寝違えの首痛の原因は寝相の悪さだけでない
朝起きると「あイタタタ…」と寝違えで首が痛くなることが最近多いけれど、これってやっぱり寝相が悪いせいなのかな?と疑問に思っていませんか?
朝起きてこれから一日が始まると言う時に、首に痛みがあって動きが制限されてしまうと、それだけも朝から気持ちが落ちてしまいますよね。
そんな首に痛みを引き起こす寝違えですが、寝相が悪いことによって起こってしまうのか?今回はそういったことについてお伝えしていきます。
寝違えは寝相の悪さで起こる?
寝違えによる首痛というのは寝相の悪さによって起こってしまうのか?そもそも寝相というのは「眠っている時の、体の格好」をあらわすようで、確かに寝相(寝ている時の体勢)によって寝違えが起こってしまうことはあるでしょう。
寝ている間に長時間にわたって首が反り過ぎていたり、横に曲がり過ぎたりすると、頚椎の一部分に過剰な負担がかかり、寝違えを起こしてしまいます。
また、とんでもない格好で寝てしまったり、あちこち動き回ってしまったたりしなくても、寝ている時にあまり体を動かさずに、同じ姿勢が続いてしまったことでも、首の同じ部分に負担がかかり筋肉が伸び縮みせずに血液の巡りが滞ることで、寝違えが発生しやすくなります。
このように寝相が悪く動き回ったり、反対に動かなすぎることで寝違えが発症することがあります。
寝違えは寝相の悪さだけが原因でない
確かに寝違えには寝相も関係しますが、何もそれだけではありません。首や肩周りの筋肉の状態が大きく関係してきます。
例えばそれ程ひどい寝方でなくても、首の筋肉の柔軟性が低下したり、疲労が蓄積している時には、楽な姿勢が限られてしまうため寝違いによって首痛を起こしやすくなります。
反対に少しくらい寝相が悪かったとしても、首周りの筋肉の状態が良ければ、寝相の悪い体勢に首が耐えられるため、寝違えは起こしにくくなるんです。
このように寝違えによる首痛は、寝相だけによって起こるのではなく、その時の首の筋肉の状態が大きく関わるんです。
寝違えを起こさないための対策
つまり寝違えによる首痛を起こさないようにするには、コントロールすることの難しい寝相をどうにかしようとするのでなく、首周りの筋肉の状態を良くしておくことが大切です。
ここからは寝違えを起こさないために、普段の生活で気を付けるべきことについてお伝えしていきます。
●首の筋肉のケアを行う
寝違いを起こさないためには、首の筋肉の柔軟性を保っておくことが大切であるため、普段の生活でストレッチや体操など、首のケアを怠らないことが大切です。
どうしても痛くなってからどうにかしようとする人が多いですが、一番大切なのはやはり普段からの予防です。
●姿勢を正して生活する
生活で首にかかる負担は姿勢の影響を大きく受け、姿勢が悪いとそれだけ首に負担がかかり筋肉が柔軟性をなくして寝違えを起こしやすくなってしまいます。
具体的に言えば、猫背などで頭の位置が本来の真っ直ぐよりも前に15度傾けば、首にかかる負担は2~3倍に増えます。
さらに30度頭が前に傾けば、首には3~4倍もの負担がかかると言われています。
できるだけ背筋を伸ばし背中が丸まったり、肩が前に出てしまわないよう気を付けてください。
●スマホを使用しすぎない
最近では一日中スマホが手元にある人も少なくないでしょう。ですが自分でもわかっているかもしれませんが、スマホを操作するときにはどうしても頭はうつむきになりやすく、首に負担がかかりやすくなってしまいます。
まったく使用しないと言うのは難しいと思いますが、できるだけ画面を見つめたり使用する頻度を減らせるよう心掛けてください。
●運動習慣をつける
普段から体を動かすことが減ってしまうと、血液の巡りが悪くなってしまいます。
そうなると栄養や新鮮な酸素が送られず、疲労物質などの老廃物が蓄積し「コリ」を作りやすくなります。もちろんこれは首の筋肉でも起こるため、普段から適度な運動で体を動かすことを意識して行ってください。
●ストレスをため込まない
首の筋肉は自律神経と関わりが深く、ストレスをため込むことで交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうと、首の筋肉も緊張し柔軟性を低下させやすくなってしまいます。
ストレスが全くない状態を継続するというのはとても難しいでしょうが、発散させたり、ストレスのもとを改善できるのであればそれに取り組み、ため込みすぎないよううまく付き合ってください。
それ以外の寝違の原因
上記のように日常生活や習慣によって首の筋肉を柔軟に保つことは大切ですが、ここからはそれ以外の寝違えの原因となるものについてお伝えしていきます。
●首のカーブの減少
寝違えを起こしやすい人に見られることがあるのが、首のカーブが減少してしまっていることです。
本来であれば人の首の骨(頚椎)は緩やかな前弯のカーブを描いています。
このカーブがあるおかげで、ボーリング程の重たさのある頭を支える負担を首だけにかからないよう分散してくれています。
そのため頚椎のカーブが減少してしまうと、それだけ首の筋肉にかかる負担が増えてしまい、寝違えを起こして首痛が発生しやすくなるということです。
なので体の歪みやバランスを見てくれるところで施術を受けたり、首のカーブを取り戻すよう努めてください。
●枕の高さやマットレスの柔らかさ
合わない枕を使っていると、どうしても寝ている時に首周りの筋肉が緊張し寝違えを起こして首痛を発症しやすくなります。
なので枕が合わないと感じる時には、枕の下にタオルを何枚か引いてみたり、枕を外して重ねたタオルで寝るようにしてみてください。
また実は枕だけでなくマットレスも首に影響を与えるため、どうも高さを調節しても枕がしっくりこない時にはマットレスの柔らかさなどに目を向けてみてください。
というのも、マットレスが柔らかくて腰からお尻が沈んでしまうと、腰椎の前弯のカーブが消失するため、腰椎から胸椎、胸椎から頚椎とつながっている首の骨のカーブも腰椎の影響を受けて崩れてしまうため、首の筋肉に寝ている間も負担がかかってしまうことがあるからです。
まとめ
最近朝起きると寝違えによって首が痛い…と悩まれている人もいるでしょう。そうなるとまずは寝相が悪かったのか?を疑いますよね。
確かに寝相が悪いことによって首が反り過ぎていたり、横に曲がり過ぎたりすると、頚椎の一部分に過剰な負担がかかり、寝違えを起こしてしまいます。
反対に寝返りなどをほとんどうたずにいることも寝違えの原因になると考えられます。
ですが多くの場合、寝相だけが原因ではなく、首の筋肉が緊張したり疲労していることが下地にあることが多く、同じように寝相が悪くても首の筋肉が柔軟であればそれだけ寝違えで首を痛めにくくなるんです。
そのため、普段の日常生活で首の筋肉を疲労し緊張させないよう見直してみてください。
さらに首のカーブが減少してしまってて、それが要因となっていることもあり、首のカーブの減少は頚椎症や頚椎ヘルニアといった症状の原因にもなりえるため、そんな時には整体など体を整えてくれるところで早いめに対処することをお勧めします。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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