腰椎ヘルニアの起き上がりの痛みを
減らす方法
腰が痛いと思って病院で診てもらうと腰椎椎間板ヘルニアと診断され、日中は何とか動けるけれど、朝方に寝てて起き上がるときに腰痛が強くて少しの間痛みで動けない…と、悩んでいませんか?
腰椎椎間板ヘルニアに悩んでいる人でも、立ってしまったり、座ってしまえば、その体勢である程度の時間はとくに痛みも感じないで過ごせるなんて人も多いでしょう。
ですがそんな方でも椅子や地面に座っていて立ち上がる時や、反対に座ろうとする時、歩き出しなど、動作の始めに痛みを感じてしまう…なんて人もいるはずです。
特に寝ている体勢から起き上がりには、ものすごく腰痛がでてしまう…といった話もよく耳にします。もちろん腰椎椎間板ヘルニアでなくて、腰痛の人であってもこのような悩みを持つ人もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、腰椎椎間板ヘルニアの時に起き上がりの痛みを軽減させる方法についてお伝えしていきます。
どうして起き上がりに腰痛が出る?
起き上がる時に腰痛を感じることが圧倒的に多いのは朝方の寝起きの時でしょう。
ですが寝ている時というのは、特に激しい運動などで腰に負担をかけているわけでもなく安静にしているのに、どうして痛みが起こりやすいのか?
これは日常生活で、筋肉に負担をかけてしまい疲労が蓄積すると筋肉が固まってしまうのは、なんとなく想像できると思いますが、実は筋肉というのは動かさずにじっとしていて、血液の巡りが悪くなってしまうことでも硬くなり痛みを出しやすくなるんです。
つまり寝ている時というのは、体をほとんど動かすことがなく、へたおすると腰椎椎間板ヘルニアの時には、寝返りすら痛いので無意識にでも極力しないようになっている時があるため、朝起き上がる時には筋肉が固まってしまっているんです。
そんな固まってしまっている筋肉を起き上がろうと急に動かしたり、その時にかかる負担によって腰痛を起こしてしまいうんです。
さらに朝方、布団から起き上がる時には上体起こしの腹筋運動のように、寝た状態から体を折り曲げて上半身を持ち上げてくる起き方をしている人がおおいでしょうが、この起き方は腰の椎間板を押し出そうとする力が働くため、腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化しやすいんです。
固まった筋肉をゆっくり動かす
それでは朝方、布団から起き上がる時に腰椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させないためにはどうしたらいいのか?なんですが、一つ目のポイントは固まった筋肉をゆっくりと動かしてあげることです。
上記でお伝えしたように、寝ている間に腰周りの筋肉は固まって血液の巡りが悪くなってしまっているため、目を覚ましていきなり起き上がろうとするのでなく、横になったまま少しずつ筋肉を動かして柔軟性を付けてあげ血液を巡らせてあげることで、起き上がりの腰痛を軽減させることができます。
ここでは、腰に負担の少ない腰周りの筋肉の体操をお伝えしていきます。
●写真のように仰向けでねたまま両膝を曲げて立てます。そこから左右へ交互にゆっくりと両膝を倒してください。
最初は足を左右へ倒す角度を浅くして、段々と足を大きく倒していってください。くれぐれも反動を使って早く足を倒すのでなく、思っているよりもゆっくりとしたスピードで行ってください。
●仰向けで寝て、片足を曲げて両手でその足を保持します。そこから両手を使って曲げた足を外から内に楕円を描くように回してください。
最初はゆっくりと小さな楕円を描くように回し、段々と円を大きくしていってください。
反対の足を伸ばしたまま行えるならそれでいいんですが、もし伸ばしたままだと腰が痛い時には、軽く反対の膝は曲げておいてください。
●仰向けで寝たまま、軽く肘を曲げてゆっくりと片手をあげていき20秒程キープしてください。これを左右行います。
次に両肘を軽く曲げたまま、両手を上にあげていき、その体勢で20秒程キープしてください。
腰痛が出にく起き上がり方
まずは上記でお伝えした体操を参考に、寝ている時に硬くなった筋肉をゆっくりと緩めてあげてください。
そのうえでここからは腰に負担が少ない、腰椎椎間板ヘルニアの痛みを出しにくい起き上がり方をお伝えしていきます。
まずは仰向けから膝を曲げながら横向きになります。
そこからさらに、膝を曲げた状態のまま腕の力を使って四つん這いになり、立ち上がってください。
立ち上がる時に壁でも椅子でも何か体を支えるモノがあれば、それをつかんで立ち上がってもらうとさらに腰の負担を少なくすることができます。
横向きや四つん這いになる時に、ベッドなど限られたスペースの場所では仕方ありませんが、できるだけ大きくスペースを使って寝返りをうつほうがさらに腰椎椎間板ヘルニアの痛みが出にくくなります。
布団やマットレスを見直してみる
他にも朝方、起き上がりの時に腰痛が出やすくなる要因として、布団やマットレスが合っていないことがあげられます。
調子のいい時にはそれほど気になることがなかったとしても、腰椎椎間板ヘルニアや慢性腰痛になっていると、布団やマットレスによって朝方の起き上がる時の痛みに大きな差が出ることはしばしばあります。
一般的には柔らかすぎるマットレスやベッドは、体の中でも重たい腰からお尻の部分が沈みこんでしまうため、背骨のカーブが失われ背中から腰が丸まることで腰に負担がかかりやすく痛みを出しやすくなります。
反対に床で寝たり硬すぎるマットレスを使用していると、体がほとんど沈まないため、腰椎(腰の骨)の部分が床と隙間があいて浮いた状態になるので、これも腰に負担がかかりやすく起きる時に痛みを出しやすくさせます。
体の状態や腰椎椎間板ヘルニアの症状によって一概にこの硬さがいいということは言えませんが、もし朝方、起き上がる時に毎度毎度激痛に襲われてどうしようもない…なんて時には、マットレスを引いてクッションの厚みを出してみたり、反対に体があまり沈まないように布団で寝てみるなど試してみてください。
まとめ
腰椎椎間板ヘルニアに悩んでいる人の中には、朝方など起き上がりに痛みがでてしまってしばらく動けない…なんて人もいらっしゃいます。
寝ている時には動いて腰に負担をかけることもないのに…と思われるかもしれませんが、筋肉というのは動かさずにじっとしていて、血液の巡りが悪くなってしまうことでも硬くなり痛みを出しやすくなるためです。
なので朝方の起き上がりの時の痛みを減らすためには、まず寝ている時に固まってしまった筋肉を体操などでゆっくりと動かしてあげて、血液を巡らしやわらげ、そこから腰周りに負担をかけないよう膝を曲げながら横向きになって、四つん這いから起き上がるようにしてみてください。
ちなみによくやりがちな、寝ている時から腹筋の上体起こしのように起き上がるのは腰にものすごく負担がかかるので注意してください。
そのほかにも、マットレスやベットの柔らかさは寝起きの痛みの要因となるため、毎日毎日痛みを感じるというときには、一度自分に合わせて変えてみるのも一つの対策です。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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