朝方の肩こりはマットレスが原因かも
なんだか寝ても疲れがすっかり取れずに、朝起きた時から肩が重たくてこっている…と悩んでいませんか?
日中は仕事や家事で肩がぱんぱんにこってしまい、疲れをとるために早めに寝ているのに、朝起きても肩のこりがそのままで憂うつという方もいらっしゃるでしょう。
本来であれば眠って体を休めて一番すっきりしそうな朝からすでに肩コリを感じてしまうのはどうしてなのか?そんな時にはマットレスがあっていないことがあります。
そこで今回は肩こりの人のマットレスの選び方などについてお伝えしていきます。
敷布団やマットレスの硬さに注意
腰痛なんかはマットレスが重要だということを言われることが少なくありませんが、肩こりも実は同じなんです。
ふわふわの柔らかい布団やマットレスって気持ちがよく、肩などにかかる負担も吸収してくれそうに思っている人もいるかもしれませんが、実はそうではないんです。
柔らかすぎる敷布団やマットレスは腰やの部分お尻の部分が沈んでしまうため、腰椎(腰骨)の本来もつ前弯のカーブが失われてしまい、それに伴い腰と関連の深い首のカーブも崩れてしまうことで肩周りの筋肉が緊張しやすくなり、朝起きた時に肩こりを感じるようになります。
反対に硬いマットレスはお尻や背中の部分が沈まないため、背骨の本来持つS字カーブが消えてしまい、背骨がまっすぐに近づいてしまいます。っそのために仰向けになった時に肩甲骨の後ろに体重がかかりすぎてしまい、首周りや肩周りの血液の巡りが悪くなり筋肉が硬くなって肩こりを発症しやすくなります。
なのでマットレスや敷布団の硬さは、硬すぎずやわらか過ぎないモノが朝起きた時などの肩こりには良いと考えられます。
後はその人の体重や体型によって、例えば体重が軽ければ同じマットレスでもそれだけ体がマットレスに沈みにくいですし、反対に重たければ沈みやすいため、自分に適した硬さを模索してみてください。
まと出来れば通気性も良いモノが理想的で、通気性が悪く体に熱が溜まると睡眠時に寝苦しい状態が続き、疲労がしっかりとれないために肩こりが起こりやすくなってしまいます。
寝ている姿勢が悪くありませんか?
朝起きた時にすっきりと肩こりを感じないかはマットレスが確かに大きく関係しているものの、いくら理想的なマットレスであっても、そもそも寝方などが悪いと朝起きた時に肩がすっきりしません。
なぜなら人は3~4分の1もの時間を睡眠にあてるため、それだけの時間無理な姿勢で寝ることで身体に負荷がかかってしまうと、筋肉や骨格に長時間負担をかけ続けることになるんです。
●うつ伏せ寝は肩や首に負担が大きい
まず首や肩に負担の大きい寝方がうつ伏せで寝ることです。
うつ伏せで寝るときというのは、枕にそのまま顔を押し付けているという人は少ないでしょう。その状態だと息ができず苦しいですもんね。
そのため、うつ伏せで寝るときには自然と顔だけを左右どちらかに向ける形になります。
そのようにどちらかに首が曲がったままで固定されると、骨格や筋肉に歪みや緊張を招き、結果的に身体の歪みや血行不良を招きます。
とくに肩の筋肉は首と直接繋がっているので、首が捻られ筋肉が緊張してしまうと、それは肩へと波及し朝起きた時の肩こりの原因にもなるんです。
また、うつ伏せは胸も圧迫されてしまうために、呼吸も浅くなってしまいます。
呼吸が浅くなりおこした酸欠は、心臓に余分な負荷をかけ血行不良を招き、この血行不良や酸欠によって疲労回復の遅れ、それが肩こりの原因にもなります。
●バンザイして寝ている
他にも肩に悪影響を及ぼす寝方が、バンザイの状態で腕を上げたまま寝ることです。
腕を上げっぱなしにしていると、肩から腕にかけての動脈が伸びっぱなしの状態になってしまいます。
これによって血液循環が悪くなってしまい、起きた時の肩こりの原因にもなるんです。
またバンザイのまま寝てしまうと背骨が伸びた状態が続くので、体重が背骨にかける圧力を分散できなくなってしまい、普通に寝るよりも背骨や周りの筋肉にかかる負担は大きくなり、これによって朝起きた時に肩こりを感じてしまうこともあります。
他にも、血行が悪くなったり筋肉に負担がかかることから、四十肩・五十肩の原因になるとも言われることがあり、こりにとどまらず痛みの原因になることもあるんです。
枕の高さも重要
他にもマットレスが自分の体に合っていたとしても、枕の高さがあっていないと肩こりを起こしやすくなります。
せっかく少し硬めの体があまり沈まないマットレスを選んだとしても、枕が高すぎてしまうと結果的に腰のやお尻の部分が下がってしまい、背骨のカーブが崩れて腰痛や肩こりを起こしやすくなってしまいます。
反対に低い枕や枕を使用しなければ、頭が下がって首を反らす形になってしまうため、首から肩周りの筋肉に負担がかかりこりが発生しやすくなります。
一般的に言われるのは、自分に合った枕と言うのは仰向けで寝た時に首の骨が自然なカーブを描くものです。
このようにマットレスだけでなく枕の高さも肩コリには重要なポイントで、どのぐらいの高さの枕がいいかはその人によってや、マットレスとの相性もあり一概には言えないため、肩こりが寝てもすっきりしない時にはいきなり枕を新しくするのではなく、タオルを何枚か重ねて枕にしてみて、その枚数を変えながら合う高さを探してみてください。
肩こり予防の寝方
肩こりが起こりにくい寝方としては、「仰向け」で「手のひらを上に向ける」の二つの姿勢がポイントとなります。
うつ伏せの姿勢は上記でお伝えしたように首が強くねじられたり胸が圧迫されるため、あまり適した寝方でなく、横向きも睡眠が深くなったり、舌で気道をふさぎにくいなどのメリットもあるものの、自分の体重で肩を圧迫してしまうため、長時間その体勢が続くと肩が痛くなったり腕が痺れたりといったことが起こる可能性があります。
また手の平を寝るときには下に向けている人も多いかもしれませんが、体の構造的に手の平が下を向くと腕がねじれた状態になって、肩が内に巻きやすく(巻き肩)なってしまい、肩こりを起こしやすくなります。
それを手の平を上に向けることで胸が開き、肩甲骨が自然な位置におさまって、呼吸も深くなり、肩もこりにくくなります。
まとめ
朝起きた時から肩がこっている…という人もいるでしょうが、もしかするとマットレスが合っていないのかもしれません。
腰痛の時にはよく耳にすることもあると思いますが、肩こりにもマットレスは影響を与えます。
あまりにも硬いものや柔らかいものは、背骨のカーブが崩れてしまい肩や首に負担がかかりやすく、血液の巡りが悪くなり筋肉にこりができやすくなるからです。
またそれ以外にも、手を挙げて寝たり、うつ伏せで寝るなど寝方によっては肩こりを起こしやすくなり、枕の高さも大きく関係します。
肩こりを起こしにく寝方としては、仰向けと手の平を上に向けることがポイントで、朝起きた時から肩こりを感じる方は参考にしてみてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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