なぜ頚椎ヘルニアの時に手が冷たく感じる?
首がどうも痛いと思っていたら腕にまで痛みや痺れを感じるようになり、病院へ行くと頚椎椎間板ヘルニアと言われた。最近では手が冷たく感じることもあるけれど、これも頚椎椎間板ヘルニアが原因なの?と、疑問に思っていませんか?
椎間板ヘルニアの時には痺れを感じることがあるというのは、聞いたことがあったり、知っている人も多いでしょう。ですが手が冷たく感じるのは頚椎椎間板ヘルニアと関係があるのか?
今回は頚椎椎間板ヘルニアと手が冷たく感じる関係についてお伝えしていきます。
頚椎椎間板ヘルニアで手が冷たく感じる?
頚椎椎間板ヘルニアの時に手が冷たく感じることがあるのか?なんですが、頚椎椎間板ヘルニアの時には首の痛みや腕の痺れなどと共に手が冷たく感じることもあります。
発生箇所が頚椎なのに手にも症状が出るのは、手や腕の神経が頚椎を通っているため、ヘルニアで椎間板が突出して神経を圧迫することで、手の痛みやしびれと言った症状が出ます。手の冷えも同様です。
頚椎椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されることで手が冷たく感じるのは、実際に手が冷えている訳ではなく「冷感」として、感覚異常として現れるため、さわってみても特別体温が低く冷たくなっているわけではありません。
手や腕の痛みや痺れ、筋力の低下は知覚神経や運動神経が圧迫されたためにおこりますが、手が冷たく感じるのは体温調節をつかさどる自律神経が圧迫されたためにおこると言われていて、そのためカイロを使用したり服装に注意するなど、色々な冷え性対策をしても解消する事がありません。
痛みではないので日常生活に支障はそれほどないと思いますが、なんだか気持ちの悪いですよね。
実際に手が冷たくなっているわけでなく神経圧迫が原因であるため、頚椎椎間板ヘルニアを改善すると神経機能が回復して、冷感も解消すると言われています。
ただし実際には手術をして頚椎椎間板ヘルニアを解消した人でも、手の冷感がのこってしまう人も少なくありません。
血液のめぐりが悪くなって手が冷たく感じる
上記のように頚椎椎間板ヘルニアで神経を圧迫されることで、手が冷たく感じてしまうこともありますが、それ以外に血液の巡りが悪くなって手が冷たくなることもあると考えられます。
これは頚椎椎間板ヘルニアの時には神経圧迫によって、その神経が支配する腕や肩周りの筋肉の働きが低下してしまうため、腕や手の血液の巡りが悪くなって冷えを起こしやすくなってしまうためです。
また全身に張り巡らされているのは神経だけでなく血管もそうであるため、頚椎椎間板ヘルニアの時には首や肩周りの筋肉も緊張し硬くなってしまっていることも多く、特に首や胸の部分の筋肉が硬くなることで、その部分を通る血管が圧迫されてしまうと、冷えがしょうじて手が冷たくなることもあります。
実際に頚椎椎間板ヘルニアの人の中には腕がむくんでしまっている人を当店でも見ることがありますし、むくみが出るということは血液の流れが悪くなってしまっているため、手が冷たく感じることもあるということです。
この場合、手が冷たく感じるのはあくまで血液の巡りが悪くなってしまっていることが原因であるため、実際に触ると手の体温は低くなっていて、なので体を温めたり、冷えの予防もある程度効果が見込まれると考えられます。
そして筋肉が関与しているため、血管を圧迫したり働きの低下してしまっている筋肉を整えていくことで、ある程度の改善も見込めます。
早期の対策が大切
このように手に冷たさを感じさせることのある頚椎椎間板ヘルニアですが、このような症状がある時にはできるだけ早期の対策が大切だと感じています。
と言うのも、痛みなどと違い手の冷たさなどの感覚異常はお客様を見ていても非常に取れにくい症状であるという印象があります。
手術をしても手の痺れや冷たさなどの感覚異常はそのままだったなんて人のお話も良く耳にします。
ただ、発生してすぐに治療を行えばこのような感覚異常の症状が改善する事も多い印象を持っています。
なので手が冷たく感じるだけならそれほど生活に支障もないし、ついつい後回しにしてしまいがちですが、できるだけ早期から対応を行うことをお勧めします。
冷えが原因で頚椎椎間板ヘルニアになることも
ここまで頚椎椎間板ヘルニアが原因で手が冷たく感じることがあるということをお伝えしてきましたが、反対に手先の冷えなど、体の冷えは頚椎椎間板ヘルニアの発症の要因となります。
つまり体が冷えていて、それによって頚椎椎間板ヘルニアが発症してしまうこともあると言うことです。
冷え性の人は血液の巡りが悪いため、筋肉に疲労物質などの老廃物が蓄積してしまったり、自然治癒力も低下することで、日常生活によって傷ついた筋肉もきちんと回復できないため、これによって頭を支え続けている頚椎周辺の筋肉が硬くなるなど問題を起こしてしまうと、頚椎の負担が増えてしまうからです。
ほかにも体が冷えて締まっている時には内臓機能の働きも低下してしまうため、肝臓の働きが低下すれば血液の巡りを一層悪くしたり、胃の働きが低下すればきちんと栄養を吸収できなかったり、胃の周りの筋肉が緊張することで姿勢が悪くなり頚椎椎間板ヘルニアに悪影響を与えます。
なのでもともと冷え性という人も、運動習慣を取り入れたり、食生活を見直したり、姿勢を正すようにしたり、ストレスをため込まないなど、対策を立てることが頚椎椎間板ヘルニアの発症を予防することにもつながります。
まとめ
頚椎椎間板ヘルニアと病院で診断された人の中には、手が冷たく感じる…という人もいることでしょう。
これは手や腕の神経が頚椎を通っているため、ヘルニアによってその神経が圧迫されることで、腕や手に痛みや痺れなどと同様、感覚異常が起こることがあるためです。
そして体温調節をつかさどる自律神経が圧迫されたため、手が冷たく関している場合には、実際に体が冷たくなっているわけでないため、冷え対策も効果がありません。
ほかにも頚椎椎間板ヘルニアによって筋肉の働きが低下したり、腕や手にいく血管が筋肉によって圧迫されることでも、手が冷たく感じることがあります。
この場合は実際に手が冷たくなっているため、冷え対策である程度の改善効果が見込めます。
どちらにしても私の今までの経験上、頚椎椎間板ヘルニアによる感覚異常はなかなか取れにく印象があり、できるだけ早期からの対策が大切だと考えています。
明らかな筋力低下や痛みなどの症状は少なく、手が冷たく感じるだけで日常生活に支障がない場合、どうしても後回しにしてしまいがちですが、気を付けてくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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