肩こりが見た目を悪くする原因になる
最近年齢と共に体型が崩れてきて、見た目がなんだかどんどん理想から離れていく…なんて悩んでいませんか?
そんなあなたが肩こり持ちであるならば、もしかするとその見た目が崩れてしまう原因の一つにその肩こりがあるかもしれません。
というのも肩こりは単に首や肩周りが痛かったり、重ダルかったり、気分が悪くなるだけでなく、体型や見た目にも影響を与えることがあるんです。
そこで今回は肩こりが体型や見た目を崩す原因になってしまうことについてお伝えしていきます。
二の腕のたるみ
肩こりの要因となる長時間のスマホやタブレット端末の操作、デスクワークなどは、前かがみの姿勢になりやすく背中も丸まって猫背になっている人も少なくないでしょう。
すると段々と首から肩や背中につながる僧帽筋と呼ばれる筋肉が硬くなり肩こりを出したり、胸の筋肉も縮んだままで固まってしまい肩を前に引っ張り肩甲骨の動きを制限し始めます。
人の体は腕を上げるとき本来は真上まで腕が上がるような構造になっていますが、この時腕だけが動いているのでなく肩甲骨も一緒に動くことで腕を真上まで動かせるような構造になっているんです。
つまり腕の動きと肩甲骨とは連動していて、肩甲骨の動きに制限がかかってしまうと、腕の動きにも制限がかかってしまいます。
肩こりによって背中の筋肉が硬くなってしまうと、肩甲骨を固定してしまい肩甲骨の動きが悪くなってしまうため、腕の可動範囲に制限がかかってしまいます。
すると二の腕は動きが少なくなることで、二の腕がたるんだりラインが崩れてしまい見た目の悪い腕になってしまうんです。
さらに胸の筋肉の奥には首から腕につながる血管が通っているため、肩こりによって胸の筋肉が硬くなってしまうと、この腕に行く血管を圧迫しだします。
そうなれば、肩から腕の血液の循環が悪くなることで、二の腕やその先の手にむくみを作り出し、このむくみが腕のラインを崩してしまうことで見た目が悪くなってしまいます。
背中の贅肉
上記のようにスマホやタブレット端末の長時間の使用、デスクワーク、家事などによって背中が丸まる時間が多くなると、背中や肩甲骨周りの筋肉はどんどんと硬直し始めます。
もちろん筋肉が硬直すればその部分の血液の巡りは悪くなり、疲労物質が流されずに溜まってしまうことで、肩こりが発生してしまいす。
それほど太っているわけではないけれど、背中の肉にブラが食い込んだりはみ肉が見えてしまっているという人もいるでしょうが、肩こりによって背中周りの筋肉が硬くなってしまうと、背中の筋肉は動かしずらくなり、働きが低下することで脂肪が蓄積しやすくなってしまいます。
この状態が続くことで段々と背中に贅肉がたまっていき、年齢以上に老けて見えてしまう見た目の崩れた背中が作られてしまうんです。
たるんだ首
そんなに体重が増えたわけではないのに首元がたるんでしまっている…なんて人もいるでしょう。
上記のように背中が丸まる時間が多かったり、猫背が続いて胸や背中から肩の筋肉が硬くなり肩こりになってしまうと、丸まった肩や背中に伴って頭を前に突き出したような姿勢になりやすくなります。
実際に周りの肩こりの人を見てみると、上のイラストの左のように頭が前に出ている人を見かけると思います。
頚椎(首の骨)には本来上のイラストの右のように前弯のカーブが描かれていて、このカーブがクッションのように頭の重たさを分散してくれているんですが、肩こりでこの頚椎のカーブが消失すると、頭の重たさを分散できなくなり首や肩にかかる負担が大きくなります。
すると肩や首の筋肉はさらにこりやすくなるという悪循環に陥り、硬くなった首周りの筋肉は次第に血液やリンパの流れを悪くし始めてしまいます。
リンパの流れが悪くなることで首周は老廃物が流れにくくなり、むくみによってたるみが出やすくなったり、脂肪がつきやすくなりたるみが発生に見た目を崩してしまうんです。
さらにたるんで大きくなった首のせいで顔までも大きく見えるようになってしまいます。
ポッコリ下腹
肩こりの人に多い猫背になり、背中が丸まり、肩甲骨が開き、肩が前に出てしまった姿勢。
筋肉のコリによってこのような体の状態で固まってしまうと、お腹の筋肉は緩んでしまい、緩んで使われにくくなったお腹の筋肉を覆うように脂肪が蓄積されていきます。
こうなれば、それほど太っていなくてもお腹が出てしまって見た目を崩してしまいます。
肩コリで崩れた見た目の対策
ここからは肩こりによって崩れてしまった見た目の対策についてお伝えしていきます。
●肩こりの対策
まずはやはり見た目を崩す一番のもととなっている肩周りの筋肉を柔軟にしていくことが大切です。
そうすることで姿勢を正しやすくなったり、血液やリンパの巡りが妨げられなくなるので、余分なむくみや脂肪が付きにくくなり代謝も上がりやすくなります。
まずは二の腕にしても背中にしても首すじにしても、肩こりのストレッチをおこなった後に、のちにお伝えする局所の対策をおこなってみてください。
ここでは肩こりの対策としてストレッチ方法をお伝えしていきます。
●両足を肩幅程に開き、つま先は少し外側にひろげて立ちます。
息を吸いながらゆっくりと両腕を上げ、頭の上で手のひらを合わせます。
そこから息をはきながら、手のひらを外側に向け、ひじを少し後ろに引いて腕を胸の位置まで下ろしていき、胸の位置で止めます。
腕を下していく時は、左右の肩甲骨を中央に寄せるよう意識してください。
●両手をバンザイして手のひらを後ろに向けます。
その状態からさらに腕を思いっきり上に伸ばしてください。この時体はまっすぐなまま腰や背中が反りすぎないよう注意してください。
そのまま20秒~30秒キープしゆっくり腕を下してください。
●二の腕の対策
見た目の崩れる二の腕のたるみの原因になるのが、胸の筋肉の緊張によって胸の奥の血管やリンパの通り道を狭くしてしまうことや、力こぶの筋肉(上腕二頭筋)が多く使われることで緊張してしまい、反対側の二の腕の筋肉(上腕三頭筋)が伸ばされて段々と緩んでしまうことです。
そのため、緊張状態の胸や力こぶの筋肉を緩めてあげて、上腕三頭筋を鍛えてあげることが大切です。
ここでは対策方法としてストレッチや運動についてお伝えしていきます。
●両手を体の後ろで組み、背中を丸めないようにして胸を開いていってください。
この時余裕があれば後ろで組んだ手を体から離して遠くへ伸ばすようにするとさらに効果が高まります。その状態で20秒~30秒キープしてください。
●手のひらを上にして片手を前に出し、反対側の手で前に出した手の手首を自分の方に曲げてください。腕にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
●手のひらを下に向けて片手を前に出し、反対側の手で前に出した手の手首を自分の方に曲げてください。腕にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
●片腕を床と平行になるように上げて、その腕を反対の腕ではさみます。
肘を曲げている手を後ろに引いていき、床と平行に上げた腕を引っ張ってください。
その状態で15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
●両手を肩幅よりも狭くして、腕立て伏せの姿勢をとります。この時、背中は頭からお尻まで一直線になるように姿勢をとりましょう。
その状態から脇を締め、肘が外側に曲がらないように注意しながらカラダを落としてください。
肘が90度曲がるところまで体を下していき、そこからもとの姿勢に戻ることを繰り返してください。
(この運動がしんどくてできない方は、膝を床に付けた状態でおこなってください。
●首の対策
見た目が崩れる首のたるみを作る原因は、リンパや血液の巡りを悪くする首の筋肉の緊張や、巡りが悪くなって溜まってしまったリンパです。
なので首のたるみを改善するためには、首筋の筋肉を緩めて上げて、リンパを流して上げることが大切です。
ここでは首の筋肉のストレッチやリンパを流すマッサージについてお伝えしていきます。
●片手を頭の後ろにまわしてつかみ、反対の手を背中にまわします。
頭をつかんだ手で、頭をゆっくりと斜め前に倒してください。首筋にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
●片手を背中にまわして、反対の手で頭をつかみます。頭をつかんだ手で、背中にまわした手とは反対に頭を横に倒してください。
首にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互におこなってください。
●耳の下に手を当て、鎖骨まで左右の手で交互にやさしく10回ずつさすります。反対側も同様に行ってください。
●親指を脇のくぼみにあて、押さえていきます。残りの4本指は背中側の腕の付け根から肩甲骨の下までをゆっくりとずらしながら指圧してください。
●肩の先端から鎖骨の中央に向かって、鎖骨の上側と下側を左右の手で代わりばんこに10回ずつさすります。反対側も同様に行ってください。
●背中の対策
見た目を崩してしまう背中のはみ肉対策としては、肩こりの改善と似たようなところもありますが、肩甲骨周りの筋肉を緩めてあげて、肩甲骨を普段からしっかりと動かせるようにすることです。
そうすることで、動かないことで巡りの悪くなった血液の巡りを改善でき、脂肪をためにくくすることができます。
●両手を頭の後ろで組み、両肘を羽のように前後に大きく羽ばたかせてください。
前方では両肘を付けるように、後ろでは肩甲骨を寄せるように意識してください。
●両手を少し後ろに上げて手のひらを内に向けます。そこからペンギンのように両手の平を近づけたり離したりを繰り返してください。
●お腹の対策
お腹を引き締めるとなると、思い浮かべるのが一般的におこなわれている、寝たところから体を起してくる腹筋(上体起こし)運動だと思います。
ですがこの運動では、お腹の上部の表面の筋肉を鍛えることはできますが、下腹を引き締めるための筋肉はあまり鍛えられません。
下腹をひっこめるためには、腹横筋や腹斜筋などのインナーマッスルと呼ばれる筋肉を鍛えることがポイントとなります。
ここでは腹横筋や腹斜筋を鍛えるための運動をいくつかお伝えします。
●両手を肘を曲げて胸の上に当てて、両膝を立てて床に仰向けで寝ます。
そこからゆっくりとお尻を浮かせていき、体が一直線になるようにお尻を持ち上げてください。
そこからゆっくりとお尻を下していき、これを何度も繰り返し行ってください。
●肩肘をついて横向きに寝ます。そこから体が一直線になるようにお腹を持ち上げてください。体が一直線になったところでキープしてください。
●日常生活で姿勢を正す
姿勢が悪いと肩こりを作る原因になってしまったり、余分なところに脂肪が蓄積する原因になります。
普段の日常生活から、背中を丸めたり、肩や頭を前に出さないように、背すじを伸ばして過ごすことを心がけてください。
まとめ
最近いらないところに贅肉がついたり、見た目がどんどん崩れていく…と悩んでいる人もいるでしょう。
その見た目を崩す原因が肩こりによっておこっていることがあります。
肩周りの筋肉が硬くなって背すじが丸まったままで固定されてしまうと、血液やリンパの巡りが悪くなることで、二の腕や首、お腹や背中などに全肉がついたりむくみが起こってしまうためです。
もちろんこれらの見た目を改善していくためには、肩こりを改善していくことが必要です。
そのうえで気になる個別の部分のトレーニングやストレッチ、体操などをおこなっていくことが効果的です。
なので上記の対策を参考にしていただき、肩こりや余分な贅肉の原因となる日常生活の姿勢を正すことを心がけていってください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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