてしまうため、腰が丸まり腰痛をおこしやすくなってしまうためです。
対処法としては、太もも裏の筋肉の柔軟性をつけたり、座椅子を使用しその際に座椅子の下にバスタオルをたたんで敷いたり、座布団を敷いて少し高さを出すことで、腰痛が起こりにくくなります。
とはいっても、あまりお勧めできる座り方ではないので、長時間連続して行わないように注意してくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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