腰痛と下痢が同時に起こる原因は?
なんだか昨日からお腹の調子が悪くて下痢だったけれど、今日になると腰も痛くなってきた…これって何か大きな病気が原因?と、悩んでいませんか?
下痢になってしまうだけでも思うように動けないし常に気持ち悪さがあるに、そこに腰痛までてきてしまうとたまったもんじゃないですよね。
どちらか片方の症状だけであれば、たまにはあることなので気にならなくても、両方が同時に起こってしまうと何か病気が隠れているの?と心配になってしまう人もいるでしょう。
そこで今回は腰痛と下痢が同時に起こる原因についてお伝えしていきます。
腰痛と下痢が同時に起こるのは大きな病気?
腰痛と下痢が同時に起こってしまうのは何か大きな病気なのか?結論から言ってしまうと、これにかかると下痢と腰痛が主な症状として現れるという明らかな病気はありません。
とは言ったものの、もちろん中には大腸ガンや膵臓の炎症など、重篤な疾患が原因によって下痢と腰痛が同時に起こっていることもあります。
ただしそういった重篤な疾患がなくても、腸と腰は近くにあるため、腹筋や背筋、近くの神経などに異常が起きれば、下痢と腰痛が同時に現れる可能性は十分にあります。
腰痛と下痢が同時に起こる原因
上記のように、重篤な疾患でなくても腰痛と下痢が起こることは多々あり、ここからは腰痛と下痢が同時に起こる可能性のある原因をお伝えしていきます。
●体の冷え
胃腸が弱い人は体が冷えてしまうとお腹の調子が悪くなり下痢になる…なんて人も多いでしょう。
そうやって体が冷えてお腹をこわし下痢が続いてしまうと、段々とお腹の筋肉がうまく働けなくなり、お腹に力が入らなくなっていきます。
実際に下痢が続いたときには体を真っ直ぐ伸ばしにくく、少し体が曲がったままだった…なんて経験をお持ちの人もいることでしょう。
このようにお腹に力が入りにくくなり、背中が丸まってしまうと、腰椎(腰の骨)が本来持つ前弯のカーブが減少してしまい、上半身の重たさをうまく分散できなくなるため腰にかかる負担が大きくなり、腰痛を起こしてしまうことがあります。
また体が冷えると熱を逃がさないようにするために血管は収縮するため、体をめぐる血液の流れが悪くなりなります。
すると腰に周りの筋肉も血液の巡りが悪くなることで、疲労物質などの老廃物溜り新鮮な酸素や栄養が運ばれないことで硬くなってしまい、腰痛を起こしやすくなります。
血液の巡りが悪くなると内臓の機能が低下します。内臓の機能が低下すると下痢などが起こりやすくなるため、下痢と腰痛を同時に発症してしまうことがあります。
●過敏性腸症候群
過敏性腸症候群というのは、お腹の痛みや不快感に下痢や便秘が伴う疾患です。
過敏性腸症候群を発症する原因は、はっきりとはわかっていませんが、ストレスによって脳下垂体からストレスホルモンが放出され、それによって腸の働きがおかしくなり、過敏性腸症候群の症状が出るといわれています。
下痢が続くと体の冷えと同じように、お腹の筋肉がうまく働けなくなり、姿勢が崩れてしまうことで腰痛が起こりやすくなります。
またストレスによって過敏性腸症候群が起こっている場合には、ストレスによって自律神経が乱れ血液の巡りが悪くなるため、腰痛を同時に引き起こしやすくなります。
またストレスによって自律神経が乱れ交感神経が優位になると、痛みに敏感になり、さらに痛みを緩和するドーパミンが分泌されにくくなるため、ドーパミンの減少によって一層腰痛を感じやすくなってしまいます。
●食べ過ぎなど腸内環境が悪くなる
腸内にはさまざまな細菌がすんでおり、大きく分けて善玉菌、悪玉菌、日和菌の3種類の菌があり、これら細菌のバランスによって腸の働きや身体の健康状態が左右されます。
これが生活環境が乱れたり、食べ過ぎることなどで悪玉菌が増えて腸内環境が悪化してしまうことが原因で、下痢を起こしてしまうことがあります。
すると腰には異常がなかったとしても、関連痛と言われる、ある部位が痛んだとき、それを伝える同じ神経(もしくは隣接する神経)が刺激され、別の部位の痛みだと錯覚して痛む現象によって、大腸からの刺激により腰が痛くなることがあります。
●内臓疾患によって
腰の近くにある胃腸や膵臓、肝臓などに炎症や病気が起こると、下痢を起こしたり、関連痛や内臓からの炎症や緊張が腰の筋肉に伝わることで腰痛を同時に起こしてしまうことがあります。
また中には大腸ガンなどの重篤な内臓疾患によっても、下痢と腰痛を同時に起こしてしまうこともあります。
腰痛と下痢が同時に起こったときの対処法は?
腰痛と下痢が同時に起こった時には、まずは体を冷やさないように心がけてください。
お腹や仙骨部分にカイロを貼ってみたり、腹巻を巻いてみたり、お風呂で体を温めることもおススメです。
さらにアルコールの飲みすぎや食べ過ぎに注意し、脂っこいものやお肉よりも消化の良いものを少しずつ摂るように心がけ、睡眠時間など生活環境を見直してください。
下痢が続くと、水分や塩分を失い脱水症状を起こしやすいので、水分補給も忘れないように。
ストレスのため込みも腰痛と下痢を同時に起こしやすくなるため、ストレスを趣味などで発散させたり、リラックスする時間を増やすなども心がけてください。
なかなか改善が見られないときは病院へ
上記のように冷え性の対策をしてたり、食生活や生活環境に気をつけているにも関わらず、なかなか下痢と腰痛が治らない時には、大腸がんなどによって起こっている可能性もあるため、一度病院へ行くようにしてください。
またひどい腹痛、発熱、嘔吐がある場合には食中毒やウイルス性の胃腸炎が原因の可能性もあるため、この場合も病院を受診するようにしてください。
このほかにも血便や便が黒っぽい場合は、クローン性大腸炎、潰瘍性大腸炎の他、大腸ポリープや大腸がんなどの可能性もあるため病院の受診をお勧めします。
まとめ
お腹の調子が悪く、下痢だけでなく腰痛も同時に出てくると、何か大きな病気じゃないか?と心配になる人もいることでしょう。
実際にはこれにかかると下痢と腰痛が主な症状として現れるという明らかな病気はありません。
例えば体の冷えや食べ過ぎなどによる腸内環境の悪化、ストレスなどによる過敏性腸症候群などが原因によっても下痢と腰痛が同時に起こることがあります。
ただし、なかなか症状が改善しなかったり、ひどい腹痛、発熱、嘔吐がある場合には病院を受診するようにしてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
コメントをお書きください