夏に起こる「肩こり」その原因と対策
夏になって気温が高くなってくると段々と肩こりがひどくなってくる…と、悩んでいませんか?
梅雨も明けてどんどんと気温も高まり本格的に夏が始まると、普段よりも肩がこわばってコリを感じてしまう…という人はたまにいらっしゃいます。
でも冬はなんだか寒さで自然に体に力が入って肩こりとかよく起こりそうな気はするけども、夏と肩こりってあんまり結びつきませんよね。
ですが実は気温が高まることで、夏特有の肩こりの原因もあるんです。
そこで今回は夏になると肩がこりやすくなる原因や対策についてお伝えしていきます。
低血圧の人は気を付けて
夏になると肩こりが起こる原因としてまさに気温の上昇が関係します。
夏になり気温が上昇することで体内の熱を放散するために血管が拡張し、さらに汗を多量にかくことで血管内の水分と塩分を失うため必然的に血液の流れる力が弱まってしまいます。
肩こりというのは簡単に言えば、血液の巡りが悪くなってしまうことで新鮮な酸素や栄養が運ばれず、溜まった疲労物質などの老廃物が流されないことによって筋肉にコリが発生してしまう症状です。
そのため血液の流れる力が弱まってしまうと、血流が滞り肩こりを発生させてしまうんです。
特に普段から血圧が低めの方はもともと血液の流れる力が弱いため、夏になってさらに血液が滞りやすくなるので注意が必要です。
●早寝早起きで規則正しい生活を心がける
低血圧を改善させるためには規則正しい生活で自立神経を正すことが大切です。
そのためには活動と休息のメリハリが大切で、夜中までダラダラと起きて朝はなかなか起きれず昼頃までボーっとしているといった状態では、交感神経と副交感神経の切り替わりがうまくいきません。
夜はしっかりと睡眠をとって体を休め、朝は太陽の光を浴びて気持ちを切り替えられるよう心掛けてください。
●栄養バランスを考える
低血圧の方は食欲不振になったり、食事をきちんととれていない人が少なくありません。そうなると栄養バランスが崩れてますます血液の流れが乱れてしまいます。
体温上昇につながるたんぱく質をしっかりと取り、塩分には血管を広げて体温を上げてくれる働きもあるため、多少血圧を上げるためにも良質な塩分をとるように心がけてみてください。
また、アルコールには血管を広げる作用があり血圧が低くなりやすいため、飲みすぎには注意してください。
●ふくらはぎを鍛える
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれることもあるくらい、血液の循環に大きく関わっています。
そのため、運動不足などでふくらはぎの筋肉の機能が低下していたり、筋肉が緊張し柔軟性が低下していると、血液を心臓へ戻すことができず血行不良になってしまいます。
ウォーキングや階段昇降でふくらはぎの筋肉を鍛えてあげ、自分でもマッサージやストレッチで筋肉が適切に働けるようケアをしてあげてください。
●水分補給をしっかりおこなう
夏は大量の汗をかくことによって体の水分が少なくなってしまい、血液の流れが悪くなってしまいます。
血液中の水分を不足させないためにも、水分補給はこまめに摂るよう心がけましょう。
冷房による冷えに注意
夏に肩がこる原因の一つに、冷房による体の冷え関係しています。
冷えが肩こりに悪そうなのは何となくイメージできると思いますが、冬場と違い夏は冷えなんか無縁かと思うかもしれませんが、冷房によって案外体が冷えている人がいるんです。
冷房が効きすぎている部屋に長時間いると、体が冷えることで血管が収縮して血行が悪くなり、肩こりが起こりやすくなってしまいます。
また気温差が7度以上ある場所を行き来すると自律神経が乱れやすく、最近では外気温が35度以上の日もざらにあるため、建物の中と外との温度差で自立神経が乱れ血液の巡りが悪くなってしまうことも、肩こりを起こしやすくしています。
●直接冷房のあたる場所を避ける
当たり前のことですが、直接冷房のあたる場所にいるとそれだけ体が冷えやすいため、仕事などでなかなか場所を移動しにくいこともあるでしょうが、できるだけそういった所は避けてください。
●上着やストールで温度調節をする
気温が高ければ高いほど外と冷房のかかった室内との気温差は大きくなり、また冷房の設定も低くなる傾向にあるため、暑い日こそカーディガンやストールなど、羽織るものを持って外出するようにしましょう。
仕事場などではひざ掛けなどを使用し、で足元を冷やさないようにするのもいいですね。
●食べ物や飲み物に注意する
暑い日にはどうしても冷たいモノや冷たい飲み物がほしくなりますよね。ですがやはり冷たい食べ物や飲み物は体を冷やしてしまいます。
真夏の時に沸騰させたアツアツのモノを飲むようにとは言いませんが、できれば常温で水分補給を行ったり、意識的に暖かいモノを食べるよう心掛けてみてください。
片頭痛から起こる肩こり
脳は硬膜という膜に覆われていて、その硬膜の上を走っている三叉神経という神経から色々な痛みの物質が分泌されて片頭痛は起こります。
そしてこの片頭痛は暑さや強い光によっても起こることがあるため、太陽の照り付ける夏は注意が必要なんです。
三叉神経は硬膜だけに分布しているのではなく、首や肩の筋肉にも分布しているため、そこにも炎症が波及する事があり、その結果肩こりが起こることがあるんです。
このように夏に起こる肩こりの原因の一つに片頭痛からのモノがあります。
●首元を冷やす
片頭痛からの肩こりが発生した時には、温めると症状が悪化しやすく、首う肩、こめかみを保冷剤や氷水で冷やし涼しいところでゆっくり休んでください。
できれば光の刺激もないほうがいいため、光の少ない暗い所で休息するほうがいいです。
●マッサージはNG
片頭痛からの肩こりは、一般的な肩こりのように血液の巡りが悪くなって発症しているのでなく、脳の血管の過拡張によって起こっているため、血流を改善することで症状が悪化してしまいます。
そのためマッサージなどの刺激や血流を良くするような行為は避けてください。
暑さによる運動不足
太陽が照り付けじりじりと気温の上がる夏場は外で体を動かすことが億劫になり、運動不足に陥りやすくなります。そのため、筋肉の動きも減り血液の巡りが悪くなり肩こりを起こしてしまうことがあります。
さらに動きの減った体に、冷房による冷えが血液の巡りを一層悪くしてしまいます。
●日中は避けて運動を行う
このような肩こりの対策はもちろん体を動かすことなんですが、上記のように真夏の気温で太陽の照り付けるなかでの運動は片頭痛の原因になったり、脱水や日射病の危険もあります。
なのでまだ日差しの少なく気温の上がりきっていない朝方や、太陽の沈んだ夕方から夜にかけての時間帯に運動を行うことをお勧めします。
最近ではフィットネスも増えていて、室内での運動を行える場所も多いため、そういった環境で運動を行うのも一つの方法です。
ただし朝方や夕方でも夏場は予想以上に汗をかくため、水分補給やミネラル補給はしっかりおこなってくださいね。
まとめ
夏場になると毎年肩こりを感じるようになる…と悩んでいる人もいるでしょう。
どちらかというと冬場のほうが肩がこりそうですが、血管が拡張し血液の流れが悪くなったり、冷房によって体が冷えたり、片頭痛から肩こりが発生したりと、夏特有の原因によって肩こりが発生するときがあります。
それぞれの原因に合わせて対策を取り、肩こりの予防に努めてくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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